中心感覚
劇団 「前回の記事では、
老後破産の話題から、気功の元師匠が年金を払っていなかった話と、
神秘行では、修行者本来の役割を果たすために必要な能力だけが
覚醒するのが最も合理的だ。
という事でしたね。」
CS 「ハイ、そうです。」
「わたしはよく神秘行修行者をアスリートに例えるのですが、
仮に少年時代のイチローが本塁打をガンガン量産するホームランキングに
憧れていてマグワイアのように筋トレや薬物で筋肉を肥大化していたとしたら、

それは彼が本来果たすべき役割から外れている気がしますよね。」
劇団 「確かにそうですね。」
CS 「マグワイアは極端ですが、プロ野球で芽が出なかった選手は自分が果たすべき
役割とは違うものになるための努力に時間を費やしてしまったという事なんです。」
劇団 「それは具体的にはどういう事なのでしょうか?」
CS 「例えば、イチローについてスポーツライター光田耕造氏の以下のような
文章があります。」
イチローの誤解 天才・猛練習・小さな体の虚実
イチローのイメージとして思い浮かぶのが、天才、猛練習、小さな身体だ。
猛練習についてだが、イチローの専属打撃投手となり、日本プロ野球最多
210安打に貢献した奥村幸治氏の言葉を紹介する。
「(イチローが) 『奥村さん、あの人はこれから絶対に成績が下がりますよ。
だって練習のしすぎですから』 と言うのです。
するとイチローの予言通り、シーズン前半には三割をキープしていた
その選手の打率は、夏場に差しかかるとみるみる下がり、ついに
九月には二軍落ちしたのです。
一方、一軍に定着してからのイチローは、シーズン中の試合以外で
バットを握るのは、試合前のバッティング練習のときだけでした。
試合前のバッティング練習なんてわずか5分で終わっていまいますが、
それ以外は決してバットを振り込もうとしないのです。
そんな選手はオリックスの中でもイチローだけでした」
この様に、イチローはオリックスの中でも一番練習量の少ない選手だったのだ。
猛練習とはかけ離れたわずか5分ほどのバッティング練習しかおこなって
いないのだ。
イチローが猛練習しているイメージは間違っていると言えるだろう。
他の選手が行うシーズン中の過度な練習は技術向上というよりは、不安解消の
ためだと奥村氏はイチローに言われたのだ。
「イチローによれば、多くの選手がスランプに陥ると、急に練習量を増やしたり、
バッティングフォームの改造に取り組んだりするのは、
技術を伸ばしたいというよりは不安だからという理由の方が大きいとのことです。
こういう部分を伸ばしたいという明確な目的があるわけではなくて、焦りから練習を
しているケースが多いのです。
不安なので、練習をすることで自分を安心させたいわけです。
でも明確な目的があるわけではなく、焦りからくる練習をいくら重ねても、
技術的な成長には結びつきません」
イチローはやみくもに練習するのではなく、なんのための練習かを常に意識して
いるため、シーズン中はバッティングフォームの確認、微調整にとどめ、練習は
控えめにし試合のための体調管理を優先しているのだ。
しかし、シーズン前のバッティング練習は、目指すバッティングフォームに向けて
自分を進化させたり、フォームを固めるためのものなので練習すると河村氏は言う。
「こんな時、イチローは一日何時間でも練習します。
しかも、今日は三時間バッティング練習しようとか300球打ち込もうと
いったように、最初から時間や球数を決めて練習するのではなく、
その日設定した目標をクリアできるところまで練習します。
だから、結果的に練習時間が三時間や四時間になっているわけです」
シーズン本番中に成績がよくないからといって練習するのではなく、
あくまでシーズン中は体調管理を最優先し練習は5分程度に抑えるのだ。
その代わり、シーズン前は自分の納得するまで何時間でも練習し続ける。
目先の結果ではなく、最終的なゴールを見据えるイチロー流の練習方法だ。
イチローはやみくもな猛練習はしない、明確な目的をもった練習を適切なタイミング、
量で行うのだ。
猛練習で言えば、目先の結果や不安に捉われて、目的を明確にせずに行動するの
ではなく、最終的なゴールを見据えて、準備すること、最優先事項を決めることの
重要さを教えてくれる。
シーズン本番は体調管理を最優先事項にし、練習は5分程度、そのかわり、
シーズン前は目的を達するまでひたすら練習するのだ。
劇団 「イチロー選手のバッティング練習が5分しかないというのは意外でしたね。」
CS 「ただ、上記の記事を読んで、
あぁ、試合前は5分しか練習しなくていいものなんだな。
と思った人は何をやってもなかなか結果が出ないでしょうね。」
「そう考えた人は中心感覚が無いタイプです。」
劇団 「中心感覚?」
CS 「イチロー選手が5分しか練習しないという事は
5分しか練習しなくてもいいという事ではなくて、
5分の練習で自分の中心に到達できるだけの優れた
中心感覚がある。
という事なんです。」
劇団 「中心感覚とは自分の中心に到達するということなんですか?」
CS 「例えば、よくスポーツ選手が運動前にストレッチをします。」
「あれを見ていると、その選手が優れているかダメかすぐわかります。」
劇団 「なんでわかるんですか?」
CS 「アスリートとしてダメな人はただ機械的にストレッチをしているんです。」
「優れた人は自分の中心を意識してストレッチしています。」
劇団 「中心を意識する・・・。」
CS 「例えば、運動前に肩を回したりするじゃないですか?」
劇団 「ハイ。」
CS 「中心感覚のある人は左右の方の回り具合をチェックします。」
「例えば5段階評価で、
右肩の回り具合→ 4
左肩の回り具合→ 2
とすると、
右肩は(ベストな状態・5)からマイナス1
左肩は(ベストな状態・5)からマイナス3
なわけです。」
「そして、肩の回りをよくするために上腕三頭筋を緩めるストレッチをしたとします。」

