半年前に初めてインソールを作製した患者さん(40代女性)。
この患者さんは趣味がマラソンなのですが、フルマラソンをも完走する方です。
元々は距踵関節炎との診断から、主に除痛と再発予防目的でインソール作製のオーダーが出ていました![]()
そして最近フォローアップとして、その靴(ランニングシューズ)に微調整を加えました。
その際に近況を聞いたのですが、「インソールを作製してから痛みがずっと出ない。」や「出場したハーフマラソンの大会で記録が伸びた」という内容の話を嬉しそうにして下さいました。
これは理学療法士冥利に尽きる瞬間で、大変嬉しく思いました![]()
・・・ですが、除痛や記録が伸びて良かったと思うと同時に考えることがあります。
それは、もっと良い結果に繋げられたのではないか
ということです。
治療結果が良くても、今一つでもいつも考えます。
今回の場合、確かに現状として除痛や再発予防ができており、狙い通り記録が伸びる事にも繋がりました。
しかしながら、もっとこの患者さんに合わせたインソールが作製できれば、より早期の除痛や疲労の軽減はもちろん、さらに記録が伸びたのではないのか
と思います。
もちろん、既に作製したインソールでなぜ記録が伸びたのかも考えなくてはなりません。
いずれにせよ、ただ患者さんの症状が改善したからと言って、そこで満足して終わってしまってはセラピストとして何の成長にも繋がりません。
もしかしたら今回の治療とは何の関係なしに、たまたま自然治癒だけで良くなったのかもしれません。
それを自分の手柄としてしまっては、本当の意味でのセラピストとは言えませんからね。
ただ正直、未熟な私にはこれらを考える事は非常に難しく、時間がかかる事もあります。
ですが、そこを考察せずに次の治療には移れません。
セラピストとして、より良い方法を模索することを、常に念頭に置いておかなくてはならないと思っています。