部下からの意見で「上司が権限を与えてくれない」
また、上司として部下に権限委譲をどこまでできるのか?
悩むことが多いと思う。
その中で、
日本のドラッカー呼ばれた一倉 定氏が
著書の中でわかりやすく解説してくれていた。
<責任と権限は等しくない>
親子関係において、親の責任は大きいが権限としては等しくはない。
我々の社会生活そのものが、常に責任のみを重く、権限はほとんどない。
<権限は上役から獲得するもの>
職務を遂行するときは、権限の有無は考えずに、まず責任を果たそう。
仕事をやり遂げようと決意することだ。決意こそ事をなすための原動力。
この決意から生まれる行動の過程で必ず、いろいろの決定にせまられる。
その一つ一つの決定の段階で、すでに与えられている基本的な権限の範囲内で、
それを自分が決定していいかどうかを考えてみる。
権限がないと判断したら、具体的事項について「これこれの権限をもらいたいと」
上司に要求する。つまり権限は具体的な事項について上司から獲得するもの。
<権限を委譲するのは部下に仕事をさせるためでなはい>
前向きの権限委譲とはどのようなものか。
経営者が前に進むための時間を生み出すために、部下に権限を委譲する。
<責任の範囲は明確ではない>
野球で例えると守備範囲に明確な線引きはない。
会社の中の問題は責任や権限が明確に決めないから起こるのではなく、
明確にしたくともできない箇所に起こる。
責任範囲が明確に決まってないことなど、意に介せず、ひたすらチームのために協力し、
その場、その場で全力を尽くす。
常に決断をせまられる中、新たな開拓、定石とは違う判断には、上の立場、視座を高く、様々な視点から考える必要があり、その決断と権限は上役がとる。
その決断の思考過程や、現場の意見も取り入れながら、何を持って決断するか、その答えに行き着く元となる理念の浸透や風土作りもリーダーのやるべきことだと思う。