エドワーズ個人的傾向目録(EPPS)とは…
エドワーズ個人的傾向目録
(Edwards Personal Preference Schedule, EPPS)
は、アラン・エドワーズが
ヘンリー・マレーの欲求理論を基に
開発した性格検査です。
EPPSは、
個人の15の基本的な欲求や動機を
評価することを目的としており、
それぞれの欲求が
どの程度強いかを測定します。
この検査は、
自己報告式の質問紙であり、
二者択一形式の質問から構成されています。
各質問は、
特定の欲求に関連する状況や
選好を提示し、
被験者はそのうちの一つを選択します。
EPPSの具体例
検査の構成
EPPSは
以下の15の欲求領域を
カバーしています。
①成就
②支配
③自己提示
④自律
⑤依存
⑥性愛
⑦順応
⑧順序
⑨施与
⑩受容
⑪支援
⑫攻撃
⑬防衛
⑭変化
⑮留保
実施例
状況
あるビジネスマンが
キャリアの方向性についての
自己理解を深めたいと考え、
EPPSを受検します。
プロセス
検査中、
彼は様々なシナリオに基づく
二者択一の質問に答えます。
例えば、
「自分がリーダーとして
グループを率いることを好むか、
それとも指示に従うことを好むか」
などの質問に対して回答します。
結果
彼の回答から、
成就や支配の欲求が
特に強いことが明らかになります。
これは、彼が自己の能力を証明し、
他者をリードすることに
価値を見出していることを示しています。
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評価と応用
評価
EPPSの結果は、
個人の動機や傾向を
理解する上での洞察を提供します。
ビジネスマンの場合、
彼の強い成就欲求と支配欲求は、
リーダーシップのポジションや
競争が激しい業界でのキャリアが
適している可能性を示唆しています。
応用
この情報は、
キャリアの選択、
プロフェッショナルな発展、
あるいは個人的な成長の目標設定
に役立ちます。
また、人事部門では、
新しい従業員の選択や
チーム構成の最適化、
従業員の動機付け戦略
の策定に使用されることもあります。
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結論
エドワーズ個人的傾向目録(EPPS)は、
個人の内在する動機や
欲求の複雑な構造を
理解するための貴重なツールです。
この検査を通じて得られる洞察は、
自己理解の促進、
キャリアや人生の計画、
組織内での人材管理など、
多岐にわたる分野で
有効に活用されています。
EPPSは、
個人が自己の動機を理解し、
れに基づいて意思決定を
行うのを支援することで、
より充実した人生を
送るための一助となります。
★★
発達障害ラボ
車 重徳