(前回の関連記事は「至高体験 」です)
疑似クンダリ二ー・エネルギー
前回、A○女優がオー○ズムを体験した直後に霊能者のような
超能力を発揮したという記事を書いたところ、タントラについて
いくつかの質問メールを受けました。
このブログを読んでいる方も同じような疑問を持ったのではないか?
と感じたので説明したいと思います。
その質問は、
「タントラで男女が性交すればクンダリ二ーが上がってお互いに
霊能力が身に付くんですか?」
という内容でした。
始めに結論を言いますと、この質問内容が実現する確率は
非常に低いです。
セッ○スするだけでクンダリ二ーが上がるのなら歌舞伎町は
霊能力者だらけになっています。
たしかにそういうケースも皆無とは言えませんが、それには
男女のクンダリ二ーがかなりのレベルで活性化しているという
前提条件が必要です。
それと、この質問をした方は、
「オー○ズム=クンダリ二ー上昇」
と考えているようですが、これは必ずしもイコールの関係には
ありません。
女性はオー○ズムに達した時の感覚を
「頭の中が真っ白になる。」
「全身が電流のような帯電感に包まれる。」
と表現したりします。
痛み・気持ちよさといった体感覚は、皮膚の感覚受容器が刺激を
受けることによって発生した電気信号が脳に到達することによって
引き起こされます。
要するにオー○ズムは性的快感によって大量の電気信号が一気に
スパークして〈脊髄→脳〉へと流入した結果発生するわけです。
この場合の「電気信号」には性エネルギー(=気)が密接に
かかわっています。
仙道研究家 高藤総一郎氏の著書には〈電気コンセントから気を吸収する〉
というテクニックが紹介されていましたが、気には電気的性質があります。
錬功を行っていると手足や経絡上にビリビリした帯電感を感じる方が
いるのはそのためです。
そして、オー○ズムで性エネルギーが高まって脊髄を上昇した際には、
脳は性エネルギーを電気信号として知覚します。
要するに、
①性的な感覚を皮膚が知覚して発生した電気信号
にプラスして
②性的l快感により高まった性エネルギー
が大量の電気信号(①+②)として脳に流入します。
その結果として
「頭の中が真っ白になる。」
「全身が電流のような帯電感に包まれる。」
という現象が起きるわけです。
ですから、「オー○ズム=クンダリニー上昇」とは必ずしも言えません。
例えば、わたしの受講者で小周天の深部ルートが開いた男性
受講者は射○をした際に、
「熱いエネルギーが線状に督脈(背骨上の経絡ルート)を通って
脳に到達するのがはっきり感じられた。」
「背中を電流が流れる感覚がした。」
「暗闇で目の前が一瞬ピカッと光った。」
という体験をしたりします。
これが丹道(背骨内部の脊髄ルート)が通った方だと、
「全身が痺れるようなエクスタシーを感じた。」
と更に強力な体験をしたりします。
彼らの場合は特別クンダリ二ーは上がっていませんが、
女性のオー○ズムに近い体験をしています。
ですから、
「オー○ズム=クンダリ二ー上昇」
というよりは、
「オー○ズム=性エネルギーが脳に上昇して起きる現象」
と考えるのが適当だと思います。
それでは単なる性エネルギ上昇と、クンダリニーが覚醒して
上昇した場合の最大の違いは何かと言いますと、それは
エネルギーの量です。
クンダリニーは人体を維持する根源的エネルギーですから、
完全に発動した際に上昇するエネルギー量は単なる
性エネルギー上昇とは桁違いです。
以前、あるインドのヨガ行者のHPを見たことがあるのですが、
サイトを開いた瞬間にわたしの身体が背骨ごと持ち上がるような
強力なエネルギーを感じました。
わたしから見るとこれが本当のクンダリ二ーです。
前回紹介したA○女優の波動からは
(以前、エネルギーが背骨を上昇した痕跡があるな。)
程度のエネルギーしか感じません。
ですから、このA○女優を含めて女性がオー○ズムを体験した時に
上昇するエネルギーのほとんどはクンダリ二ーというよりは、
疑似クンダリ二ー・エネルギー
とでも表現すべきものだというのがわたしの見方です。
ただ、この疑似クンダリ二ー・エネルギーでも脳の機能を覚醒させる
だけのパワーがあれば霊能力は発現します。
しかし、この場合にも1つ大きな問題が発生します。
それは、
オー○ズムで発現した霊能力をいつまで維持できるか?
という問題です。
わたしのもとにはよく、
「超能力を身につけたいのでクンダリ二ーの上げ方を
教えてください。」
というメールが寄せられます。
わたしから見るとこういう質問をする方は、
「1度、クンダリ二ーを上げて能力が覚醒すれば
その状態を一生維持できる。」
と考えているのだと思います。
しかし、そういう事はありません。
クンダリ二ーが覚醒した直後はエネルギー値が急激に
上昇します。
その結果さまざまな超感覚が目覚めるのですが、上昇した
エネルギーは徐々に低下し始めます。
それと共に目覚めた能力も再び眠ってしまうわけです。
よく、
「ボクシングの現役世界チャンピオンも半年間練習をさぼれば
ただの人に戻ってしまう。」
といいますが、それは神秘行の世界も全く同じわけです。
代々木忠氏の至高体験の文中でも、
オー○ズムを体験した直後の女の子たちは、まるで超能力者
のようなことを言いだしたりするんですね。
と書かれていましたが、「直後」ということは
「その後は能力がなくなってしまった」ということだと思います。
このクンダリ二ー覚醒後のエネルギーの低下を防ぐための
〈練習〉に相当するのが丹道周天なわけです。
クンダリ二ーが上昇するルートである「丹道(脊髄→脳)」に定期的に
エネルギーを流すことによって、覚醒した脳の機能を維持し、更に高めて
行くことが可能になります。
そう考えると、質問者の方が仮にオー○ズムでクンダリ二ーが上がって
霊能力が目覚めたとしても、その状態を維持できずに失ってしまう
可能性が高いと思います。
※最近、当ブログ記事の更新頻度が少なくなっているために、
「もう更新しないんですか?」という質問が寄せられました。
毎日チェックしている方もいるようなので、次回以降は記事更新日を
決めることにしました。
次回の更新日は3月31日です。

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