WISC-Ⅴ検査とWAIS-Ⅳ検査の具体的な違いとは…

 

 

 

 

 

WISC-V(Wechsler Intelligence Scale for Children, Fifth Edition)と

WAIS-IV(Wechsler Adult Intelligence Scale, Fourth Edition)は、

共にデイビッド・ウェクスラーによって

開発された知能検査ですが、

対象年齢や評価内容、

検査構造などに

いくつかの重要な違いがあります。

 

 

 

 

以下に、具体的な違いを

詳細に説明します。

 

 

 

 

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①対象年齢の違い

 

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の対象年齢

 

5歳0ヶ月から16歳11か月までの

子どもを対象としています。

 

 

 

 

この検査は、主に学齢期の子ども達の

知能を評価するために設計されています。

 

 

 

 

 


WAIS-IV(ウェイス4)検査の対象年齢

 

16歳0ヶ月から90歳11ヶ月までの

成人を対象としています。

 

 

 

 

成人の知能を

幅広く評価するために作られています。

 

 

 

 

 

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②検査の目的と適用範囲

 

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の目的

 

子どもの認知能力を評価し、

学習支援や教育計画の策定に

役立てることを目的としています。

 

 

 

 

学校での学習問題、

学習障害の特定、

特別支援教育の計画などに使用されます。

 

 

 

 

 


WAIS-IV(ウェイス4)検査の目的

 

成人の認知能力を評価し、

臨床診断や職業適性評価、

リハビリテーションプランの策定に

役立てることを目的としています。

 

 

 

 

精神科診断、

神経心理学的評価、

キャリアカウンセリングなどで利用されます。

 

 

 

 

 

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③検査構造と指標

 

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の構造

 

10の主要下位検査と

5つの主要指標

(言語理解、視空間、流動性推理、ワーキングメモリ、処理速度)

から構成されています。

 

 

 

 


言語理解指標(VCI): 語彙力、類似性の把握、理解力
 

視空間指標(VSI): 空間認識力、視空間情報の統合や分解


流動性推理指標(FRI): 情報のパターン化、情報のルール化


ワーキングメモリ指標(WMI): 聴覚情報の短期記憶、視覚情報の短期記憶


処理速度祖表(PSI): 同時処理能力、継次処理能力

 

 

 

 

 


WAIS-IV(ウェイス4)検査の構造

 

10の基本検査と4つの主要指標

(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度)

から構成されています。

 

 

 

 


言語理解指標(VCI): 語彙力、類似性の認識力、一般的な情報力


知覚推理指標(PRI): 空間認識力、情報のルール化、視空間情報の統合や分解


ワーキングメモリ指標(WMI): 聴覚情報の一時的な保持、聴覚情報を操作する力


処理速度指標(PSI): 情報の継次処理能力、情報の同時処理能力

 

 

 

 

 

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④下位検査の内容と重視点

 

WISC-V(ウィスク5)検査の内容

 

 

子どもに特化した内容

 

子どもの興味や注意を

引きやすい内容が取り入れられており、

学習能力や学校でのパフォーマンスに

直接関連する項目が多いです。

 

 

 

 


例として、パズル(VSI)は、

空間認識と問題解決能力を評価しますが、

子どもが楽しみながら

取り組めるように設計されています。

 

 

 

 

 


WAIS-IV(ウェイス4)検査の内容

 

 

成人に特化した内容

 

成人の認知機能を

評価するための項目が含まれており、

職業的能力や日常生活の機能に

関連するテストが多いです。

 

 

 

 


例として、知識(VCI)は、

一般知識を評価する下位検査で、

成人の知識量や文化的経験を反映しています。

 

 

 

 

 

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⑤検査結果の活用方法

 

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の活用方法

 

子供の学習支援計画(IEP)の策定や、

学習障害の特定に役立ちます。

 

 

 

 

例えば、特定の領域での

弱みを補うための支援策を

検討する際に有用です。

 

 

 

 


ワーキングメモリ指標が低い場合、

視覚的な学習ツールを導入し、

情報整理の支援を強化します。

 

 

 

 

 


WAIS-IV(ウェイス4)検査の活用方法

 

成人の知能評価を基にした臨床診断や、

職業適性の評価に活用されます。

 

 

 

 

認知障害の特定や

リハビリテーションプランの策定に役立ちます。

 

 

 

 


知覚推理指標(PRI)が高いが

処理速度指標(PSI)が低い場合、

職場での作業スピードを調整し、

視覚的問題解決能力を活かせる役割を与えます。

 

 

 

 

 

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⑥検査の実施と検査結果の解釈

 

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の実施

 

子どもが検査に集中しやすい環境を

整えることが重視されます。

 

 

 

 

短い注意集中時間に対応するため、

検査が分割されることもあります。

 

 

 

 

 


WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の解釈

 

公認心理師や臨床心理士が、

教育環境や学習スタイルに基づいて

結果を解釈し、適切な教育計画を提案します。

 

 

 

 

 


WAIS-IV(ウェイス4)検査の実施

 

成人がリラックスして

検査を受けられる環境が整えられます。

 

 

 

 

各下位検査の時間制限や指示が

明確にされています。

 

 

 

 

 


WAIS-Ⅳ(ウェイス4)検査の解釈

 

公認心理師や臨床心理士が、

検査結果を基に

臨床診断や職業適性の評価を行い、

個別の支援プランを提案します。

 

 

 

 

 

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WISC-Ⅴ検査とWAIS-Ⅳ検査の具体的な違いについてのまとめ

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査と

WAIS-IV(ウェイス4)検査は、

対象年齢や目的、構造、

下位検査の内容、結果の活用方法において

明確な違いがあります。

 

 

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査は

子供の教育支援に特化しており、

学習能力の評価に重点を置いています。

 

 

 

 

一方、WAIS-IV(ウェイス4)検査は

成人の認知機能を幅広く評価し、

臨床診断や職業適性評価に重点を置いています。

 

 

 

 

これらの検査結果を

適切に活用することで、

個々のニーズに応じた支援を提供し、

学習や職業生活において

最大限の成果を引き出すことができます。


 

 

 

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