神経発達障害の一種である注意欠如・多動症(ADHD)とは…

 

 

 

 

 


注意欠如・多動症

(ADHD: Attention Deficit Hyperactivity Disorder)は、

主に注意力の欠如、多動性、

および衝動性を特徴とする

神経発達障害です。

 

 

 

 

注意欠如・多動症(ADHD)は

子どもの頃に診断されることが多いですが、

大人になっても症状が続く場合があります。

 

 

 

 

 

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注意欠如・多動症(ADHD)の主要な特徴

 

 

注意欠如・多動症(ADH)の症状は、

大きく以下の3つのカテゴリーに分けられます。

 

 

 

 



・不注意(Attention Deficit)


・多動性(Hyperactivity)


・衝動性(Impulsivity)

 

 

 

 

 


①不注意(Attention Deficit)

 

注意欠如・多動症(ADHD)の

不注意症状は、以下のような特徴があります。

 

 

 

 

 



注意の持続が困難

 

授業中や仕事中に

注意を持続することが難しい。

 

 

 

 

 


細部への注意欠如

 

宿題や作業の細部を見逃したり、

ミスを犯しやすい。

 

 

 

 

 


指示を守るのが難しい

 

指示を理解しても、

それに従うことが難しい。

 

 

 

 

 


物を忘れる

 

宿題や仕事の道具、

約束などを忘れることが多い。

 

 

 

 

 


具体例

 

例えば、小学生のD君は、

授業中にしばしば他のことに気を取られてしまい、

先生の話を聞いていません。

 

 

 

 

そのため、宿題の内容を

忘れてしまうことが多く、

提出期限に間に合わないことがしばしばあります。

 

 

 

 

 



②多動性(Hyperactivity)

 

多動性は、以下のような特徴があります。

 

 

 

 

 



じっとしていられない

 

座っているときに身体を動かしたり、

座っているのが難しい。

 

 

 

 

 


静かに遊べない

 

遊びや活動中に

静かにすることができない。

 

 

 

 

 


常に動いている

 

教室や会議中でも頻繁に席を離れる。

 

 

 

 

 


具体例

 

例えば、Eさんは職場の会議中に

常に脚を動かしていたり、

椅子から立ち上がって

歩き回ることが多いです。

 

 

 

 

このため、会議に集中できず、

重要な情報を見逃すことがしばしばあります。

 

 

 

 

 



③衝動性(Impulsivity)

 

衝動性の特徴には、

以下のようなものがあります。

 

 

 

 

 



順番を待つのが苦手

 

順番を待つことが難しく、

他人の話を遮ってしまうことがある。

 

 

 

 

 


考えずに行動する

 

結果を考えずに行動することが多く、

トラブルに巻き込まれやすい。

 

 

 

 

 


感情のコントロールが難しい

 

怒りや喜びなどの感情を

抑えるのが難しい。

 

 

 

 

 


具体例

 

例えば、高校生のF君は、

友達との会話中にしばしば話を遮り、

自分の意見を強く主張してしまいます。

 

 

 

 

このため、友達との関係が

ぎくしゃくすることが多いです。

 

 

 

 

 

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注意欠如・多動症(ADHD)の診断基準

 

 

注意欠如・多動症(ADHD)の診断は、

DSM-5(アメリカ精神医学会の診断マニュアル)

に基づいて行われます。

 

 

 

 

以下のような基準があります。

 

 

 

 

 



不注意の症状が6つ以上(16歳以下の場合)

 

・細部に注意を払わず、不注意なミスを犯す。
 

・課題や遊びの活動において注意を持続することが難しい。
 

・話を聞いていないように見える。
 

・指示に従えず、課題を完了できない。
 

・作業や活動を整理するのが難しい。
 

・精神的努力を要する課題を避ける。
 

・物をなくす。
 

・外部刺激により注意が散漫になる。
 

・日常の活動を忘れる。

 

 

 


 

 

多動性および衝動性の症状が6つ以上(16歳以下の場合)

 

・手足をそわそわさせる、席を離れる。


・不適切な状況で走り回る。
 

・静かに遊べない。
 

・常に動き回っている。
 

・話しすぎる。
 

・質問が終わる前に答えてしまう。
 

・順番を待つのが難しい。
 

・他人を邪魔したり、干渉する。

 

 

 

 

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注意欠如・多動症(ADHD)の原因

 

 

注意欠如・多動症(ADHD)の原因は

完全には解明されていませんが、

遺伝的要因と環境的要因が

関与していると考えられています。

 

 

 

 

 



注意欠如・多動症(ADHD)の遺伝的要因

 

家族内での発症率が高く、

遺伝的要因が大きいとされています。

 

 

 

 

 

複数の遺伝子が注意欠如・多動症(ADHD)の

リスクに関与していると考えられています。

 

 

 

 



注意欠如・多動症(ADHD)の環境的要因

 

 

妊娠中の要因

 

母親の喫煙や飲酒、

薬物使用などがリスク要因として挙げられます。

 

 

 

 

 


早産や低出生体重

 

これらも注意欠如・多動症(ADHD)の

リスクを高めるとされています。

 

 

 

 

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注意欠如・多動症(ADHD)の治療と支援

 

 

注意欠如・多動症(ADHD)の治療は、

薬物療法と行動療法を

組み合わせることが一般的です。

 

 

 

 

また、環境の調整やサポートも重要です。

 

 

 

 

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注意欠如・多動症(ADHD)の薬物療法

 

 

 

中枢神経刺激薬

 

メチルフェニデート(リタリン)や

アンフェタミン(アデロール)がよく使用されます。

 

 

 

 

 


非刺激薬

 

アトモキセチン(ストラテラ)なども使用されます。

 

 

 

 

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注意欠如・多動症(ADHD)の行動療法

 

 

 

認知行動療法(CBT)

 

行動の改善とスキルの習得を目指します。

 

 

 

 

 


社会スキルトレーニング

 

対人関係のスキルを

向上させるためのトレーニングです。

 

 

 

 

 


具体例

 

例えば、Gさんは注意欠如・多動症(ADHD)と診断され、

中枢神経刺激薬を服用しながら

認知行動療法を受けています。

 

 

 

 

これにより、仕事に集中できるようになり、

同僚との関係も改善されました。

 

 

 

 

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神経発達障害の一種である注意欠如・多動症(ADHD)についてのまとめ

 

 

注意欠如・多動症(ADHD)は、

不注意、多動性、衝動性を

特徴とする神経発達障害です。

 

 

 

 

注意欠如・多動症(ADHD)の症状は

日常生活や仕事に

大きな影響を与えるため、

適切な診断と治療が重要です。

 

 

 

 

 

薬物療法と行動療法を

組み合わせることで、

多くの人が症状を管理し、

生活の質を向上させることができます。

 

 

 

 

 

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