皆さん、こんにちは!
ひなたです気づき

 

突然ですが、実は私、人生で初めて本を出版いたしました!

 

「本を出版した」という表現は、すごく立派に聞こえてしまうので、周りの方々に伝える度に恐縮してしまうのですが、貴重でありがたい経験をさせていただいたことは事実なので、私の中にある恥ずかしさは一旦わきに置いて、きちんとお伝えしていこうと思っています。

 

心理の世界では数多くの書籍が出版されており、私の知り合いなども様々な書籍に携わっていたりもして、純粋に「すごいな~」と感じてきました。
とはいえ「自分が本を書く」というイメージはなかったので、ずっと縁遠いものだと思っていました。

 

そんな私がなぜ「本を書いてみよう」と思ったのか。

それは「私の心理士としての経験と想い」×「信頼できる出版社さま(GalaxyBooks株式会社)」が合わさったことで、私の心を大きく突き動かしました。

 

最初のきっかけは、出版社さまが私の「書き始めては、勢い良すぎて力尽きる」を何度か繰り返してきたブログを見つけてご連絡くださったことです。
当時の私は
「人との関係や自分自身のことで悩んでいる人が一人だけで悩むことがないように」
「なんとなく検索したときに私のブログにたどり着いていただけて、少しでも心を軽くしてもらえるように」

そんな想いからブログを書いていました。
(カッコよく書いていますが、想いがあってもスタートダッシュの勢いが強すぎて、力尽きてしまうのが本当に難点でした…汗)

 

【どうして本を書こうと思ったのか】

出版社の方からご連絡をいただいた際にも、最初は「私ごときが本を書くなんて恐れ多いので、ブログで細々と私の言葉を発信していきます」というのが正直な気持ちでした。

 

ですが、ご連絡くださったのが、すでに信頼や信用をしていた出版社さま(詳細は書きませんが、奇跡のようなご縁だなと感じています)だったことと、「私がブログで発信してきた想いは、一冊の本を通してでも成し遂げることができるのではないか(むしろ、立派な形として残していただける)」と感じたため、挑戦することに決めました。

 

本の内容はもちろん「人間関係」について。
なぜなら、私がこれまで、心理士として老若男女いろいろな方のお話を伺ってきた中で、皆さんの悩みの内容は一人ひとり違っていても、何度も出会うテーマが「人間関係に関するお悩み」だったからです。

 

一般的に「私たちが感じるストレスの大半が人間関係に関するもの」とも言われるくらいに、人間関係で悩んでいる方は多いと思います。


私自身も幼少期から人との関係で何度も悩んだり、傷ついたり、自分を責めたりしながら生きてきたので、「直接私のカウンセリングを受けてくださっている方々と同じように、私のブログや書籍に出会ってくださった方々と他者と心地よい関係を築きながら、自分のことも大事にして好きになってほしい」という想いから、この内容に決めました。

 

【本の中で一番お伝えしたかったこと】

人間関係で悩んでいるとき、私たちはつい「どうしたら相手に嫌われないだろう」「私の何が悪かったんだろう」と、相手の気持ちばかりに目を向けてしまいがちです。
ですが、相手にベクトルを合わせすぎて自分が無理をしてしまったら、いくら相手に機嫌よく過ごしてもらうことに成功しても、関わる度に消耗する自分が出来上がってしまうと思います。

そのくらいに、人との関係というのは「お互いの在り方(相互作用)」が大きく影響しているように私は感じます。

 

「だから、相手の気持ちを考えようと思う気持ちと同じくらいに、自分の気持ちに目を向けることも大切にしてほしい
私は、この本を通してそんなことを伝えたいなと思いました。

 

決して「人間関係の悩みをなくすこと」が、この本の目的ではありません。

 

考え方も感じ方も異なっている人と関わっていれば、どれだけ頑張っても傷ついてしまうことも、分かり合えないこともきっとあると思います。
ですが、「人と心地よい距離感で関わること」と「自分を大切にすること」は両立できることを知ってもらえたら嬉しいなと感じました。

 

【一冊の本になるまで】

いざ「本を書く!」と心に決めて取り掛かり始めてからも、決してスムーズだったわけではありません。
「本当にこの書き方で伝わるかな?」「この内容で誰かの役に立てるのかな?」と悩んだり、迷ったりすることも何度もありました。

