WISC-Ⅴ検査の結果はどうやって読み取れば良いのか?

 

 

 




WISC-V(ウィスク5)検査

(Wechsler Intelligence Scale for Children, Fifth Edition)

は、子供の知能を評価するための知能検査です。

 

 

 

 

この検査は、多面的な知能を

評価するために設計されており、

複数の指標から

総合的な知能を測定します。

 

 

 

 

以下は、WISC-V(ウィスク5)検査の

結果を読み取る方法について

詳しく説明します。

 

 

 

 

 

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①WISC-Ⅴ検査の概要

 

WISC-V(ウィスク5)検査は、

以下の5つの主要な指標

(インデックススコア)

から構成されています。

 

 

 

 



言語理解指標(VCI: Verbal Comprehension Index)

 

言語能力、語彙力、

言葉の概念を理解する能力を測定します。

 

 

 

 

 


視空間指標(VSI: Visual Spatial Index)

 

視覚的なパターン認識と

空間的な推理能力を測定します。

 

 

 

 

 


流動性推理指標(FRI: Fluid Reasoning Index)

 

新しい問題を解決するための

推理能力や論理的思考を測定します。

 

 

 

 

 


ワーキングメモリ指標(WMI: Working Memory Index)

 

情報を一時的に保持し、

操作する能力を測定します。

 

 

 

 

 


処理速度指標(PSI: Processing Speed Index)

 

単純な視覚的および

言語的情報を迅速かつ

正確に処理する能力を測定します。

 

 

 

 

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②WISC-Ⅴ検査の各インデックスの解釈

 

 

それぞれのインデックススコアは、

標準スコア(平均100、標準偏差15)

で報告されます。

 

 

 

 

以下は各スコアの一般的な解釈です。

 

 

 



130以上: 非常に優れている(Very Superior)
120-129: 優れている(Superior)
110-119: 平均以上(High Average)
90-109: 平均(Average)
80-89: 平均以下(Low Average)
70-79: 境界域(Borderline)
69以下: 非常に低い(Extremely Low)

 

 

 

 

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③全体的な知能指数(FSIQ: Full Scale IQ)

 


全検査IQ(FSIQ)は、

全体的な知能を示す総合スコアで、

各インデックススコアの

加重平均に基づいて計算されます。

 

 

 

 

FSIQも標準スコア

(平均100、標準偏差15)で報告され、

上記と同様の範囲で解釈されます。

 

 

 

 

 

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④補助的な指標

 

WISC-V(ウィスク5)検査には、

補助的な指標として

以下のようなものもあります。

 

 

 

 

 



一般能力指標(GAI: General Ability Index)

 

言語理解と流動性推理の

インデックススコアに基づき、

ワーキングメモリと処理速度の

影響を除いた知能を測定します。

 

 

 

 

 

 


認知能力プロファイル

 

各インデックススコアのバランスや

ばらつきを見ることで、

特定の強みや弱みを把握します。

 

 

 

 

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⑤プロファイルの分析

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の

結果を読み取る際には、

単にスコアを見るだけでなく、

プロファイル全体を

分析することが重要です。

 

 

 

 

以下に、プロファイル分析の

ポイントを挙げます。

 

 

 

 



インデックス間のばらつき

 

各インデックススコアの間に

大きな差がある場合、

特定の領域での強みや弱みを

示している可能性があります。

 

 

 

 

 


パターンの認識

 

特定のインデックスで

一貫して低いスコアが見られる場合、

その領域での支援や

介入が必要かもしれません。

 

 

 

 

 


個別のサブテストスコア

 

各インデックス内の

サブテストスコアも分析することで、

より詳細な理解が得られます。

 

 

 

 

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WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査についての具体例

 


例えば、ある子どもの

WISC-V(ウィスク5)検査の結果が

以下のようであったとします。

 

 

 

 



言語理解指標(VCI): 110(平均以上)
視空間指標(VSI): 95(平均)
流動性推理指標(FRI): 120(優れている)
ワーキングメモリ指標(WMI): 85(平均以下)
処理速度指標(PSI): 90(平均以下)
全検査IQ(FSIQ): 100(平均)

 

 

 




このプロファイルを見ると、

以下のような解釈が可能です。

 

 

 

 



強みと弱みの識別

 

流動性推理指標(FRI)が非常に高く、

言語理解指標(VCI)

も平均以上であるため、

問題解決能力や

言語的な推理能力が

強みであることがわかります。

 

 

 

 

 


支援の必要性

 

ワーキングメモリ指標(WMI)

と処理速度(PSI)が

平均以下であるため、

これらの領域での支援が

有益かもしれません。

 

 

 

 

例えば、メモリーストラテジーの

トレーニングや情報処理のスピードを

高める練習が考えられます。

 

 

 

 

 


総合的な知能

 

FSIQが平均(100)であるため、

全体的な知能は平均的ですが、

特定の領域での

強みと弱みがあることがわかります。

 

 

 

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WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の読み取りについてのまとめ

 

 

WISC-V(ウィスク5)検査の

結果を正確に読み取るためには、

スコアの解釈だけでなく、

プロファイル全体を理解し、

個々の強みや弱みを

把握することが重要です。

 

 

 

 

これにより、子供の学習や

発達をサポートするための

具体的な介入策や支援方法を

見つけることができます。

 

 

 

 

また、専門家のアドバイスを受けることも、

結果の正確な解釈と

適切な対応策の策定に役立ちます。




 

 

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