WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の補助指標である認知熟達度(CPI)とは…

 

 

 

 

 

CPI(Cognitive Proficiency Index:認知能力指数)は、

WISC-V(Wechsler Intelligence Scale for Children, Fifth Edition:ウェクスラー児童用知能評価尺度第5版)

の補助的な指標であり、

 

子どもが情報を処理する効率性と

有効性を評価するように設計されている。

 

 

 

 

特に、子どものワーキングメモリと

処理速度の評価に重点を置いており、

子どもが認知課題を

どれだけ迅速かつ

正確に実行できるかを洞察することができる。

 

 

 

 

CPIは、子供が新しい情報を学習し、

問題を解決し、

認知的課題に

リアルタイムで適応する能力を

理解するために不可欠である。

 

 

 

 

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CPIの構成要素

 

 

CPIは、WISC-Vの

4つの下位テストに由来する。

 

 

 

 

 



デジットスパン

 

数字列の反復を通して

ワーキングメモリーを測定する。

 

 

 

 

 


ピクチャースパン

 

視覚刺激による

ワーキングメモリーを測定する。

 

 

 

 

 

 

 


コーディング

 

記号を書く課題を通して

処理速度を評価する。

 

 

 

 

 

 

 


記号探索

 

視覚的探索課題を通して

処理速度を測定する。

 

 

 

 

 


これらの下位検査は、

情報を一時的に記憶し、

それを操作し、

効率的に反応を生成する能力を

調べることにより、

子どもの認知能力を

総合的に見ることができる。

 

 

 

 

 

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CPIからわかること

 

 

CPIスコアが高いということは、

子供がワーキングメモリーと

処理速度が速いということである。

 

 

 

 

逆に、CPIスコアが低ければ、

これらの分野に

困難があることを示唆し、

学業成績や日常的な認知課題に

影響を与える可能性があります。

 

 

 

 

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具体例

 

 

 

例1:教室での学習

 

素早い暗算を

必要とする課題を得意とし、

教師からの

複雑な複数ステップの

口頭指示に

容易に従うことができる生徒、

リカを考えてみましょう。

 

 

 

 

このような分野での

リカの高い成績は、

CPIスコアの高さに反映されています。

 

 

 

 

これは、彼女が効率的に

情報を処理するため

の認知能力を備えていることを

示唆しています。

 

 

 

 

 



例2:学業上の課題

 

一方、ジュンは時間制限のあるテストが苦手で、

課題の途中で

指示を忘れることがよくある。

 

 

 

 

彼の困難は、迅速な情報処理と

多段階の問題解決方法の保持が

不可欠な数学のような

教科で特に顕著である。

 

 

 

 

ジュンのCPIスコアの低さは、

ワーキングメモリと

処理速度に関する

彼の課題を浮き彫りにしている。

 

 

 

 

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CPIの意義

 

 

教育者や心理学者にとって、

CPIは教育戦略や

介入策を立案するための

貴重な情報を提供してくれる。

 

 

 

 

 



教育的適応

 

ジュンのように

CPIが低い子どもは、

テストや課題の時間を延長したり、

繰り返し指示したりすることで、

 

処理速度の遅さや

ワーキングメモリーの課題の

影響を軽減することができる。

 

 

 

 

 

 


的を絞った介入

 

記憶ゲームや

情報操作を促すエクササイズなど、

ワーキングメモリーの向上を

目的とした戦略は、

子供の認知能力を高める上で

特に有益である。

 

 

 

 

 


個人に合わせた学習計画

 

子供のCPIを理解することは、

教育者が子供の認知処理能力に合った

学習経験を調整するのに役立ち、

それぞれの子供

が適切に挑戦し、

必要に応じて

サポートされることを保証する。

 

 

 

 

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結論

 

 

WISC-Vの

 

Cognitive Proficiency Index (CPI)は、

子どものワーキングメモリと

処理速度に関する

重要な洞察を提供し、

 

認知効率の微妙な理解を提供する。

 

 

 

 

これらの領域における

長所と短所を明らかにすることで、

CPIは、それぞれの子どもの

ニーズに合わせた

教育戦略や介入策を

示すのに役立ちます。

 

 

 

 

CPIは、子どもの認知能力が高い場合でも、

ワーキングメモリや処理速度に

課題がある場合でも、

 

子どもの学力と

認知能力の発達を

サポートする貴重なツールとして役立ち、

すべての子どもが

潜在能力を

最大限に発揮できるようにします。


 

 

 

 

★★

発達障害ラボ

車 重徳

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