何事にも始まりがあれば、終わりがある。
33年の歴史を持つボランティアの日本語教室にも、
その時が近づいて来た。
ただいまボランティアは6人となり、
最高齢は90歳のMさんで、
あとの5人も私を除いて全員70代から80代。
そのうちのお一人は入院中。
学習者も目下ちょうど5人なので、ぎりぎり回っている。
よって、新しい学習者は受け入れられない事態となっている。
私が一番若いのだが、
これが一番体力がなく今にも脱落しそうな気配だ。
今担当しているのはスペイン人の若い女性で、
来月の日本語能力試験2級合格を目指して頑張っている。
頭脳明晰で明るくチャーミング。
彼女とのやりとりは楽しく、とても遣り甲斐がある。
が、何でも来いと余裕で授業をするためには、
予め準備が必要だ。
模試問題集を予習して、
ここは難しいだろうからどう説明すればわかりやすいかなどと
戦略を練って臨む。
これが頭の刺激にもなって、すこぶるよろしい。
しかし、
寄る年波で言葉を度忘れしたり、
眼の疲れで活字を見るのが辛かったりして、
以前のように楽々とはいかない。
「私、今年度で引退させてもらうからね~」
と今から予告しているのだが、
「ちょっと、あなた一番若いくせに何言ってんの!
Mさんを見なさい、Mさんを!」
と言われてしまう。
「Mさんはもはや人間を超越してるから、比べちゃダメだよ!」
まあ、とにもかくにも無理は禁物。
日本語教室を閉じても、月一で読書会と称して、
おしゃべり会をやろうということにはなっている。
そっちも楽しみだ。
うちのベランダにも花が咲いた。