LIVE「モーニング娘。’18 日本武道館 2018.06.20」 | PSYCHO村上の全然新しくなゐ話

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発売より時間が経過したアルバム、シングル、DVD、楽曲等にスポットを当て、当時のアーティストを取り巻く環境や、時代背景、今だから見えてくる当時の様子などを交え、作品を再検証。

モーニング娘。誕生20周年記念コンサートツアー2018春~We are MORNING MUSUME。ファイナル 尾形春水卒業スペシャル~ 日本武道館 2018.06.20

ツアー千秋楽である20日は、昨日の晴天とは打って変わり雨。それは尾形春水氏の卒業当日という事もあり、寂しさを感じるファンの涙雨であるかのようだ。この日もコンサートは昨日と同様に、開場17時、開演18時。

 

場内に入ると、ステージ前に撮影機材が持ち込まれ、カメラ用のレールが敷かれている。また舞台向かって左側には日本武道館公演ではお馴染みのクレーン式カメラもセットされており、この日の公演は映像収録される事が判る。本公演は全国の映画館でのライヴ・ビューイング、そしてBSスカパー!の生中継も入る事から、それらの機材も含まれているようだ。19日の公演では、舞台前にこれだけの撮影機材は無かったので、19日の公演が映像作品に収録されるのか否か気になるところだ。何せ、2日間を通してセット・リストの約半分は楽曲が入れ替えられているのだから、両日収録しないと非常に勿体無い。

 

19日はこぶしファクトリーがオープニング・アクトとして出演したが、この日はつばきファクトリーが出演している。ここで歌ったのはリリース前の新曲「純情cm」であった。歌い終えて山岸理子氏が観客にお礼を述べ、メンバーが舞台を去ると注意事項をまとめたVTRが流される、それを経て、この日もキッチリと18時にコンサートは開始された。20日のセット・リストはこちら。

 

A gonna

ロマンスに目覚める妄想女子の歌

Fantasyが始まる

青春Say A-HA

Password is 0VTR

花が咲く 太陽浴びて

Help me!!

愛の軍団

モーニングコーヒー(20th Anniversary ver

ユニット曲メドレー

・シャニムニ パラダイス

・レモン色とミルクティ

・トキメクトキメケ

INDIGO BLUE LOVE

・坊や

・大人になれば 大人になれる

リゾナントブルー

しょうがない 夢追い人

泣いちゃうかも

Hand made CITY

愛され過ぎることはないのよ

Moonlightnight~月夜の晩だよ~

雨の降らない星では愛せないだろう?

メドレー

OneTwoThree

・泡沫サタデーナイト

・わがまま 気のまま 愛のジョーク

・みかん

What is LOVE?

TIKI BUN

ナルシスかまってちゃん協奏曲第5

㉑君の代わりは居やしない

㉒ジェラシージェラシー

 

アンコール

涙が止まらない放課後

Are you happy?

青空がいつもまでも続くような未来であれ!

 

SEのリズムに合わせてメンバーが行進しながら登場する流れは19日と同じだったが、20日は登場したらそのまま花道前方までメンバーは進み、花道で「A gonna」を歌ったのが前日との変更点だった。また千秋楽らしい、並びに卒業公演らしい変更個所が幾つかあり、まずは「愛の軍団」を歌い終えた後に行われる挨拶MC。譜久村聖氏を中心に挨拶をし、曲へ行くかと思われたが、サプライズ・ゲストとして和田彩花氏(アンジュルム)が登場し、卒業の日を迎えた尾形氏に手紙を読み上げた。メンバーの様子を見ると、少なくとも譜久村氏はこの段取りを把握していたようで、尾形氏にとってのサプライズだったようだ。

 

20周年企画の後半は、19日のメニューは「LOVEマシーン」「恋愛レボリューション21」など、2000年前後に発表された楽曲が中心だったのに対し、20日は「リゾナントブルー」「泣いちゃうかも」など、プラチナ期にシフトした選曲でメニューが構成されていた(厳密に言えば「Hand made CITY」はやや時期がずれるが)。19日の「なんにも言わずにI LOVE YOU」も「雨の降らない星では愛せないだろう?」と入れ替えられ、「TIKI BUN」からの3曲も前日には無かった選曲だ。これらの楽曲は、地方公演において日替わりで歌われており、日本武道館公演ではそれらを両日に分散したメニューとなっていたのである。

 

アンコールでは「はーちん」コールが10分弱続いたところで、スタッフがマイクスタンドを舞台中央にセットし尾形氏が登場。ファンに手紙が読み上げられる。中でも「卒業を発表してからファンの人は私に「幸せになってね」と言ってくれました。でも私は今、この瞬間とっても幸せです!」と言うと、場内からは割れんばかりの拍手と歓声が響いた。尾形氏がソロ曲として「涙が止まらない放課後」を歌い、残るメンバーが登場。譜久村氏から順に、卒業する尾形氏にメッセージが贈られた。

 

13人でのラスト・パフォーマンスです!」と譜久村氏が言い、「Are you happy?」を披露。先ほどの尾形氏が読み上げた手紙の中にも出て来た「幸せ」というワードとリンクし、歌詞は卒業ソングでは無いにせよ「幸せ」とは何か問うような特別なヴァージョンに感じられた。「青空がいつまでも続くような未来であれ!」では、間奏明けのサビの繰り返しにて、19日の公演には無かったテープの発射が行われ場内を彩った。

 

全演目が終了しコンサートは幕を閉じたが、客出しのアナウンスが流れても「はーちん」コールが鳴り止まず、尾形氏が再登場。マイクを通さず生声で「ありがとうございました!」と感謝の気持ちを伝え、これにてコンサートは本当に幕を閉じた。ファンは御承知のはずなので詳しくは書かないが、終演から数時間後に発表された横山玲奈氏の件は誰もが驚いたに違いない。この2日間、日本武道館で見て体験した楽しい空間は、モーニング娘。‘18が作り上げたプロフェッショナルな空間であった事を、改めて、そして意外な形で痛感するコンサートでもあった。