(前回の関連記事は「よみがえる祖先の記憶 」です)
超実用的!気功講座 第34回
瞑想で悟りを得る人と発狂する人の違い
映画「RIZE」の中で、LAスラム地区の黒人たちがダンスを通じて
トランス状態となり、アフリカの祖先と同じ動きをするのを見て、
「うーん、これは面白そうだから自分でも試してみようかな。」
と思いました。
とはいっても、わたしは黒人たちのようなダンスは出来ませんので、
彼等とは違う方法で自分の深い部分に眠っている太古の記憶に
アクセスしなければいけません。
その時思いついたのが、入浴時にお湯に浸かっている状態を利用する
方法です。
「人は生まれるまで母胎の中にいる間に、生物進化の全ての過程を
体験している。」
という話を聞いたことがあります。
胎教といったりしますが、母親の羊水の中に浮かんでいた約10ヶ月の
体験というのは、わたしたちが思っている以上に潜在意識下に深い影響を
与えていたりするんですね。
そのため、生ぬるいお湯に浸かっている状態は意識を退行させる際には
有効なんです。
ただ、意識を退行させる時には気をつけなくてはならない事があります。
それは「バッドトリップ」です。
この言葉は本来はドラッグを使用した時に肉体や精神に異常が起きることを
指す言葉です。
先月、世間を騒がせた押尾被告の事件の原因も、バッドトリップでドラッグを
服用した女性が亡くなった事でした。
一般的にドラッグを使用すると気持ち良くなるようなイメージがありますが、
実は得られる反応は人によって様々なんです。
例えば、ドラッグを使用してトランス状態となり一種の神秘体験を得るタイプの
人たちがいます。
南米のシャーマンはドラッグを利用して精霊と交信したり、幽体離脱などの
神秘体験を引き起こします。
こうしたタイプの人たちは、ドラッグにより現実世界を凌駕した美しい光景を
体験したり、日常意識では知りえない世界の成り立ちを理解するという
一種の悟りを体験します。
ドラッグの中で最も強い作用を持つと言われるものにLSDがあります。
まだLSDが合法だった時代のアメリカで、LSDで神秘体験を得た
ティモシー・リアリーという学者がいます。
彼は、「LSDが人間の意識を進化させるための道具に使えるのではないか?」
と考えて、刑務所の囚人にLSDを与えて実験を行いました。
(この話は、波動の観点から見るとなかなか面白いので機会があれば
紹介したいと思います。)
このようにドラッグには素晴らしい効果もあるのですが、その一方で使用により
悪夢のような光景を体験して精神に異常をきたしたり、体の調子がおかしくなる人
もいます。
実はこれは神秘行においても同様なんです。
エネルギーワークや瞑想によって脳波を日常状態のベータ波から、アルファ波、
シーター波へと落としトランス状態になると、潜在意識下の膨大な情報と
つながります。
その時、悟りのような素晴らしい神秘体験をする人もいれば、逆に悪夢のような
幻覚が現れて精神や肉体がおかしくなる人がいます。
仙道気功研究家 高藤聡一郎氏の著書「仙人瞑想法」によれば、仙道修行で
深いレベルに達した人間の中には、瞑想中に発狂する人がときどき出たり
するそうです。
ですから潜在意識とコンタクトを取る場合には十分な注意が必要なんです。
よく願望実現法の本を読んだりすると、とにかく潜在意識に成功メッセージを
植え付ければなんでもうまくいくような事が書いていたりします。
これもケースバイケースで、一般人が潜在意識と容易にコンタクトを
取れないのは、ある意味潜在意識から守られているんです。
逆にヘタに潜在意識と直接つながってしまった場合、抑え込まれていた
マイナスが一気に噴き出して本人の人生がめちゃくちゃになるケースが
あります。
ですから、わたしが指導する場合には、受講者の方のハートのチャクラや
潜在意識にシンクロしてマイナスがある場合はそれをヒーリングで浄化しながら
徐々に行の段階を上げていくわけです。
ただ、
「どうして人によってこうも変性意識状態になった時の反応が違うのだろう?」
というのは疑問でした。
ある時、その問いに対する一つの答えを知りました。
