こんばんは。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
C.S.ルイスの宇宙三部作、三作目について。
「サルカンドラ」は地球のこと。
最初にお断りしておくと、今回は、あらすじは載せません。
考察のみとします。
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一旦、あらすじ(要約版)を作ったのですが、
最後は光が闇に勝利する(はず…)とはいえ、
やはり、暗くて重い…。
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この第三作は、第二次世界大戦の終わり頃に書かれ、発表は1945年となっています。
時代を反映してか、
地球を舞台に、光と闇が戦うディストピア的な作品となっています。
哲学的にも、難しい問題をあつかっているようです。
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アーサー王伝説の魔術師マーリンが登場するところや、
主人公の妻が霊媒体質であるところは、
イギリスっぽくて、娯楽的な要素といえます。
今回は脇役ですが、おなじみのエルウィン・ランサムや、金星のオヤルサも登場します。
全体的には、暗くて重苦しいストーリーですが、
重苦しさを感じる理由の一つは、実際の人類 / 人間が、似たようなことをしているからではないでしょうか。
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陰謀論で使われる用語も含まれているようです。
陰謀論の人たちの参考図書の一つになっているのかもしれません。
大人版「さいごの戦い」といったところでしょうか。
登場人物も多く、複雑なストーリーになっています。
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ただ、この世界に、陰謀のようなものは、あると思うのですが、
必ずしも、陰謀論の人たちが言うようなものではないだろうし(それほど詳しくは知らない)、
闘う役割の人も必要かもしれないけれど、
みんなが闘わなければならないわけでもなく、
また、連邦議会襲撃事件のように、闘う相手や、闘い方がズレている人たちもいるようです。
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高度に産業化・金融化・政治化された社会を変えるのは簡単ではなく、
9歳くらいの天才少年も言っていたのですが、
自分にできるところで、一から新しいものを作っていくしかないのかな、と思ったりします。
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実際、光と闇が「戦って」、光が勝つことはあるのでしょうか。
映画「マトリックス」のように、
(これも怖くて、見られないところが多かった)
逆説的ですが、光が「絶対に負けられない戦い」に負けなければ、二元性を超えた光はやってこないのかもしれません。
- サルカンドラ いまわしき砦の戦い
原題は
That Hideous Strength: A Modern Fairy-Tale for Grown-Ups
(also released under the title The Tortured Planet in an abridged format)
- 1945
「その恐ろしい強さ」
「苦しみの惑星」(短縮版)
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