 

自分自身の経験や、これまで心理士として学んできたこと、関わってきた相談者たちが教えてくださった大切なことなどを、どうすれば難しくなりすぎずに届けられるのか。
どうすれば「こうなりたければ、こうしてください」というような押しつけの形ではなく、「ちょっと自分のことを考えてみようかな」と感じてもらえるか。

 

そんなことを考えながら、一つひとつ言葉を選んでいきました。

 

【本にはこんなことが書かれています】

この本では、人間関係の中でつい頑張りすぎてしまうことや、自分よりも相手を優先してしまうこと自分の価値を「人の役に立てるかどうか」で決めてしまうことなど、さまざまなテーマについて書いています。

 

その中には、私自身の過去の経験も出てきます。

 

私は昔、「人の役に立ちたい」という気持ちが強い人間でした。
そのため、誰かに必要としてもらえたり、役に立てることに重きを置き過ぎると「役に立てない私は価値がない」というところまで、自分を追い込んでしまうことが何度もありました。

 

誰かを大切にしたいと思えることは、とても素敵なことで、人のために頑張ること自体が悪いわけではないですが、相手ばかりに目がいきすぎて、自分自身が置き去りになっていないかどうか。
そんなことに気づくことも大切ではないかと実体験も踏まえて感じた私は、この本では「人との関係」を入り口にしながら、「自分との関係」にも少しずつ目を向けられるようにということを考えました。

 

【一冊の本を書き終えてみて…】

本を書き終えてみて、一番に感じたことは「読んでくださる誰かに伝えるために書いていたはずだけれど、執筆中は自分自身のこともたくさん振り返ることのできるいい機会だったな」ということでした。

 

自分自身がこれまでどのような悩みを抱え、もがき、乗り越えてきたのか。
これまで出会った方々から教えてもらった大切なことはどんなことなのか。

 

文章にしていくことで「あのときは、こんなことを感じていたんだな」と改めて気づかされることもありました。

 

だから、この本は私にとって、単なる「知識をまとめた本」ではありません。
これまでの私自身の経験や、心理士としてたくさんの方々と関わらせてもらってきた時間と教えてもらってきたことなど、そういうものが一つになってできた本だと感じています。

 

【この本を届けたい相手】

もし、このブログを読んでくださっているあなたが
「人間関係でいつも悩んでいる」
「人に嫌われるのが怖くて、自分の気持ちを言えない」
「相手のことを考えすぎて、いつも疲れてしまう」
など…。
このようなご経験があるのなら、この本を手に取ってみていただけたら嬉しいです。

 

他の書籍と比べたら薄めの本に感じられるかもしれませんが、私の中では本当に大切だと感じていることをぎゅっとまとめたつもりなので、一度読んだだけでは、皆さんの心や頭の中にストンと落とし込めないかもしれません。

 

ですが、本の中のどこか一つの言葉が印象に残ったり、何度か読むたびに印象に残る言葉や章が変わるかもしれないなとも感じていて、それはきっとその時、その人に必要で大切な箇所なのだと思うので、そんな小さな気づきを変化に変えていってもらえたら私はとても嬉しいなと思っています。

 

【一人でも多くの方に届きますように】

「本を出版する」というのは、私にとって大きな大きな挑戦でした。
でも今は、一冊の本になったこと以上に
「この本が、必要としている人のところに届いてほしい」
「そのためにできることをやっていきたい」

という気持ちの方が大きくなっています。

 

人との関係に悩んだとき、私たちはつい「相手をどうにかしなきゃ」と思ってしまいがちですが、まずは自分の心に「私は本当はどう感じている?」と問いかけてみることが大切で、この問いかけが実は大きな気づきや変化につながることがあります。

 

この一冊が、そんな風に他者や自分自身と向き合うための、小さなきっかけの一助となってくれたら嬉しく思います。

もし興味を持ってくださったら、ぜひ一度、手に取ってみてください。
(※Amazonのみでの販売です。Amazonのページでは「はじめに」などのサンプルをご覧いただくことができます。)

 

このブログを読んでくださっている皆さんが、周りの人たちとの関係の中で、自分自身のことも目の前の人のことも大切に尊重しながら生きていくために、何か一つでもお役に立てる本となりますことを心から願っています。

 

【著書はこちら ↓ からご購入いただけます】

 

 

それでは皆さん
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

皆さん、こんにちは!
ひなたです気づき

 

突然ですが、皆さんは普段、沈黙にどのくらい耐えられますか?

