「PSYCHO村上の怪奇骨董音楽箱」1月号 | PSYCHO村上の全然新しくなゐ話

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発売より時間が経過したアルバム、シングル、DVD、楽曲等にスポットを当て、当時のアーティストを取り巻く環境や、時代背景、今だから見えてくる当時の様子などを交え、作品を再検証。

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[1月号]


Hello!Projectの2015年正月公演が初日を迎えた。場外のグッズ売り場は長蛇の列で、会場となった中野サンプラザの券販売所には「当日券の販売はございません」と貼り紙があったので、チケットは完全売り切れの公演となったようだ。コンサートも素晴らしかった・・・に違いない。というのも私は初日のチケットは持っていなかった為、1月2日は会場前を散歩して帰っただけで、中には入っていないのだ。

さて今月は、2014年「モーニング娘。漬物石は発売されなかった」という話。Hello!Projectに関して2013年は「本物が栄光を掴む年」、2014年は「ファンが伝統を守る年」と当コーナーで書いたが、この「ファンが伝統を守る年」というのは良い意味で外れたような気がしている。「ファンが伝統を守る年」というのは、ひとつはファンの在り方、もうひとつは世間から注目されたHello!Projectがどうなるのかという2点を含め予想した事だった。

2002年頃、とある4コマ漫画を見た事がある。それはモーニング娘。のグッズに関する内容で、確かモーニング娘。のグッズは多種多様な物が発売されており、ファンは何でも手に入れるといった感じの説明に始まり、3コマ目でファン数人が大きな石を重そうに抱えている絵が登場する。その石の正体は「モーニング娘。漬物石」というグッズで「そんな物まで買うんかい!」というオチで漫画は終了していた。勿論、モーニング娘。漬物石というグッズは架空の物である。

好きなアーティストの物なら何でも手に入れたいというファンの心理をユーモアを込めて描いた漫画との見方もできるが、もしかすると商業主事に対する反発で皮肉を込めて描かれた漫画という解釈もできる。アーティスト問わず、音楽を提供する側とそれを応援するファンのある種の相思相愛関係が理想だが、アーティストがメディアに多く取り上げられ世間に注目されると、言い方は悪いがアーティストに商品価値を見出した外野の人間が多く侵入してくる。これは有名である事の代償ともいえる。

Hello!Projectが再び現代という舞台に立った今、2013年以前は見向きもしなかった人間が土足で侵入し、数打ちゃ当たるの如くアーティスト本人が関与していない物をあちこちで乱発し、大した質も無い商品、番組、企画、書物、記事その他諸々が出回ると予想していたが、結果としてそのような事態には発展しなかったように思う。とは言え、メディアからは定期的に注目され、一般的にも評価され、コンサートはSOLD OUT連発という、ある意味、バランスの取れた理想的な年だったように感じるがいかがだろうか。

では2015年は?ズバリ「成るように成る年」だ。いい加減な予想だと言われそうだが、現時点ではこれしか言えない。譜久村聖氏がリーダーとなり、12期メンバーも本格合流、新体制となったモーニング娘。’15は春ツアーが勝負だと思うし、Berryz工房の活動停止によりHello!Project内のグループのバランスは大きく変化すると予想できる。℃-uteは横浜アリーナでの単独公演という初の舞台に立ち、スマイレージの伝統を受け継ぐアンジェルムがどようのうな活動を展開するのか、Juice=Juiceがどう変化するのか。ハロプロ研修生から何か新ユニットが生まれるのか、カントリー・ガールズがどうなのか・・・、とにかく2015年は、大きな節目であり創世記とも呼べる年になる事は間違いないが、これらの行方については、今後の動きを見守るしかない。

因みに、前リーダー・道重さゆみ氏の卒業後、モーニング娘。’14のイヴェントだが何だかの客の入りが減っていたという記事がネットに掲載されていたらしい。事実かも知れないが、譜久村聖氏率いるモーニング娘。’15の本格的な活動が始まっていない時点で書かれたその記事は、はっきり言って信憑性が無い。マスコミは常にネタを探し原稿の字数を埋めなければならないのは判るが、ファンの入れ替わりの時期をクローズ・アップし、悲観的な意見を書くのは気が早いというものだ。

という事で、2015年は「成るように成る年」。まさか今年、漬物石が発売されたりして・・・?。



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