三つ山課題とは

 

 

 

 

 

三つ山課題(The Three-Mountain Task)は、

ジャン・ピアジェによって考案された実験課題で、

 

子どもの認知発達、

特に視点取得(perspective-taking)能力を

測定するために用いられます。

 

 

 

 

この課題は、

他者の視点から

物事を見る能力が

どのように発達するかを

理解するのに役立ちます。

 

 

 

 

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三つ山課題の基本構成

 

この実験には、

高さや形が異なる三つの山が模型で作られ、

それぞれが異なる色や特徴

(例えば、山頂に木がある、赤い山、雪が覆う山など)

を持っています。

 

 

 

 

この山の模型は

テーブルの上に置かれ、

子どもはテーブルの一方の側から

これらの山を見ます。

 

 

 

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実験の手順

 

 

①実験のセットアップ

 

 

子どもにテーブルの

一方の側に座ってもらい、

三つの山の模型を見せます。

 

 

 

 

 

 

②視点の説明

 

 

子どもに、

模型の山々が

自分の位置から

どのように見えるかを説明させます。

 

 

 

 

 

 

③視点の変更

 

 

次に、模型の異なる位置に

小さな人形(またはカメラ)を置き、

子どもにその人形(またはカメラ)が

山をどのように見ているかを

説明させます。

 

 

 

 

 

 

④解答の評価

 

 

子どもの答えが、

実際の人形の視点と

一致しているかを評価します。

 

 

 

 

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具体例

 

 

たとえば、実験者が子どもに

「この人形がここにいるとき、

三つの山はどう見えるでしょうか?」

と尋ねます。

 

 

 

 

子どもが自分の視点からしか

山を説明できない場合

(例えば、「私が見ているのと同じように見える」と答える)、

 

これは視点取得の能力が

未熟であることを示しています。

 

 

 

 

逆に、子どもが人形の視点から

山を正確に説明できる場合

(例えば、「人形は赤い山と木がある山を見ているが、

雪が覆う山は見えない」と答える)、

 

これは視点取得の能力が

発達していることを示しています。

 

 

 

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三つ山課題の意義

 

三つ山課題は、

子どもが自己中心的な思考から脱却し、

 

他者の視点を理解する能力が

発達していく過程を示します。

 

 

 

 

ピアジェによれば、

若い子どもは自己中心的で、

他者が異なる視点を持っていることを

理解するのが難しいとされています。

 

 

 

 

この課題は、

認知発達の過程における

重要なマイルストーンと考えられています。

 

 

 


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結論

 

三つ山課題は、

子どもの認知発達、

 

特に視点取得の能力を

理解するための重要な実験手法です。

 

 

 

 

この課題は、子どもが他者の視点を理解し、

共感的な思考に

到達する過程を示すのに役立ちます。

 

 

 

 

このような理解は、

教育や発達心理学において

重要な意義を持ちます。

 


 

★★
発達障害ラボ
車 重徳