[湘南の海の写真で、気分をリフレッシュして下さい]
本日、令和2年度の2級建築士製図試験課題が試験元より発表されました。
課題名:「シェアハウスを併設した高齢者夫婦の住まい(木造2階建て)」
これについての続報です。
先日6/6、発表された建築設備士の設計製図試験の課題は「シェアオフィスのある事務所ビル」で、見事に「シェア」という言葉が重なったということになります。
これからの時代に、やはり「相互扶助」の考え方が色濃く出ていることがよくわかります。
シェアハウスというからには、個性のない、いわゆる「万人受け」する計画、言い換えると、必要以上な個性は不要で、誰もが使いやすい計画やしつらえということが重要になってきます。
本体は高齢者住宅ですから、今までの車いすや手すりなどの対応はもちろんのことですが、シェアハウス側でも別の高齢者が使うということも考えなければなりません。
一方で、シェアハウスには不特定の住民が、比較的短いスパンで、入退居を繰り返しがちなので、「高齢者が安全に暮らせるような防犯対策」という面に関しても十分考慮が必要と思われます。
これに関しては、今般、全世界を恐怖に陥れた感染症への予防対策も含まれてきます。
また今回の建築計画の敷地は、郊外より、利用者の多い都市部に設定されるのではないか予想され、外的環境・法規の知識も十分に備えておく必要があります。
以上から、特に建築計画と建築法規に関して詳細な内容になると想像できます。
次に試験元から公表された要求図書と注意事項を記します。
・要求図書
1階平面図兼配置図[縮尺1/100]
2階平面図[縮尺1/100]
2階床伏図兼1階小屋伏図[縮尺1/100]
立面図[縮尺1/100]
矩計図[縮尺1/20]
面積表
計画の要点等
(注)答案用紙には、1目盛が4.55ミリメートル(矩計図については10ミリメートル)の方眼が与えられている。
・注意事項
試験問題を十分に読んだうえで、「設計製図の試験」に臨むようにしてください。
なお、設計与条件に対して解答内容が不十分な場合には、「設計条件・要求図書に対する重大な不適合」と判断されます。
要求図書に関して、ここ数年の「部分詳細図」から「矩計図」に変わりました。部分詳細図では、どの部分についての詳細図を描かなければならないのか、試験当日まで不明のため、対策が厄介でしたが、比較的画一的な「矩計図」に戻ったというわけです。
裏を返すと、それだけ計画(エスキス)の難度が上がることを示唆していますので、油断は禁物です。
注意事項に関しては、一級、二級を問わずここ数年、必ず明記されています。
特に今年から新試験制度ということになり、新しい受験属性も誕生します。
建築士試験は国家試験であること、そして問題文(課題文)をしっかり読まないと不合格が陥るほどのレベルだということを、試験元から改めて明示しているというわけです。
いずれにしても学科試験まで25日。特に今年は、感染症対策という別の難題にも戦っていかなければなりませんが、ラストスパートに健闘を期待します。
【注意事項】
以上は、私、一個人の私見であり、試験元や各資格スクールとは全く関係ありません。
試験内容については、必ず、試験元にご確認下さい。こちらでは一切責任を負いません。
↓関連記事です。