 

私は心理士ということもあり、カウンセリングの場での沈黙は「心の内側に思いを馳せる、意味のある大切な時間」だと思っているので、全くといっていいほど気になりません。
プライベートなど近しい間柄の人たちとの会話も同様で、沈黙は「一息ついて、無理のないペースに整える時間」だと感じているので特に気になりません。

 

ところが、そんな私も仕事関係などで初対面の方などとお話をさせてもらう場などでは、沈黙が続くと「何か話題をふった方がいいかな」「つまらないなと感じているかな」といったことを頭の中で考え始めることがあります。

 

皆さんにも一度くらいはこのような経験があるのではないでしょうか?

 

カウンセリングでも
「何を話せばいいのか分からなくて、他者との会話が苦痛に感じる」
「相手に質問しても、一問一答みたいになってしまう」
「自分のことを話すのが苦手で、いつも聞き役になってしまう」

 

というようなご相談を受けることがよくあり、人との会話に苦手意識を持っている人が一定数いらっしゃるのではないかなと感じています。

 

他者との会話がうまく続かない理由を「コミュニケーション能力の低さ」だと感じて、落ち込んでしまう方がいらっしゃるかもしれませんが、私は必ずしもそうではないと思っています。
なぜなら、会話が続かない、もしくはギクシャクしてしまうのは「話す力」が足りないからではなく、「何を話そう」と考えすぎているからなのではないかと考えているからです。

 

「何を話そう?」と考えるほど、会話が苦しくなる

先ほどの私の例のように「何か話さなきゃ!」と強く感じているような場面では、
「沈黙になったらどうしよう」
「つまらないと思われないかな」
「変なことを言わないようにしなきゃ」
といったことを頭の中でグルグル考えていることが多いのではないでしょうか?

 

きっと、相手との会話の時間を大事にしたいと思うからこそ、ちゃんと話さなくちゃ!という気持ちが強くなるのだと思います。
ですが、相手が話しているのに「次は何を聞こう?」「どう返せばいいかな?」と頭の中で自分が何を話すかばかりを考えていると、相手が話している内容や相手がどんな表情で話しているか、といった会話をする上で大切な情報が頭に入ってこなくなってしまう可能性があります。

 

ですので、皆さんには「(自分が)何を話そう?」ではなく、「(相手は)どんなことを話しているんだろう?」と、意識や興味の焦点を相手に向けてみていただけたら嬉しいです。
そうすることで、きっと相手の話をさらに広げたり、深めたりすることができ、自然に会話が続くようになるはずです。

 


例えば、相手から「この前、京都に行ってきたんです」という話をされたときに、「そうなんですね」と返すだけで終わると、会話はそこで一区切りしてしまうと思います。

 

ですが「京都のどちらに行かれたんですか?」「今回はどんな目的で行かれたんですか?」などを訪ねてみることで、「京都に行った」というたった一つしかなかった情報が、京都にどのような理由で訪れ、どのような時間を過ごしたのかなどを知っていくことができるかもしれません。

 

ここで私がお伝えしたい大切なことは「会話上手になるために質問力をあげよう!」ということではなく「この人の話をもっと詳しく知り(聞き)たい」という気持ちで「相手の話に興味をもって聞こいてみよう!」ということです。

 

相手の話が具体的になっていくと、聞いている側の頭の中にも、その人が話している場面が少しずつイメージとして浮かんでくるはずです。
すると「久しぶりに会うのはちょっと緊張したんじゃないかな?」という風に、今度は不思議なことに自分の中にも好奇心のような色々な心の反応が生まれてくるようになります。

 

相手の話が深まると、自分の言葉も生まれてくる

では、会話を広げるカギの一つであろう「好奇心のような色々な心の反応」とはどういうことか…。

 

それは、例えば、相手が「先日、久しぶりに友人と会ったんです」と話されたとします。

 