「その場合、左右の差を埋めるためには
右肩の上腕三頭筋のストレッチ→マイナス1の状態→プラス1の強さ
左肩の上腕三頭筋のストレッチ→マイナス3の状態→プラス3の強さ
と強さを加減して行う必要があります。」
劇団 「確かにそうですね。」
CS 「そして、左右の上腕三頭筋のストレッチが終わった後にまた両肩を回して
右肩の回り具合→ 5
左肩の回り具合→ 5
とバランスが取れた状態になっているかチェックする。」
「それでもまだずれているようだったら力の入れ具合を変えて、もう一度
ストレッチをしたり、肩関節回りの他の筋肉のストレッチをまた左右差を
見ながら行うわけです。」
「そうして、左右のバランスが取れて中心がしっかりした状態に仕上げてから
トレーニングや試合を行う。」

「その繰り返しを続けている選手は肉体と技術が常に向上して
一流になります。」
「逆に中心を全く考えないでただ機械的にストレッチをしている選手は、
身体が歪んだままの状態でトレーニングや試合を行うわけで、
いずれその歪みが表面化して故障でダメになるわけです。」
「このタイプがプロを目指すと一生を棒に振りますね。」
劇団 「そう言われてみると、確かにアスリートが柔軟体操やストレッチをしている
様子を見ただけでも技量は把握出来るわけですね。」
CS 「一目瞭然です。」
「アスリートとして一流の素質を持っている人は、自分がベストなパフォーマンスを
出来る状態を内部感覚で把握しているんです。」
「ストレッチ1つにしても、
(どの筋肉をどれだけ伸ばせばベストな状態になるのか?)
を感覚と論理的思考に基づいて常に探っているわけです。」
劇団 「以前のブログに出た希有さんの
(何も考えないでただ突きの回数だけこなしていれば強くなれる。)
という考えとは対照的ですね。」
CS 「そういう考えの人は、練習をやればやるほど身体がおかしくなって
自滅する傾向があります。」
「希有さんには中心感覚やバランスを取るという概念自体が存在せず、
武術の練習をやればやるほど腰がおかしくなっていたし、
休養する事の不安にも耐えきれず、無理に練習して更に身体を壊していく
まさに焦りで行動するタイプでした。」
「逆にイチローのような人は、高速で回転しているコマのように一点の中心に
集中して全身のバランスを保つように肉体にフォーカスしているんです。」
「言い換えれば、自分の中心を常に意識している。」
「その意識が生み出すバランス感覚こそが、
中心感覚
なんです。」
劇団 「なるほど、よくわかりました。」
CS 「先ほどのイチロー選手が試合前のバッティング練習を5分しかしないという話は
わたしから見れば本当にスゴイ事なんです。」
劇団 「どうスゴイんですか?」
CS 「それは、
イチロー選手は自分の中心(ベストなバッティングが出来る状態)が
わかっている。
そして、その状態に5分で調整できる。
という事です。」
「なぜなら、そもそも自分の中心がわかっている人は非常に少ないですし、
どうすれば到達できるか理解している人はほどんどいません。」
劇団 「そんなものですか。」
CS 「例えば、高校の100m走のインターハイで活躍している選手がいたとして、
ストレッチや柔軟体操で自分の身体の筋肉や骨格や関節がベストタイムを
出せる状態(中心)からどれだけ外れた状態になっているか?
更に、どうすれば全身のバランスが取れる状態になるか?
その後の練習でどれだけの時間、どの位の速さで走り、その後また
どんなストレッチや柔軟体操を行えばベストな状態(中心)になるか?
以上の事をハッキリ把握している人はまずいないでしょう。」
劇団 「そんな高校生はいないですよ。」
CS 「しかし、その高校生が自分の内部感覚を研ぎ澄ましながら優秀なコーチや
トレーナーについて運動学・生理学・栄養学の知識を深めていき、
10年間たゆまずトレーニングを続けていけば、自分がどういう時に何を
すればベストなタイムを出せるかある程度はわかるようになると思います。」
劇団 「そういう選手がオリンピックの代表になるのではないでしょうか。」
CS 「イチロー選手は小学生の時から野球を始めて30年近く、どうすれば
ベストな状態になれるかを優れた肉体的素質と内部感覚、論理的思考力で
探求し続けてきたわけです。」

