世界と自我との関係。
自我は、この関係世界の文脈の中で
形成されたものであり、
文脈を与えてくれているのは、
よくもわるくも、この生れ落ちた世界である。
その文脈をはぎ取っても残る自分、
そんなものはあるのだろうか?
・この世界で変化しないものは何もない
すべてのものは移ろいゆく。(諸行無常)
・この世界でそれ単独で存在しているものは何もない
存在は何かに拠って存在している。(諸法無我)
個は実在しないという視点。
すべては縁あって起こっている。
私(個)は実在はせず、
世界を問答無用の一者として見ている視点を
持てるだろうか。
私もあなたも、すべてはこの関係世界の中の
一項に過ぎない。
そういう、
自我の視点から離れ、縁起という関係世界を、
冷静に観照している視点。
その視座を強い強度で得るためには、
自我固有の根拠のないこだわりや、
劣等コンプレックスから離れて、
いや、それを解消して、自分が与えられている
状況を落ち着いて眺められる必要がある。
自我を定立して、
そこを起点に世界を見ている限り、
一なる縁起世界を感じることはできない。
愛と智慧が必要だ。


