今朝6時ごろ、

鳥海山にかかる東雲(しののめ)が

あまりに春っぽいので、思わずカメラに収めた。

 

 

自分の住むごく狭い範囲についていえば、

この冬の雪は12月に少し積もったくらいで、

年が明けてからは雪らしい雪は降らず、

翌日の雨で解けて消えることが多かった。

秋田市の今日の最高気温の予報は18℃。

今、このブログを書いている時点ですでに19℃。

 

2月中旬にあるまじき暴挙だと思う。

自然にこのような暴挙を強いたのは人間なので、

これからいっそう生態系の異変や食料不足、

深刻な自然災害を被ることになりそうで、

この美しい東雲も何だかちょっと不穏に見える。

 

万葉集に

 東雲のほがらほがらと明けゆけば

 おのが後朝(きぬぎぬ)なるぞ悲しき

という恋の歌があるそうな。

 

 意味は、

 「東の空はしらじらと明けてきて、

 あなたとわたしはそれぞれの服を着て、別れていく。

 それはほんとうに悲しいことだ」

 

「ほがらほがら」は「朗ら朗ら」とも書き、

次第に夜が明けていく様子。

「後朝の別れ」という言葉を聞いたことはあったが、

その意味はよく知らなかった。

「後朝」とは、

「二人の服を掛けて寝た二人が朝になってそれぞれの服を

着ること」でその後別れて行くという意味。

けっこう生々しい。

 

さて、こんな解釈はどうだろう?

人類誕生からこの方、大自然の恵みの下で、

栄華を誇ってきた人類が自然に見捨てられる朝が

忍び寄っているかもしれない。

相思相愛だと思っていたのに、それは勘違いだったと

思い知らされる日が・・・

というのはあまりに荒唐無稽な妄想だろうか。