先日、今年最後の臨床実習指導者会議に参加してきました。
今回の養成校は、臨床実習指導要領の変更の影響で、本格的に実習内容が変更されました。
以前から診療参加型実習ではありましたが、かなり厳密になった印象を受けました。
いずれにせよ、まずは新しい実習のやり方を身に付けなくてはなりませんし、同僚にも伝達しなくてはなりませんね。
私自身は来月に臨床実習指導者講習会を受講予定ですので、そこでもしっかり勉強します。
現職の方で、後進の指導に興味がない方に伝えたいことは、ほんの数年前の実習とは本当にやり方が異なっています。
それも国(厚労省)主導であり、その上、制度まで変更しての実施です。
つまり、決められたやり方で実習指導を行わないとルール違反になります。
各養成校に委ねられている部分もありますが、基本的に実習時間は1週間40時間のみ。
時間外での課題を課すのはダメ(1時間以内はOKの場合もあります)。
自宅での自主的な勉強はもちろん問題ないですが、指導者側が促すことはダメです。
レポートやレジュメ作成もありません。
日報のような実習期間中に作成する書類は、全て実習時間内に行わなくてはなりません。
最終評価は当然、養成校側が判定するのですが、その方法や内容も大きく変更になりました。
・・・と、こんな書き方をしていますが、この診療参加型実習(CCS)、他者決定型実習の方が、良い点が多いと私は感じています。
もちろん、「寝られない実習」を経験してきた世代の私としては、色々と思うところはあります。
ですが、例えば様々な検査や評価などの解釈をいつまでも考えさせるのではなく、指導者の考えをすぐに伝えるようにするなど、実習生にとってはその方が多くの経験ができると思います。
深く考え過ぎて、実質的に実習時間だけが経過してしまうのは勿体ないですからね。
その時の疑問はその時に解決する、もしくは伝える。
次の日には持ち越さない。
むしろ指導者側の知識や技術が今まで以上に試されます。
まぁ、そもそも指導者側も全て知っていることはあり得ないですから、ごまかさないで一緒に勉強したり、解決策を導くことも必要だと思います。
それもまた、学生にとっては有用な時間になると考えられます。
繰り返しますが、国が主導している以上、現職者は対応して変化しなくてはなりません。
興味がなくても理学療法士として働いているのであれば、知っておかなければならないと思います。
そして、このような制度の変更に至った理由も、現職者であれば無関係ではないと思います。
色々と意見はあるでしょうが、まずは新制度についてその内容をしっかりと知るところから始めましょう。
※完全な施行はまだ先ですが、臨床実習指導者講習会に参加して、厚生労働省が発行する修了証がないと実習指導者にはなれません。
相手が学生だからと言って気軽に指導すると、ルール違反になる可能性がありますので注意が必要です。
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