(前回の関連記事は「神の誕生 」です。)
神秘行に向かない性格
前回の記事では、
1)太陽という自然界に存在するエネルギーに人間が「神」という
意味付けを与え太陽神信仰が始まる。
2)信仰する民族の文化・歴史によって、太陽神にさまざまな
属性(名称・姿形・能力・背景)が与えられる。
ex
インカ帝国の「インティ」
~世界創造の基礎となる3要素(水・土・火)
を統べる絶対権力。
3)信仰が何世代、何十世代にも渡って続くことにより、
延べ数百万、 数千万人以上の意識が太陽神に
投影され蓄積していく。
4)結果、太陽神は何百、何千万人分
(場合によっては数億人以上)
のエネルギーを備えた本物の神になる。
というプロセスについて説明しました。
このように神霊は信仰する人々の意識によって変化していき、
逆に人間も神霊によって様々な影響を受けるという、不可分の
関係にあります。
相互に影響しあう関係にあるわけです。
↑相互関係(mutual relation)
しかし、わたしが見てきた神秘行修行者の多くの人たちは、
物理の法則のような覆すことのできない絶対的な存在として
神霊が存在すると考えています。
そこでは神霊は人の上に立ち、一方的に支配する存在です。
↑支配関係(dominion)
波動の世界はその人の意識の持ち方がストレートに
反映されます。
神秘行修行者の中にも神霊を絶対的なものだと考えたり、
神秘行自体を科学や法律の学問のように固定的に考える
タイプの人が少なからずいます。
彼らを見ていると、その固定的な思考形態が神秘行を行う上で
マイナスに作用することがあります。
わたしが指導した人の中にも、せっかくいい神霊と繋がったのに、
その固定的、かつ頑なな物の見方を変えることができず行が
ダメになった人が少なからずいました。
2~3年くらい前のことです。
埼玉県在住の30代男性受講者Tさんを指導したことがありました。
Tさんはかなり以前に高藤本(高藤聡一郎という仙道研究家の著書)を
読んで本に書かれている呼吸法を行い、圧力状のエネルギーが頭頂まで
上がったのですが、そこで詰まって先に進まなくなったという方でした。
しかも、エネルギーの滞留が原因で頭痛持ちになっていました。
そこで皮膚レベルの経絡小周天を開いて、以降は指導の度に
わたしが波動プログラミングであれこれ調整していたところ、
徐々に頭痛は収まっていきました。
それ以降はTさんの小周天の気の流れも徐々に活発になり、気感も
順調に開いて、わたしも(いい感じになってきたな。)と手応えを
感じていました。
すると、何かの神霊体と思われるエネルギーがTさんにコンタクトを
とって来るようになりました。
わたし 「今、頭になにかの圧力を感じない?」
Tさん 「はい、頭頂にフタがされた感じがします。」
わたし 「これは神霊体のエネルギーだね。」
「Tさんは小周天が開いて、クンダリニーが活性化して
来たからつながってきたんだよ。」
Tさん 「神霊体って、どんなものなんですか?」
しばらく波動を読んで・・・、
「これは神道系だね。そっち系の波動だ・・・。」
「・・・女性神。」
「なんて名前なんですか?」
「それは知らない。」
「名前はわからないんですか?」
「うん、わたしは宗教書読まないから。」
「霊能者なんかは、いろいろ読んで名前を知っているから
結構わかるんだよ。」
「サッカーに詳しい人がユニフォームと背番号見ただけで
選手の名前がわかるようなものだね。」
「逆にわたしはサッカー興味ないから、注意すれば選手の
波動だけわかるのと同じだよ。」
「わたしは宗教書やスピ系の本は読まないから、波動や
イメージは来ても、よっぽどメジャーじゃないと具体的な
名前はわからないね。」
「でも、霊能者の中には名前を教えてもらう人もいるよ。」
「わたしは宇宙系・異次元系が中心で、霊能者とは系統が違うから、
神霊の名前を教えてもらうほどのコミュニケーションはしないな。」
Tさん 「じゃあ、僕も宗教書とかいろいろ読めばわかるようになるんでしょうか。」
「それは勧めないね。わたしの気功の元師匠はいろんな宗教書読んで
おかしくなったんだよ。」
「そうなんですか?」
「そりゃそうだよ。」
「本当に行が進んでチャクラが開いてきたら、いろいろな
霊的なものと繋がりやすくなるんだから。」
「宗教書を読むたびに、そこの神霊と繋がるんだから、
その内おかしくなるよ。」
「だから宗教書なんてのは、本当にその宗教を信仰している人が
その宗派の教典だけを読んでればいいんだよ。」
「Tさんって、収入を増やしたいと言っていたよね。」
「それだったら、今関わっているビジネスの知識を増やす本を読めば
いいじゃないですか。」
「その上でライバルに差をつけたいのなら、IT、金融、語学、
コミュニケーションの中から、自分のビジネス能力を拡大する
ために必要な分野の本を固めて読むのが合理的じゃない?」
「だから、わたしも宗教書は読まない。」
「語学とか、現実に役立つ本しか読まないよ。」
「結局、神秘行で必要なのは自分のエネルギーを高めて、
感覚を開くことだよ。」
「そうすればいいエネルギー(神霊)が繋がりやすくなるし、
仮にマイナスの存在が近づいてきても察知して避ける
ことが出来る。」
「それが実用的な考え方というもの。」
「その逆が、あれこれ宗教書やスピリチュアル系の本を
たくさん読んで神秘行について頭で考えている人間だね。」
「そういうタイプは色々なものをごっちゃで見ているから、
確率的にいづれはおかしなエネルギーとつながってしまう。」
「おまけに頭でばかり考える癖がついているから、
体感覚が開かない。」
「体感覚が開かないということは波動感覚がわからない。」
「波動感覚がわからなければ、神秘行をしても自分が
どんなレベルにいるのか、その方法が正しいのか、
間違っているかもわからない。」
「結局、最後はおかしくなってしまうんだよ。」
「それで、Tさんは今、任脈の気感はどう?」
Tさん 「胸のあたりがすうっと軽くて少し暖かいです。」
「悪い感じはしないでしょ?」
「楽な感じです。」
「じゃあ、コンタクトを取ってきたのは神道系の
いいエネルギーだから、別に悩む必要ないじゃない。」
「もう時間ないから、残り小周天やりましょ。」
「はい。」
こんな感じで質疑応答を終わりました。
それから気功指導をするたびに神道系のエネルギーが
繋がってきて、本人も督脈の熱感が増すなど影響を
感じるようになってきました。
そんなある日、Tさんからメールが届きました。
※次回の記事更新日は11月10日になります。

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