WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の解釈のしかたとは…

 

 

 

 

 

WISC-V(Wechsler Intelligence Scale for Children - Fifth Edition)は、

児童の知的能力を評価するための

標準化された心理検査です。

 

 

 

 

この検査は、

5歳から16歳までの

子どもを対象としており、

全体的な知能指数(IQ)

を測定するだけでなく、

特定の認知能力の

詳細なプロファイルを提供します。

 

 

 

 

以下に、WISC-V(ウィスク5)検査の

結果の解釈の仕方を具体的に説明します。

 

 

 

 

 

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①検査の構成

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査は、

以下の主要な5つの指標(指数)に基づいています。

 

 

 



言語理解指標(VCI)
視空間指標(VSI)
流動性推理指標(FRI)
ワーキングメモリ指標(WMI)
処理速度指標(PSI)

 

 

 


これらの指標は、

いくつかの下位検査から構成されており、

各指標が特定の認知能力を評価します。

 

 

 

 

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②全体の知能指数(FSIQ)

 

 

まず、全体の知能指数(FSIQ)を確認します。

 

 

 

 

これは、検査全体の

パフォーマンスを総合したものであり、

 

子どもの全体的な知的能力の

概要を提供します。

 

 

 

 

全検査IQ(FSIQ)は、

100を平均とし、

標準偏差は15です。

 

 

 

 

つまり、85から115の範囲に入る

指標得点は平均的とされます。

 

 

 

 

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③各指標の解釈

 

 

各指標のスコアを確認します。

 

 

 

 

以下に各指標の概要と

その解釈のポイントを示します。

 

 

 

 

 



言語理解指標(VCI)

 

 

言語理解指標(VCI)の目的

 

言語の理解と使用、

言葉の知識を評価します。

 

 

 

 

 


言語理解指標(VCI)の解釈

 

言語理解指標(VCI)が高い場合、

子どもは語彙が豊富で

言語的推論力が強いと考えられます。

 

 

 

 

言語理解指標(VCI)が低い場合、

言語の理解や使用に困難がある可能性があります。

 

 

 

 

 


視空間指標(VSI)

 

 

視空間指標(VSI)の目的

 

視覚と空間の関係を理解し、

視覚的に情報を処理する能力を評価します。

 

 

 

 

 


視空間指標(VSI)の解釈

 

視空間指標(VSI)が高い場合、

子どもは視覚的に

情報を整理し

理解する能力が高いと考えられます。

 

 

 

 

視空間指標(VSI)が低い場合、

視空間的な認知に課題があるかもしれません。

 

 

 

 

 


流動性推理指標(FRI)

 

 

流動性推理指標(VSI)の目的

 

新しい問題や課題を解決する能力、

論理的推論力を評価します。

 

 

 

 

 


流動性推理指標(VSI)の解釈

 

流動性推理指標(VSI)が高い場合、

子どもは論理的思考や

新しい情報の統合が得意とされます。

 

 

 

 

流動性推理指標(VSI)が低い場合、

抽象的な思考や推論に

課題がある可能性があります。

 

 

 

 

 


ワーキングメモリ指標(WMI)

 

 

ワーキングメモリ指標(WMI)の目的

 

短期間で情報を保持し

操作する能力を評価します。

 

 

 

 

 


ワーキングメモリ指標(WMI)の解釈

 

ワーキングメモリ指標(WMI)が高い場合、

子どもは情報を一時的に保持し、

操作する能力が高いと考えられます。

 

 

 

 

ワーキングメモリ指標(WMI)が低い場合、

短期記憶や情報操作に困難があるかもしれません。

 

 

 

 

 


処理速度指標(PSI)

 

 

処理速度指標(PSI)の目的

 

視覚的・書字的な情報を

迅速かつ正確に処理する能力を評価します。

 

 

 

 

 


処理速度指標(PSI)の解釈

 

処理速度指標(PSI)が高い場合、

子どもは迅速に

情報を処理できる能力が

高いと考えられます。

 

 

 

 

処理速度指標(PSI)が低い場合、

処理速度に課題がある可能性があります。

 

 

 

 

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④下位検査の得点

 

 

各指標は複数の下位検査から

構成されています。

 

 

 

 

下位検査の得点を詳細に分析することで、

より具体的な強みや弱みを特定できます。

 

 

 

 

 

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⑤プロファイルの全体像

 

 

全体のプロファイルを見て、

各指標間のバランスを確認します。

 

 

 

 

例えば、特定の指標だけが

極端に高いまたは低い場合、

それが子どもの学習や日常生活に

どのように影響するかを考慮します。

 

 

 

 

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⑥バリエーションの分析

 

 

指標間や下位検査間の

バリエーションを分析します。

 

 

 

 

大きなバリエーションがある場合、

それが示す可能性のある

特定の学習障害や発達上の課題を探ります。

 

 

 

 

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⑦報告書の作成

 

 

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の結果をもとに、

子どもの知的能力についての

報告書を作成します。

 

 

 

 

この報告書には、

各指標と下位検査の得点、

解釈、教育的および臨床的な提言が含まれます。

 

 

 

 

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⑧保護者および教育関係者への説明

 

 

最後に、保護者や教育関係者に

結果をわかりやすく説明します。

 

 

 

 

子どもの強みと弱みを理解し、

それに基づいた

適切な支援や教育プランを提案します。

 

 

 

 

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WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の解釈のしかたについてのまとめ

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の

結果を解釈する際には、

単なる数値以上に、

子どもの全体像を理解するための

ツールとして活用することが重要です。

 

 

 

 

各指標得点の背景にある要因を考慮し、

子どもが最善の成長を遂げるための

適切な支援を提供することが求められます。

 

 

 

 

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