東京女子流 新・定期ライブ EPISODE-38「アニソン女子流」 渋谷マウントレーニアホール 2019.11.03(夜公演)
ライヴとお見送り会も含め、昼公演が終わったのは16時頃だった。夜公演は18時に開場し、開演は18時30分。EPISODE-38「アニソン女子流」と銘打った公演が行われている。タイトルからしてアニメ・ソングのカヴァーを中心としたメニューであると予想できるが、実際のライヴはカヴァーを取り入れながらも、東京女子流のオリジナル曲の割合も高いセット・リストとなった。
ライヴを見て選曲を知れば納得であるが、実は東京女子流の楽曲にはアニメのテーマ曲、主題歌などになった楽曲も多い。東京女子流の楽曲が持つ背景の幅広さを、さりげない形で再認識するライヴとなった。昼と同じく開演前に注意事項や場内アナウンスは無く、開演時刻を過ぎた頃に場内の照明が落とされる。暗くなった場内に、歓声が沸き起こった。夜公演も登場のSEは無く、「Ever After」のイントロが流れてメンバーが登場。重厚なデジタル・サウンドが鳴り響き、そこにファルセットを取り入れたメンバーのヴォーカルが乗る。
文化祭をイメージしたセーラー服の衣装、賑やかな曲調の楽曲が多く選ばれていた昼公演に対し、こちらの公演は黒を基調とした衣装、大人びた楽曲、クール路線の楽曲が多い印象だ。1曲目「Ever After」に続いて「ダイヤ♢」「リフレクション」「キスひとつで」と連続で披露。特に「キスひとつで」は可愛らしい曲調と対比するかのように、メンバーのキレキレのダンス・パフォーマンスが映える1曲で、ライヴにおいて本領を発揮する楽曲と言えそうだ。フォーメーション・チェンジも非常に複雑であり、それらが一糸乱れる正確さで披露されている。やはりプロのステージは凄い。
4曲歌って挨拶。庄司芽生氏、中江友梨氏、新井ひとみ氏、山邊未夢氏の順に自己紹介を行った。トーク開始早々に新井氏が「気合のスイッチを入れてくる」と言い残しステージを去り、残る3人でトークを行う。実は次の曲が新井氏のソロ曲であったため、準備のための退席だ。話題は女子流メンバーが好きなアニメで、中江氏は「おそ松さん」にハマっていると話す。ニートの六つ子の話であると中江氏が説明し、「こういう人達がいたら毎日が楽しいだろうなと思う」と述べると、他のメンバーが「もし友達だったとしたら?」と質問。中江氏は「友達ぐらいの距離感なら大丈夫。でも身内だったとしたら、ちゃんと働けと言う」との事だった。
トークが進行する中、スピーカーから新井氏の声で準備ができた事を告げる声が流れる。それを合図にトークを行っていたメンバー3人と入れ替わり、衣装を着替えた新井氏が登場。歓声が上がった。ソロ・デビュー曲「ストレートに好きして」の宣材写真で見られる80年代テイストの髪型、衣装になっている。披露された曲はもちろん「ストレートに好きして」で、観客もはちまきを締め親衛隊としての応援を。ある意味、80年代をリアルタイムで過ごした方には懐かしく、若い世代には新鮮な光景である。
次にツイン・ギターのフレーズと共に「share hearts」がスタートし、山邊氏が登場。このブロックは本公演「アニソン女子流」の核たる部分であり、「share hearts」はアニメ「ようこそファミーユへ!」のテーマ曲。歌い終えた山邊氏が中江氏と入れ替わり、「タッチ」へ。これはタイトル通りアニメ「タッチ」の主題歌である。今回のライヴには東京女子流のファンのみならず、アニメ・ファンも多く来場しているのか、このブロックにおける歓声の大きさと観客の反応は凄まじいものがあった。もちろん、東京女子流もアニメも両方好きなファンもおられるだろう。
庄司氏はアニメ「うる星やつら」より「ラムのラブソング」を歌った。歌詞に何度も出てくる「好きよ」のフレーズに続いて、客席から「俺も!」というコールが聞かれた。各人のソロ・コーナーを経て、4人が揃って「ハレ晴レユカイ」「Reason」を歌った。全ての楽曲が終わったところで、庄司氏が先ほど歌った2曲のタイトルを紹介。その後、各人がソロ・コーナーを振り返った。庄司氏は「リハーサルでは空席に向かって「好きよ」と言っていたけど、本番では皆が「俺も」と返してくれて嬉しかった」と述べた。
ライヴ後半は、東京女子流の楽曲の中でアニメに関連した楽曲が揃えられており、まずは「NEVER EVER」を開始。特筆点として、この日の「NEVER EVER」はアルバム「REFLECTION」(2015年)収録アレンジでは無く、アニメ・ヴァージョンのオケで披露された事だ。近年のライヴを踏まえても、これは非常に珍しく、「アニソン女子流」というコンセプトあってこそのヴァージョンと言えそうだ。
続いて、切れの良いギターのコード・カッティングが鳴り「ディスコード」へ。ダンサンブルな曲調に合わせ、メンバーも動きの鋭いダンス・パフォーマンスを繰り広げて行く。歌い出しのヴォーカルに歪みを加えている音作りが印象的な本曲であるが、この日のヴァージョンは歪の成分よりメンバーの生声の比率が高いように感じた。クールな色合いを「LIFE SIZE」が継承。観客もリズムに合わせて声を発し、盛り上がりも最高潮に達する。
その緊張感漂う空気を一転させたのは「おんなじキモチ」だった。先ほどまでがダンス・パフォーマンスと呼べる動きだったのに対し、本曲は振り付けと言える判り易くシンプルな動きだ。メンバーのお馴染みの振り付けに合わせて観客も同じ動きを行う。初期からの定番曲という事もあって、場内の一体感が素晴らしい。しかしながら、シンプルな動きから一転して、間奏における切れの良いダンスになると客席からは大きな歓声が上がった。
ライヴも最後の曲となり「We Will Win!~ココロのバトンでポ・ポンのポ~ン☆~」へ。中江氏が「みんなで声出して行くよ!」と呼び掛け、イントロで観客も声を出す。メンバーはバトンを持ち、それを使用してのパフォーマンスだ。これにて楽曲は全て終了し、メンバーは再度、観客にお礼の言葉を述べた。また、来年(2020年)から東京女子流の冠番組が始まる事と、明日(4日)のライヴは同番組の公開収録が入る事の告知を。また2月に決まっているバンドとのライヴの告知も行い、メンバーは舞台を降りた。
セット・リスト 渋谷マウントレーニアホール 2019.11.03(夜)
①Ever After
②ダイヤ♢
③リフレクション
④キスひとつで
⑤デリケートに好きして
⑥share hearts
⑦タッチ
⑧ラムのラブソング
⑨ハレ晴レユカイ
⑩Reason
⑪NEVER EVER
⑫ディスコード
⑬LIFE SIZE
⑭おんなじキモチ
⑮We Will Win!~ココロのバトンでポ・ポンのポ~ン☆~
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