こんばんは。
ご訪問いただき、ありがとうございます。
「あなたの天職がわかる16の性格」(ポール・D・ディーガー/バーバラ・バロン著)
という本を読みました。
原タイトルは「Do What You Are」で、アメリカでは75万部のベストセラーだそうです。
※ Do What You Like ドゥワッチャライク のもじり?
前書きに「本書で紹介する性格タイプの基本的な考え方は、キャサリン・ブリッグズと娘のイザベルが確立した性格タイプ判別法 MBTI を基盤にしている。」と書いてあります。
同じ著者で、タイプ別相性についての本も出ています。
MBTIは、いろいろな利用のされ方をしているようですね。
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一方で、日本MBTI協会は、適職診断や相性診断はしないと言っています。
ある職業に、同じような性格の人ばかりが集まるのもよくないし、性格に関わらず、この仕事をしたい、と思うことも大切なので、
適職診断はしないというのも、立派な見解です。
また、どんな人ともうまく付き合っていける可能性があるのに、
相性診断を短絡的に受け止めて、相手や関係性にネガティブな先入観をもつことは避けてほしいという立場も理解できます。
他方、
適職や相性を知って、なるべくストレスの少ない生活をしよう、という意図もわかります。
要は、自分がどう捉えるか・どうしたいか、だと思います。
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この本では、タイプに名前がつけられています。
その辺はKTS(カーシーの気質分類)を参考にしていると思われますが、まったく同じ呼び名ではありません。
より現代の仕事環境に即した呼び名になっているようです。
※ デイヴィッド・カーシー氏の著書も、確認できたところで1978年から2010年までの間に何冊か出版されているので、アップデートされているかもしれません。
たとえば、INFPは、KTSでは治療者、ネットの16 Personalities では仲介者ですが、この本では芸術家となっていて、フリーのイラストレーターの実話が載っています。
機能に注目すると、仲介者と呼ぶのが最も汎用性がありますが、職業ということになると、何らかのアーティストが向いているのかもしれません。
なお、この本には、全般的な内向性・外向性とは別の、機能別の内向・外向は明確には説明されていません。
一般的な事柄も含めて、就職・転職活動の注意点が詳しく書かれており、実用性を重んじている印象です。
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性格タイプの判別法が要約されていました。
わかりやすかったので引用します。
①どのように他人や社会と接し、どのような状況にあると元気が出てくるか。
(外向 — 内向 Extroverted — Introverted )
②ごく自然に気づく情報とは、どのようなものか。
(五感 — 直観 Sensing — Intuitive )
③普段どのようにして、決定をくだしているか。(思考 — 情緒 Thinking — Feeling )
④どのように物事を進めるのを好むか。
(決断 —柔軟 Judging — Perceiving )
類似の性格診断の結果を読む際にも、参考になりそうです。
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この本の構成を簡単に紹介すると、
まえがき
チェックシート
第一部 性格タイプとは
第二部 16の性格
第三部 ワークシート
おわりに
性格別のページは
タイプ名
アルファベット(その内容)
簡単な説明とキーワード
性格(長所)
短所
実例
実力を発揮できる職場環境
仕事に関連する長所と短所
向いている仕事
(6種類ほどの分野に、それぞれ12種類ほどの具体例)
就職・転職で成功をおさめるには
こんな落とし穴にご用心!
いまの仕事を好きになろう!
一言メッセージ
ワークシートのページは、性格について述べられたことのうち、当てはまるもの・当てはまらないものを整理して、自分の個性や長所・短所を把握できるようになっています。
エントリーシートを書く準備段階の「自己分析」としても使えると思います。
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ちなみに私は、この本のチェックシートでもINFPでしたが、思考と情緒は拮抗していたので、劣等機能の開発に成功しているようですね。
思うに、現代の教育や仕事の多くは、思考機能を育てる面が強いので、思考が劣等機能の人は、情緒や直観が劣等機能の人より、バランスを取りやすいのではないでしょうか。