こんばんは。
 
方法としてのマインドフルと 状態としてのマインドフル」というタイトルですが、手段としてのマインドフルと 結果としてのマインドフル」と言いかえてもいいですね。
 
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今日は、ずっと気になっていた「マインドフル 」「マインドフルネス」という言葉について考えます。

 

私は「マインドフル」という言葉は、仏教でいうところの、鏡のように澄みわたった意識のことだと思っていました。

 

よく晴れた日の、波一つない、静かな湖面にも例えられますね。

 

思考が消えて、物事をありのままに見ることのできる状態。

 

 

 

 

「マインドフルネス瞑想」が広まるにつれ、多くの人が「マインドフルネスとは何か」について、色々なことを言うようになりました。

 

でも、私と同じことを言う人には出会えなくて、自分の解釈が間違っていたのだろうかと思っていました。

 

ちなみに、日常的な意味での mindful は、気をつけるとか、心がけるといった程度の意味です。

 

ここでは、仏教的な、あるいは瞑想上の用語としての意味を考えます。

 

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ところで、瞑想には大きく分けて、ニ通りあると思います。外側の世界に気付いている状態 と、完全な変性意識状態

 

初心者には、変性意識の状態は 危険 です。いわゆる 魔境 などにも陥りやすくなります。

 

そうならないためには、目を開けたままでいる のがコツです。

 

それが、マインドフルネス瞑想のやり方でもあります。

 

半眼といって、半分目を開けた状態で行なう流派もあります。

 

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英語のサイトで、mindfulness の意味を調べてみました。

 

 

Cambridge 英英辞典によると

 

the practice of being aware of your body, mind, and feelings in the present moment, thought to create a feeling of calm:

 

Mindfulness can be used to alleviate feelings of anxiety and depression.

 

明確に practice「練習」だと述べていますね。

 

また、不安やうつを和らげるために用いることができる、とも。

 

 

Webster 英英辞典も似たような定義でした。

 

こちらには

 

the quality or state of being mindful

 

「状態」を表す記述もありましたが、肝心の mindful の定義が日常的なほうしか載っていませんでした。

 

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マインドフルネス瞑想自体、仏教の瞑想をヒントにしているものの、主な目的は ストレス・リダクション で、やはり仏教の瞑想とは違います。

 

辞書は、西洋に広まったマインドフルネスを基にした定義を載せていました。

 

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仏教ではどうでしょうか。

 

仏教的には、mindfulness とは、clear comprehension 「明晰な知覚」、あるいは clear knowing 「明晰に知ること」とされています。

 

knowingness とか、direct knowing という言葉も、同じ意味かもしれません。

 

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いわゆるマインドフルネス瞑想と仏教の瞑想を混同したところから、私の中で定義の混乱が始まったようです。

 

いわゆるマインドフルネス瞑想は、ストレスを低減するための訓練であり、結果はストレスが軽減された状態です。

 

そこから、スポーツのパフォーマンスが上がったり、仕事のアイディアがひらめいたりする効果も期待できます。

 

それに対して、仏教的な文脈で行われるマインドフル瞑想は、思考を静める訓練であり、究極的な目標は、余計な思考が消え去って、物事をありのままに見られる状態になることです。

 

(仏教にも様々な瞑想がありますが、ここではそういう瞑想である、ということです。)

 

いずれも、パターン化した思考の枠をこわしていく という共通点があります。

 

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ただ、仏教のほうでも、方法 と、結果 — すなわち状態 の記述が、混乱しているように見えました。

 

きっと、本当に余計な思考がなくなって、物事をありのままに見られるようになった人が少ないのでしょう。

 

その状態を知らない人が、それに類似した、うんと 手前の状態 を、マインドフルネスだということにしてしまったのも混乱の理由かもしれません。

 

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ところが最近、私が考えていた通りの使い方をしている例を、ついに見つけたのですよ!

 

ネドじゅん さん の本「左脳さん、右脳さん。」の オビ!

 

「ある日突然、思考が消えて完全 マインドフルネス 状態に。」

 

そうそう、それがマインドフルネス!

 

通常運転の意識で、周りのものや自分の体に気づいていることではなかったのです、私的には。

 

わかってくれる人がいたから、自分流定義、変えません (笑)。

 

 

 

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もちろん、いわゆるマインドフルネス瞑想を実践していても、意識の持ち方次第で、ストレス低減以上の可能性があるはずです。

 

うまくいけば、いつか、本当のマインドフルネス状態に至れるのではないでしょうか。

 

 

注)本記事は、一般的なマインドフルおよびマインドフルネスの定義に反対するものではありません。

 

 

 

 

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