志村けんが死んだ。
え?本当に死んだのか?
明日のニュースだったら、もっと信じなくていい時間が長くなったのに。
皆さんは志村けんにどんなイメージを持たれているのだろうか?あのコントのままの、普段もおかしくて、あの園長のままの、常日頃優しいおじさんのイメージなのだろうか?
私は志村けんて、怖いのだ。
怖くて、恰好いい人。
本物。プロ中のプロ。そしてセクシーだ。
なんか我々はとてつもなくデカいものを失った気がする。
あんなにみんなを笑いで一つにしてくれた人が、たった一人で逝かなくてはいけない。
こんなことってあるだろうか。
『全員集合!』は毎週観てた。父とチャンネルを争わなくて済む、たった一つの番組だった。
ついこの前、ユーチューブで由紀さおりとのバカ殿コント観てたら、私の後ろでゲームやってたはずの娘も、いつの間にか一緒に笑ってた。
「誰が見てもおもしろいものを作りたい」と言ってた。「それには動き7、セリフ3」とも言ってた。
私にも青春時代があって、「誰が見てもおもしろい」というものより、「他のやつは分かんなくてもいい。俺がおもしろけりゃそれでいい」というものを嗜好するようになった。
その辺りでドリフは一旦私の中から消える。『ひょうきん族』を経て、とんねるず、ダウンタウンにハマる。
でもこの年になると、『ひょうきん族』は観れないが、『全員集合!』は未だに腹を抱えて笑ってしまう。
要は「普遍」ということなのだろう。志村が目指したのは一過性のもの、「キワモノ」ではなく、それだったのだ。
なんでこの人は映画をやらないんだろう?って思ってた。この人が演技の世界に行っちゃったら、現状の役者ではタチウチできない。リアリティの次元が違う。『鉄道員』良かったでしょ?
でもあの、生涯芸人というスタンスも好きだった。だから今年に入って映画やるって聞いて、正直「なんで今更」って思ってた。
そんな矢先だった。
もうこの世にいないなんて信じられるか!
「天国に行っていかりやさんとコントやってください」なんて言えるか!
あんまりだぜ。あんまりだぜ、神様。
あんた、本当に神様かい?