日本は、明治維新により天皇を頂点とした

中央集権国家として近代化を推し進め、

列強諸国に遅れて国際社会にデビューした。

その後、植民地争奪戦に加わり、

日清、日露戦争に勝利した。

東アジアの小さな孤島が大日本帝国と名乗り、

大国、清とロシアを打ち破った。

 

日露戦争では賠償金は得られなかったものの、

臣民の国威発揚の高揚感はいやが上にも増長した。

その意気揚々とした感情は、

どんなに激しく煽られたことだろうと想像する。

その時代に生きていれば、

自分も日の丸を振って勝利を喜んだかもしれない。

 

戦争は正義だ。

国のために果敢に命を懸ける兵隊さんは崇高だ。

特攻隊でゼロ戦に乗り込む若者は凛々しく、涙を誘う。

勝利のためには忍耐強く何でも我慢する

子どもたちは健気だ。

戦闘で一人息子を亡くした家族が

じっと唇をかみしめて耐える姿も・・・

 

このように、戦争は当事国の国民にとって、

全員参加型のドラマのようなものかもしれない。

 

ひとたび戦争が始まれば、この抗いがたいドラマの中に

否応なく多くの人が取りこまれてしまう。

戦争反対などとんでもない。

そんな奴は非国民として糾弾される。

 

今日は79回目の終戦の日。

万万が一、

この悪夢のようなドラマが現実として再現したら、

私は最後まで抗うことができるだろうか?

 

 

現在、2024年においては

歴史に学んだ同志が大勢存在することを確信している。