バイリー乳幼児発達評価(BSID)とは…

 

 

 

 

 


バイリー乳幼児発達評価

(Bayley Scales of Infant and Toddler 

Development, BSID)は、

 

乳幼児の発達を

総合的に評価するために

開発された評価ツールです。

 

 

 

 

この検査は、

アメリカの心理学者

ナンシー・ベイリーに

よって初めて導入され、

その後も改訂が繰り返されています。

 

 

 

 

最新のバージョンは、

Bayley-IIIとして知られています。

 

 

 

 

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バイリー乳幼児発達評価(BSID)の対象年齢と構成

 

 

バイリー乳幼児発達評価(BSID)は、

生後1ヶ月から42ヶ月(約3歳半)までの

乳幼児を対象としています。

 

 

 

 

主に以下の5つの領域で構成され、

それぞれの領域が細かく評価されます。

 

 

 

 



・認知発達(Cognitive Development)


・運動発達(Motor Development)


・言語発達(Language Development)
 

・社会-情緒発達(Social-Emotional Development)
 

・適応行動(Adaptive Behavior)

 

 

 

 

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バイリー乳幼児発達評価(BSID)の各領域の評価内容

 

 

 

①認知発達

 

 

評価内容

 

 

問題解決能力

 

対象物を探す、

模倣する、

簡単なパズルを解くなどの

課題を通じて評価します。

 

 

 

 

 


記憶力

 

物の位置を覚えたり、

短期間で学習した内容を

記憶する能力を測定します。

 

 

 

 

 


探索行動

 

興味を持って

新しい物を探す行動や、

環境に対する反応を観察します。

 

 

 

 

 


具体例

 

1歳のB君が、

隠された玩具を

見つけ出そうとする過程を観察し、

その問題解決能力や記憶力を評価します。

 

 

 

 

 

 


②運動発達

 

 

評価内容

 

 

粗大運動

 

歩く、走る、

ジャンプするなどの

大きな運動機能を評価します。

 

 

 

 

 


微細運動

 

手先の器用さ、

物をつかむ、

絵を描くなどの

細かい運動スキルを測定します。

 

 

 

 

 


具体例

 

2歳のCさんが、

ブロックを積み上げる課題を通じて、

手先の器用さや運動協調性を評価されます。

 

 

 

 

 


③言語発達

 

 

評価内容

 

 

受容言語

 

言葉の理解能力、

指示に従う能力を評価します。

 

 

 

 

 


表出言語

 

言葉を発する能力、

単語の使用、

簡単な文章を作る能力を測定します。

 

 

 

 

 

 


具体例

 

18ヶ月のD君が、

親の指示に従って

玩具を持ってくる能力や、

簡単な単語を発する能力が評価されます。

 

 

 

 

 


④社会-情緒発達

 

 

評価内容

 

 

対人関係

 

他者との交流や反応を観察し、

社会的なスキルを評価します。

 

 

 

 

 


感情調整

 

自分の感情をどのように表現し、

調整するかを評価します。

 

 

 

 

 


具体例

 

3歳のEさんが、

同年代の子どもたちと遊ぶ中での反応や、

感情の表現を観察します。

 

 

 

 

 


⑤適応行動

 

 

評価内容

 

 

日常生活スキル

 

食事、着替え、

トイレの使用などの

自立した生活スキルを評価します。

 

 

 

 

 


社会的適応

 

周囲の環境や状況に対する

適応能力を評価します。

 

 

 

 

 


具体例

 

2歳のF君が、

自分で靴を履いたり、

スプーンを使って

食事をする能力を評価されます。

 

 

 

 

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バイリー乳幼児発達評価(BSID)の意義

 

 

 

早期発見と介入

 

バイリー乳幼児発達評価(BSID)は、

発達の遅れや障害を

早期に発見するための

有力なツールです。

 

 

 

 

これにより、早期の介入や

適切な支援を行うことが

可能となります。

 

 

 

 

例えば、認知発達に

遅れが見られる子どもには、

特別な教育プログラムや

療育が提供され、

 

運動発達に課題がある子どもには、

理学療法や作業療法が推奨されます。

 

 

 

 

 



個別の発達プロファイル

 

バイリー乳幼児発達評価(BSID)は、

個々の子どもの発達プロファイルを

詳細に把握するための情報を提供します。

 

 

 

 

これにより、教育者や保護者は

子どもの強みと弱みを理解し、

適切な支援や教育計画を立てることができます。

 

 

 

 

 



発達のモニタリング

 

定期的にバイリー乳幼児発達評価(BSID)を実施することで、

子どもの発達を継続的に

モニタリングすることができます。

 

 

 

 

これにより、発達の進捗や変化を追跡し、

必要に応じて介入や支援を調整することができます。

 

 

 

 

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バイリー乳幼児発達評価(BSID)の具体的な活用例

 

 

例えば、1歳半のG君は、

バイリー乳幼児発達評価(BSID)を受けた結果、

言語発達に遅れが見られました。

 

 

 

 

この結果を受けて、

G君の家族と教育者は、

早期の言語療法を開始することを決定しました。

 

 

 

 

その結果、G君は数ヶ月後には

言語スキルが向上し、

日常生活でのコミュニケーションが

スムーズになりました。

 

 

 

 



また、3歳のHさんは、

運動発達に問題があると評価されました。

 

 

 

 

Hさんの家族は、

理学療法士と連携し、

Hさんの運動能力を向上させるための

特別な運動プログラムを実施しました。

 

 

 

 

このプログラムを続けることで、

Hさんはバランス感覚や

運動協調性が改善され、

日常生活の活動がより容易になりました。

 

 

 

 

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バイリー乳幼児発達評価(BSID)についてのまとめ

 

 

バイリー乳幼児発達評価(BSID)は、

乳幼児の発達を総合的に

評価するための重要なツールです。

 

 

 

 

認知発達、運動発達、言語発達、

社会-情緒発達、適応行動の各領域を

詳細に評価することで、

 

発達の遅れや障害を早期に発見し、

適切な介入や支援を提供することができます。

 

 

 

 

バイリー乳幼児発達評価(BSID)を

通じて得られた情報は、

個々の子どもの発達プロファイルを理解し、

教育や療育の計画を立てる上で非常に有益です。

 

 

 

 

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車 重徳

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