コンプレッサ 4 | Pro Tools Chips

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体系化して書くのが面倒なので、思いついたときにアップする断片的なTips
基本自分の環境(iMac 2.6G/4M 10.5.7 PT8LE 002Rack)以外での検証はしていません。

Valley People GAIN BRAIN ll


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どちらかというと「音を変える」タイプのアクの強いコンプレッサだ。効き方がかなり派手なので、コンプレッサを使ってなにか面白い音を作ろうというような時にいい。またコンプレッサにしては珍しくリリースカーブが切り替えられたり、KEY IN端子を持っているので、ダッカー等いろいろと変わった用途にも応用できる。同社のノイズゲート、「KEYPEX ll」に似ているので間違えないように。


AMEK 9098CL



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名前からしてアメリカ産のようなだけど、イギリスのメーカ。システム9098はシステムの名前なので、正確には「System 9098 Dual Compressor/Limiter」という。

1960年代に作られ当時大活躍したニーブ(NEVE)社の2254レコーディングシステムのコンプレッサ部がものすごくファンが多かったので、設計した本人のRupert Neveというおっさんが新たに同じポリシーで設計し直したもの。ニーブらしいコンプレッサがかかっていることを感じさせない音の伝統は受け継がれていて人気のあるコンプだ。まあ今2254を手に入れようと思ったら、リビルド品で80万ほど、オリジナルになると確実に3桁となるし、入手やメンテが難しいといった背景もあるんだけどね。(9098CLは35万ぐらい)

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さらにコンプのオートモードやハードニー・アンビエンススイッチなどオリジナルの2254にはない機能も増設されている。リリースがリカバリ(recovery )という表示になっているのに注意。

とにかく上品な音で下手な色づけがないので、ボーカルのかけ録りや保険としてのリミッタとして安心して使える。


dbx 160A


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PAの世界での大メジャーコンプレッサだ。特にLEDを31個も使ったメーター部は暗い場所での視認性にも優れている。(要はチカチカしてきれいだという事で、ヒカリモノ好きにはもってこいのコンプレッサだな)最初はdbx 160Xという品番でスタートして、160X→160XT→160X/XT→160Aとバージョンアップしてきている。

日本ではdbx 160Aを割と気軽に「ひゃくろくじゅー」と呼んでいるけど、実はdbxには 160という全く別のコンプレッサもあるので注意。ビンテージものなんだけど、それほど人気がないので数万円で手にはいる。

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また160の後ろにSLがつくと、これまたdbxのブルーシリーズ(スタジオ用の高級志向シリーズ)の違ったコンプになるから気を付けてね。単なるdbx 160は全然別物のコンプレッサだ。

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dbx160Aはどっちかというと楽器に向くコンプレッサで、適当なセッティングでだいたい上手い具合にかかってくれるので使いやすい。アタックとリリースは自動設定になっていて、つまみが付いていないので設定が楽になり、特にPA等の現場で使いやすいコンプレッサに仕上がっている。

またOVEREASY(オーバーイージー)というスイッチが付いているけど、これはニーコントロール。つまりコンプをスレッショルド以下から少しずつかかるようにして、スレッショルド近辺での急激な音質変化をなくすものだな。

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オーバーイージーがオフになっている時は、オーバーイージースイッチ上のスレッショルドポイントを表すLEDは、赤と緑しか点灯しないけど、オーバーイージーをオンにすると赤と緑に加えて中間で黄色のLEDが点灯するようになる。

OVEREASYがオフの場合は、スレッショルド以下ということを表す緑と、以上だということを表す赤のどちらかだけが点灯するが、OVEREASYがオンになっていると、緑のスレッショルド以下は一緒だけど、ニー部分を表す黄色とニー部分を越えた(当然スレッショルドも越えている)赤のいずれかが点灯することになる。

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OVEREASYがオンになっているときにはGRメータの表示が、聴感上よりも多めにコンプレッションをしているようになるので、びびらないように。

あと変わってるのは、レシオが∞:1を通り越してなんと-1:1まで設定できること。スレッショルド以上の音に対しては音がだんだん小さくなっていくということで、もちろんまともな音にはならない。具体的な使い方は音作りではなさそうだけど、スピーカの保護用には使える。



TUBE-TECH CL1B


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TUBE-TECHの名前通り、真空管を使ったコンプレッサ。真空管だからというわけではないけど、まったりとしたかかり方をする。がっつり音質を変化させる用途より、ボーカルやベースなどのダイナミックレンジを少し小さくして、ミックスしやすくするような用途に向く。奥行きがないわりに3U取るので、レコスタに2台置いてあるってのがイメージ。あとCL1Aの方が音が良かったなどという声もあるけど、まあAがあってBが後継の場合大体「Aの方が良かった」って言われるもんだ。C38しかり、CP70しかり。



BSS DPR402


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レコーディング用と言うよりもPA用のイメージが強い。音的にはクセがなく使いやすい。コンプレッサ回路と別に、リミッタやディエッサに使える回路を持っていて、コンパクトな割には多機能なコンプレッサだ。表示もたくさんつまみ類がある割には、整理されていて見やすい。



DRAWMER 1960


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独立2チャンネルのチューブコンプで、マイクプリも2チャンネルある上に、ハイインピーダンス用のLINE入力まで持って20万円というかなりお買い得感のあるコンプだ。(マイクプリは真空管式じゃないけど)音は分かりやすく真空管の音になっていて、割とがっつり味付けした音。リリースが切り替え式なんだが、ちょっと全体的に長めになっている。










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