国会が70日延長される。
 被災地にとっては一見、ありがたいと映るのだろうか。
 実は、この延長に関し、与野党間で再三協議があった。
 国会の延長は50日。第3次予算は「新首相の元で」という話で歩み寄りを見せたかに見えたが、蓋を開けてみれば、菅首相の強権で「新首相の下でという文言を「新体制の下で」という形に変えた。
 ようやく歩み寄りを見せ、震災復興が動き出すかに見えた永田町も、これでまた霧中に迷走し始めた。
 相も変らぬ菅首相の政権占拠状態が更に最低でも70日延期されたと考えても良いだろう。 民主主義は既に無く、菅主主義国家になっているのが現状だ。

 ここで、更に先を見据えると「原発選挙」なるものが囁かれ始めた。
 次回の衆議院選について、原発の是非を問う選挙にすり替えようと言うのだ。
 有権者に安易な2元論を押し付けるのはマスコミの常である。
 重々注意して頂きたい。
 本当に考えなければならないのは、原発を推進するか、停止させるかではない。
 将来的に脱原発に向けて動きたいというのは、ほぼ国民の総意であろう。
 では、「今すぐに原発を停止するべし!」と主張する方々は、廃炉に向けて具体的なビジョンがあるのだろうか?
 また、仮に廃炉にこぎ着けたとしても、半永久的に冷却を必要とする核燃料とそれによって出るであろう高放射性廃棄物についてはどうだろうか?
 現在、最優先で考えるべきは、ポスト原発の自然エネルギーでもなければ、脱原発後の電力の安定供給でもない。
 以前からここでも述べているが、具体的な廃炉に向けたビジョンだ。
 また、現在、福島第一原発では予断を許さない作業が続いている。
 2号機地下の高放射能汚染水は日仏米の各メーカーから調達した機械で除染される事になっているが、ここで少し考えれば疑問が出る。
 放射性物質をろ過した末に出るであろう"高レベル放射性廃棄物"の処遇だ。
 これに関して、東電はおろか政府からも、もちろん米仏両国からも全く情報が出てこない。
 実際、情報が無いのではなく、"ビジョンが無い”と言うのが正解かもしれない。
 これまでの実績としては国内で青森の六ヶ所村、国外ではフランスで処分をと考える向きは多いが、実際には六ヶ所村に運べるのは一定以下の低レベル廃棄物、フランスに関しては、高レベル廃棄物の国外からの持ち込みは現在受け付けていない。
 これについての代替案は現状、福島第一原発の敷地内以外には受け入れる自治体は無いだろう。

 政権交代以来、"全ての問題を宿題に"し続ける民主党政権では絶対に対処できないと断言できる。

http://paper.li/PSYBurst/1305978992