劇団 「以前、記者と話しながら投球練習をすると疲労を感じなくなる現象について
気づいていた程の洞察力の持ち主ですからね。」
CS 「その数十年の積み重ねがあった上で、彼はたった5分の練習で自分の中心に
到達できるようになったわけです。」
「これはわたしから見たら驚異的な事です。」
劇団 「なるほど、そういう見方が必要なんですね。」
CS 「記事の最初に、〈わたしはよく神秘行修行者をアスリートに例えるのですが〉
と書きましたが、この中心感覚は神秘行でも同様です。」
「わたしの経験では気功がダメな人ほど、
高藤本に○○と書いていましたから、ボクは毎日○○を○○だけ
しています。
と何も考えず修行しています。」
劇団 「〈本や動画を参考にひたすら正拳突きをしているば強くなれる〉
という感じですね。」
CS 「加えて神秘行で中心感覚が無い人は、現実生活でも中心感覚が
欠如しています。」
「あっちにフラフラ、こっちにフラフラおかしくなり苦しみ抜いて最後は
破滅していくケースもあります。」
「これはちょうど、中心感覚が無いアスリートが競技を行えば行うほど
身体のあちこちが故障して痛みに苦しむようになり選手生命を断たれて
人生自体が破滅するケースに似ています。」
劇団 「それは清●の事でしょうか?」
CS 「彼は素質はイチロー以上だったのですが無理なトレーニングで身体を壊して、
人生の中心からも思いっきり外れてしまいました。」
劇団 「ケガをしてアスリートとして挫折したり、神秘行がダメでも立派に人生を
送っている人もいると思いますが、人生自体が中心から外れて破滅する
のは怖いですね。」
CS 「過去の記事で
気功指導は流れを良くする事を最大の目的にしています。
と書きましたが、流れを良くするためには本質(中心)に繋がる事が必要です。」
「中心に繋がれば繋がるほどエネルギーが活性化して波動が上がり、
その人が本来持っている役割に近づいていく。」
「その結果、流れが良くなるわけです。」
「わたしの指導体系は詰まるところ、
どれだけ受講者が本人自身の中心に繋がることが出来るか。
がベースとなっています。」
「中心とどれだけの深さで繋がるかは人それぞれでいいと思うのですが、
世の中には自分の本質(中心)に繋がる事を自我が頑強に拒否する人が
います。」
「それが原因でわたしの指導を中止する人が少なからずいました。」
劇団 「CSさんは気功指導で波動プログラミングにより受講者を中心と繋げる
事により、クンダリニーの活性化・丹道周天へと導くわけですね。」
CS 「逆に言えば気功指導とは方向性が真逆の霊的攻撃は、
対象をどれだけ中心から外して苦しみと破滅の集合意識に
永遠に繋げるか。
の技術となります。」
劇団 「怖いですね。」
CS 「それが波動世界の事実ですから。」
「北斗神拳を使うトキみたいなもので、人の生命力を高める能力と
人体を破壊する能力は表裏一体なわけです。」


CS 「わたしは毎日、遠隔気功指導で受講者の波動に繋がり中心と繋げる
エネルギー操作を延々と続けてきた事で、その理(ことわり)がよくわかる
ようになりました。」
「そして、その人生の中心から外れる現象がわたしの気功の元師匠に
起きたわけです。」
劇団 「それが元師匠の年金の未払いだったんですか?」
CS 「あれは破滅を加速した要因の1つなのでしょうが、大きかったですね。」
劇団 「でも、元師匠は中心に繋がっていたから丹道周天を達成したんじゃ
ないでしょうか?」
CS 「今のわたしから見ると、中心への繋がりが不安定だったんです。」
「丹道周天でエネルギーが強力になっていた分、中心から外れた時の
破壊度も強力だったといいますか。」
劇団 「そこも清●に共通してますね・・・。」

※次回の記事更新日は10月20日になります。