トゥレット症候群のチックのひとつで、無意識のうちに汚い言葉を発してしまう「汚言症」とは?
トゥレット症候群の
チックのうち、
汚い言葉や
不適切な発言を
無意識に発してしまうものを
汚言症(おげんしょう)
もしくはコプロラリアといいます。
このタイプのチックは、
社会的に不適切な、
あるいはタブーとされる
言葉やフレーズを
口にすることが特徴です。
トゥレット症候群の
症状の中でも、
最も問題となっている、
周囲も本人も非常に辛い症状のひとつ
であるにもかかわらず、
汚言症(おげんしょう)、
コプロラリアは比較的まれで、
トゥレット症候群と
診断された人の
約10%から30%にしかみられません。
汚言症(おげんしょう)、
コプロラリアは、
咳払い、うなり声、
のどを鳴らすなどの
単純な音声チックとは対照的に、
複雑な音声チックと
考えられています。
汚言症(おげんしょう)、
コプロラリア中に発せられる言葉は、
しばしばその状況に
そぐわないものであり、
汚い言葉、
人種差別的な言葉、
その他の社会的に
タブーとされている言葉や
フレーズが含まれることがあります。
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重要なことは、
これらの発語は
トゥレット障害者の
考えや感情を
反映したものではなく、
完全に不随意的なもの
であるということです。
汚言症(おげんしょう)、
コプロラリアの治療方法は、
ありません。
そのため、まずは、
行動療法に重点を置き、
場合によっては、
チックの頻度や強さを
軽減するために
薬物療法が用いられることもあります。
また、これらの発声は
意図的なものではなく、
神経疾患の一部であることを
周囲に理解してもらうために、
病気についての教育と
症状の啓発が鍵となるでしょう。
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発達障害ラボ
車 重徳