回復する傷
白くて古ひお城のやうな建物の
半分が水に浸つているその中で
白いすかあとだけを身に纏い
私は静かに歩いてゐます。
廻りは水の青色が映つて海の中のやう
探しているのは水の根源
溢れ出る水の源を見つけた時
私は何かを思い出すかもしれないのです。
水の根源は何なのだらう
かつてこの城に住んでいた人々の
涙が溢れてゐるのだらうか
どこかで歌が聴こえた気がしたやうに思ひます。
ひたすら青い静かな世界に
おもわず独り座りこむ
裸足で涙を流しながら
エーテルの海
深い深い深い海
音も消えゆく青の中
独りふわりと目を閉じて
静かに静かに沈んでゆく
ふと目を開いてみれば
透き通る青い水面から
光がたくさん降ってきて
私の体を貫いてゆく
魚もいない静かな海で
ゆっくりと独り沈んでゆくのに
貫く光はとても綺麗で
波も穏やかで心地よくて
ほんのりあったかいから
再び目を閉じてへらりと笑う
リリ イ・シュシュを聴いた。
これがエーテルの海なんだ、と最近気づく