WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の主要指標である流動性推理指標(FRI)はどういう意味なのか?

 

 

 

 

 

ウェクスラー式 知能検査の

第五版(WISC-V)の

流動性推論指標

(Fluid Reasoning Index:FRI)は、

 

論理的に思考し、

新しい問題を解決し、

視覚的・抽象的概念間の関係を

理解する子どもの能力を

評価する重要な尺度である。

 

 

 

 

この指標は、

以前に習得した知識や

技能とは無関係に、

 

与えられたデータから推論し、

パターンを識別し、

推論を導き出すという

流動性知能の能力を測る上で

極めて重要である。

 

 

 

 

流動的推論は、

新しい概念を把握し、

問題を解決し、

新しい状況に適応する能力を

支えるものであり、

学習の基礎となるものである。

 

 

 

 

 

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流動性推理指標(FRI)の意義

 

 

流動的推論は、

子どもの学業成績や

日常的な問題解決能力に

直接影響するため、

 

認知機能の中核をなす要素と

考えられている。

 

 

 

 

流動性推理指標(FRI)の

指標得点が高い数値だと、

情報を分析し、

抽象的に推論し、

慣れない問題に対して

論理的思考を適用する能力が

高いことを示す。

 

 

 

 

逆に、流動性推理指標(FRI)

の指標得点の数値が低ければ、

これらの領域に

課題があることを示唆し、

的を絞った介入が

必要であることを示す可能性がある。

 

 

 

 

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WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査における流動性推理指標(FRI)の構成要素

 

 

流動性推理指標(FRI)は、

以下のような下位検査から構成される。

 

 

 

 

 

・図形、記号、数字の間の順序と関係を識別し、予測する課題


・共有された特徴に基づいて、対象物や概念をグループ化する課題


・論理を応用してパズルを解いたり、新しい状況を理解したりする課題

 

 

 

 

 

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流動性推理指標(FRI)の重要性を示す例

 

 

 

例1:教室での学習

 

Aくんは、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査における

流動性推理指標( FRI)の指標得点が高く、

勉強では算数と理科が得意である。

 

 

 

 

算数の基本原理をすぐに理解し、

形式が変わっても

式を変形し、

効率よく問題を解くことができる。

 

 

 

 

理科では、

原因と結果の関係を

理解する能力があるため、

 

複雑な生態系を理解し、

与えられたデータに基づいて

結果を予測することができる。

 

 

 




ちなみに流動的な推論が苦手な生徒には、

視覚教材を使い、

段階的な指示を与え、

抽象的な概念を

具体化するために

操作具の使用を奨励することで、

新しい教材の理解と定着を助けることができる。

 

 

 

 

 




例 2:日常的な問題解決

 

Nくんは、学校の外でも

強力な流動的推論能力を発揮する。

 

 

 

 

戦略を伴う

新しいゲームに挑戦したとき、

Nくんは、ゲームのルールをすぐに理解し、

相手の動きを予測することで、

素早く計画を練る。

 

 

 

 



Nくんのように

流動的な推論に

生まれつき熟練している子どもは、

将棋やオセロ、

プログラミング、

科学工作や実験など、

問題解決能力に挑戦する活動に

参加するよう奨励され、

認知能力をさらに伸ばすことができる。

 

 

 

 





例3:創造性と革新

 

Uくんは、創造的な探求において

流動的な推論スキルを使用する。

 

 

 

 

Uくんは、リサイクル可能な

材料一式を与えられ、

簡単な機械を発明します。

 

 

 

 

さまざまな物体の

潜在的な用途を見いだし、

それらがどのように

相互作用するかを

理解する彼の能力は、

 

創造性と革新における

流体推論の役割を示しています。

 

 

 

 

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子どもの発達における流動性推理指標(FRI)の意義

 

 

流動性推理指標(FRI)の数値は、

子どもの認知発達に関する

洞察を提供し、

親、教育者、心理師に

貴重な情報を提供する。

 

 

 

 

子供の流動的推論能力を理解することは、

子供の長所に対応し、

サポートが必要な分野に対処する

個別学習計画の

開発の指針となる。

 

 

 

 

また、英才教育プログラムの

恩恵を受ける可能性のある子供や、

 

逆に推論能力を

強化するための

介入が必要な子供を

特定するのにも役立ちます。

 

 

 

 

 

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結論

 

 

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査における

流動性推理指標(FRI)は、

子どもの認知能力、

 

特に新しい情報を処理し、

問題を解決し、

複雑な関係を理解する能力を示す

強力な指標である。

 

 

 

 

この領域における

子どもの成績を評価することで、

WISC-V(ウィスク5)検査は、

 

教育戦略を形成し、

認知発達を支援し、

 

子ども一人ひとりが

潜在能力を最大限に発揮する機会を

確保するために不可欠な情報を提供する。

 

 

 

 

課題に直面している子どもには

的を絞った介入を、

 

長所を示している子どもには

充実した活動をと、

 

子どもの流動性推理指標(FRI)の

指標得点を理解することは、

学業の成功と

全体的な知的成長を促進する鍵となる。

 

 

 

 

★★

発達障害ラボ

車 重徳

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