こんばんは。


ご訪問いただき、ありがとうございます。


今回取り上げる「主義」は、社会体制についてです。


素人なんで、硬い話ではありません w





民主主義・自由主義 vs   独裁主義


ということに、大体なっているかと思いますが、


独裁国家でも、独裁主義を標榜する国はなく、どういう体制であれ、民主主義ということになっているようです。


で、自由なら民主主義になるのかというと、そうでもなくて、


民意が独裁的な指導者を望んでしまうこともあります。


自由なワイマール憲法の下でナチスが生まれたり、


民主主義の牙城と思われていたアメリカで、トラさんのような方が大統領になったり…


こうしたことには、メディア(主流メディアとソーシャルメディアの両方)の影響も看過できませんが…


人間って難しいですね。


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自分の国は民主主義だと思い込み、何も考えなくなってしまうのは危険です。


丸山眞男は、精神的な独立や民主主義を守るには「不断の戦い」が必要だと述べています。


これは「普段の戦い」と読み換えてもいいように思います。


常に「見ている」ことが大事なのではないかと思います。


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また、民主主義といっても、そのときどきの民意を汲むだけでは不十分だという意見もあります。


古代ギリシャの時代から、衆愚政治の危険性は認識されていました。


先人たちの知恵の結晶ともいえる憲法を大事に、憲法に則った民主主義を行おうというのが「立憲民主主義」です。


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さて、


近年は、個人主義が進んで(個人的なことは)何でも自分で決めることのできる自由があります。


それ自体、悪いことではないのですが、


その結果、自分の選択に対する責任が重くなり、


人々が「どんな社会に住みたいのか」を考える余裕がなくなってしまったと、


「選択」に関する専門家が述べていました。


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では、、


経済についてはどうでしょう。


大方の見方では、社会体制において、対極にある「共産主義」と「資本主義」(とりわけ「新自由主義」)は、どちらも失敗したと考えてよさそうです。


西側世界では、自由主義に反対する人はあまりいないでしょうが、行き過ぎた自由(例えば新自由主義)は、他の誰かの自由を奪うことになります。


有限責任である企業にほとんど無制限の自由を与えることは、労働者や消費者を不自由にし、


事実上その企業を所有する少数の人たちを富ませるだけの結果となりました。


「トリクルダウン」(上のほうが富めば、下の者にもおこぼれが来る)理論は、人をバカにしているだけでなく、実際それほど真実でもありませんでした。


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じゃあ、今、どうしたらいいの?というところですが、


マルクスは、成熟した資本主義のあとには社会主義が来る、と言ったとか言わないとか(たぶん言った w )。


ソ連の社会主義は早すぎたということでしょうか。


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社会主義というと、これまでは、高福祉のイメージがありました。


基本は、累進課税にして、資本主義からこぼれてしまった人たちを福祉で救っていくという考え方ですが、


税金の徴収の仕方や使い道を決める人たちがあんなふうなので(たぶん世界のほとんどで)、これはちょっと難しそうです。


※ 今、話題になっている、とある政治家さんは、党から5年で50億円の「政策活動費」(一部は税金)を得ていたそうです。それに加えてuragane…。何に使うのかしら…?


お金を集めて配る、という仕組み自体が、集める側も、もらう側(もらうべきでないのに積極的にもらおうとするなど)も、腐敗しやすいのでしょうか。


他方、本来は援助を受けるべきなのに、申請せずに困ったままの人もいます。


北欧やかつてのイギリスも、必ずしもうまくいっていないようですし…


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フランスの経済学者トマ・ピケティさんは、


「参加型社会主義」を唱えています。


雇われて働く人たちも経営の意思決定に参画し、しっかりと権利を行使すること。… ①


企業は社会的な器であるからこそ、有限責任であるのだから、事実上それを個人が所有し、恣意的な決定を下すことは、本来おかしな話なのです。


実は、参加型の組織のハシリである「生協」は日本人が考え出したものだそうです。


生協は巨大になって、企業に近い形になってしまった部分もありますが、


今また小規模な「ワーカーズコレクティブ」ができはじめていて、


注目したいところです。


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斎藤幸平さんは、に、社会インフラや自然環境など、誰もが生きるために必要とする「コモン」を大事にすること… ②を加えて、


この二つを軸とした「脱成長」が実現すれば、絶えざる経済成長は社会をまわす必須条件ではなくなる、と考えています。


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斎藤幸平さんは、あえて「コミュニズム」(ソ連型ではない)という言葉にこだわりますが、


(たまに「コミュニティズム」と言ってもいいと言われますが、)


同じようなことを表すのに、


「社会資本主義」という言葉を使う人もいます。


社会資本主義は、資本を個人でなく社会で蓄えようと唱えます。


社会主義と資本主義のいいとこ取りみたいなイメージもありますし、


「資本主義」という言葉が入っていることで、安心する人も多いと思います ^_^


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どんな主義も、頭で考えただけでは、うまくいかないもしれません。


システムの運用途上でいろいろな問題がわかってくることもあるでしょう。


まずは小さな団体や地方自治体から、実験的な姿勢でやってみたらいいと思います。


斎藤幸平さんによると、スペインではすでに、地方自治体(バルセロナ)が、新しい試みをはじめているといいます(テレビでやっていた)。


バルセロナのこのような動きは「自治体主義 / 地域主権主義」(municipalism)と呼ばれているそうです。



参考 :  毎日新聞 2024年2月9日版

Y!ニュース 2024.02.06, 02.10

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