ハンス・アイゼンクの特性論とは…

 

 

 

 

 

ハンス・アイゼンクは、

パーソナリティ心理学において、

類型論と特性論を統合した

独自のモデルを提唱しました。

 

 

 

 

彼のモデルでは、

パーソナリティは

いくつかの階層から構成されており、

 

各階層は

個人の行動パターンや

性格特性を異なる水準で説明します。

 

 

 

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アイゼンクのパーソナリティの階層構造

 

 

特定の反応(Specific Responses)

 

最も基本的な水準で、

具体的な行動や反応を指します。

 

 

 

 

例えば、緊張すると汗をかく、

人前で話すのが苦手など。

 

 

 

 

 

 

習慣的反応(Habitual Responses)

 

特定の反応が

一定のパターンとして現れる水準。

 

 

 

 

例えば、社交的な場面で

緊張することが習慣となっている場合、

これは社交不安の習慣的反応と言えます。

 

 

 

 

 

 

特性(Traits)

 

習慣的反応がさらに統合され、

安定した性格特性として表れる水準。

 

 

 

 

アイゼンクは、主に

「内向性/外向性」と

「神経症傾向」

の二つの主要な特性を提唱しました。

 

 

 

 

内向的な人は

一般的に社交的な場面で緊張しやすく、

 

外向的な人は

社交的で活動的です。

 

 

 

 

神経症傾向が高い人は

不安や気分の変動が大きく、

低い人は情緒的に安定しています。

 

 

 

 

 

 

類型(Types)

 

最も高い水準で、

複数の特性が組み合わさって形成される。

 

 

 

 

アイゼンクのモデルでは、

内向性と神経症傾向の組み合わせにより、

様々なパーソナリティ類型が生じます。

 

 

 

 

例えば、内向的かつ神経症傾向が高い人は

「不安定内向型」とされ、

 

外向的かつ神経症傾向が低い人は

「安定外向型」とされます。

 

 

 

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アイゼンクのモデルの意義

 

アイゼンクのモデルは、

人間の複雑なパーソナリティを理解し、

分類するための有効なフレームワークを提供します。

 

 

 

 

彼の理論は、

特性が生物学的な基盤に根ざしているとする点で

 

特に革新的であり、

パーソナリティが遺伝的要素と

環境的要因の相互作用によって

形成されると主張しています。

 

 

 

 

 

 

応用

 

アイゼンクのモデルは、

臨床心理学、

職業カウンセリング、

教育、

人事管理など

様々な領域で応用されています。

 

 

 

 

例えば、職業選択の際に

個人のパーソナリティ特性を考慮することで、

 

その人に適した職業を見つけるのに役立ちます。

 

 

 

 

また、心理療法では、

クライエントの特性を理解し、

個別の治療計画を立てるのに使用されます。

 

 

 

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結論

 

アイゼンクのパーソナリティの階層構造は、

個人の行動から性格特性、

 

さらにはパーソナリティ類型までを

包括的に理解するための重要な理論です。

 

 

 

 

この理論は、パーソナリティを理解し、

個人の行動パターンや嗜好を

説明するのに有効な枠組みを提供します。

 

 

 

 

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発達障害ラボ

車 重徳

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