ディスクレパンシーとは…

 

 

 

 

 

 

ディスクレパンシーとは、

心理学の分野において、

個人の知能検査結果に現れる

指標得点間や

下位検査間の

顕著な差異のことを指します。

 

 

 

 

この概念は、

個人の能力やスキルに

内在する特定の強みや

弱みを明らかにするのに役立ちます。

 

 

 

 

知能検査では、

言語理解、

作業記憶、

処理速度、

知覚推理など

複数の領域が評価され、

これらの領域間で

顕著な得点差がある場合、

その人の特定の

発達障害や認知機能の

特異性を示唆することがあります。

 

 

 

 

以下に、ディスクレパンシーに関する

具体例を挙げて説明します。

 

 

 

 

 

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具体例:学習障害のある児童

 

 



小学5年生のタロウ君は、

読み書きに困難を抱えており、

学校の成績が低迷していました。

 

 

 

 

タロウ君の保護者は、

彼の学習困難の

原因を理解するために、

心理士による

全面的な知能検査を依頼しました。

 

 

 

 

 

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知能検査の結果

 



検査結果は、

タロウ君が

以下のような得点分布を

示したことを明らかにしました。



言語理解: 標準得点 95(平均よりやや低い)
作業記憶: 標準得点 90(平均より低い)
処理速度: 標準得点 85(平均よりかなり低い)
知覚推理: 標準得点 115(平均より高い)

 

 

 

 




ディスクレパンシーの分析

 



タロウ君の知能検査の結果は、

処理速度と作業記憶の得点が

他の領域に比べて

著しく低いことを示しています。

 

 

 

 

特に、処理速度の低さは、

彼が情報を迅速に処理し、

それを活用することに

困難を抱えていることを示唆しています。

 

 

 

 

一方で、知覚推理の領域で

高い得点を得ていることから、

複雑な視覚情報の処理や

問題解決能力には

強みを持っていることが分かります。

 

 

 

 

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教育的な対応

 



タロウ君の

ディスクレパンシーの分析結果を踏まえ、

学校や保護者は、

彼の学習支援に向けた

具体的な対策を

講じることができます。

 

 

 

 

例えば、読み書きの課題では、

より時間をかけて

個別に指導する、

 

情報処理の速度が

要求される活動を減らす、

 

視覚的なサポートや

図表を活用する

などの方法が考えられます。

 

 

 

 

また、知覚推理の強みを生かした

学習活動を増やすことで、

タロウ君の自信を高め、

学習へのモチベーションを

向上させることができます。

 

 

 

 

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結論

 



ディスクレパンシーの概念は、

個人の認知的な強みと

弱みを理解するための

重要なツールです。

 

 

 

 

知能検査を通じて

明らかになった得点の差異は、

教育や治療の計画において、

個別化されたアプローチを

提供するための貴重な情報源となります。

 

 

 

 

タロウ君の例のように、

ディスクレパンシーの分析を通じて、

子ども一人ひとりに

最適な学習環境を整え、

 

その能力を

最大限に引き出すことが

目指されます。

 

 

 

 

★★

発達障害ラボ

車 重徳

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