そのお話を聞いて「私も久しぶりに友達に会ったとき、すごく緊張したな」と思ったとしたら、「私も久しぶりに友達に会ったとき、ちょっと緊張したんですが、○○さんも緊張されましたか?」と返すことができます。

 

他にも、相手の話を聞いていて「すごく楽しそうだな」と感じたなら、「楽しそうですね。私も久しぶりに友達と○○したくなりました」と伝えることもできます。

 

ここで気づいていただきたいことは、最初から自分の話を考えていたわけではな、相手の話を聞いているうちに「私はこう感じた」「私とは少し違うな」「私だったらどうだろう?」という、自分の中から自然と出てきた反応を相手に言葉にして伝えただけであるということ。

 

自分のことを話すのが苦手と感じている人にとって、この順番は実はとても大切なことで、この流れなら、自分から無理に話題を作ろうと思わなくても大丈夫になります。

 

会話は「質問」と「自己紹介」の繰り返しではない

もしかすると、会話とは「相手に質問する」と「自分のことを話す」の二つを交互に行うものだと認識されている方がいらっしゃるかもしれません。

 

ですが、実際の会話は、相手の話を聞いて、気になることが出てくるので尋ねてみることで、相手が答えてくれる。
さらにその話を聞いて、自分の中に何か想いや感情が沸き起こってくるのを感じて、それを伝えると、また相手が話し始める。

 

こんな風に、会話とは、お互いの話を対話のキャッチボールを通して少しずつ深めていくものではないかなと私は感じています。

そのため、会話が上手な人というのは、必ずしも「話題をたくさん持っている人」ではなく、相手の話を知ろうとすることができる人」であり、「相手の話を聞いたときに自分の中に生まれたものを、少しずつ伝え返せる人」なのかもしれません。

 

「自分を出さなきゃ」と頑張らなくてもいい

自分のことを話すといっても「もっと自己開示しなきゃ」「自分のことをしっかり話せるようにならなきゃ」と無理をする必要も、いきなり深い話をする必要もありません

 

「実は私もそれ好きなんです」

「ちょっとお気持ち分かるかもしれません」

「私だったら緊張しちゃいます」
こんな一言で十分です。

 

大切なことは、立派な自己主張をすることではなく、自分の中に生まれた小さな反応を、そのまま相手に共有してみること。
このほんの少しの共有も、相手にとっては「気持ちを共有してもらえた」という経験になり、相手の心の中に「自分のことを話しても大丈夫なんだ」「こんなことを言っても、ちゃんと聞いてもらえるんだ」というような気持ちが芽生えていくはずです。

 

沈黙があっても、会話は失敗ではない

とはいえ、どれだけ相手に興味をもって話を聞いても、会話が途切れることや話が広がらないこともあると思います。

ですが、どうか沈黙の時間を恐れないでください。


会話が途切れないこと=コミュニケーションが上手」ではありません。

 

人との関係は、ずっと言葉を交わし続けることで作られるものではなく、「この人はこんなことを考えるんだな」「こんな経験をしてきたんだ」という風に、互いに相手への理解を深めていくことで、少しずつ相手との距離が近づいていくのではないでしょうか。

 

「何を話そう?」ではなく、「もう少し知ってみよう」

ということで、会話が苦手だと感じている方は、まずは「この人のことをもう少し知ってみよう」という気持ちでかかわることからぜひ始めてみてください。

 

「相手の話に少し興味を持つ」「分からないことがあれば聞いてみる」「相手が話してくれたことを、頭の中で少しイメージしてみる」
実は私も普段のカウンセリングではこのようなことを常に心がけています。

すると、相手の話を聞きながら心の中に「分かる」「私は違うな」「私もそうだった」「素敵な話だな」「私だったらどうかな」というような色々な心の反応が生まれてきます。
この心の反応こそが、あなた自身の言葉に代わるものです。

 

ですので、自分のことを話すのが苦手な人は、相手の話を深く聞いていく中で生まれた、自分の心の小さな反応を伝えてみることからぜひ始めてみてください。

 

会話は、一人で頑張って続けるものではありません。
相手を少しずつ知っていきながら、自分のことも少しずつ知ってもらう。

 

そのためのやりとりを重ねながら、二人の間に少しずつ「その人たちだけの会話」ができていくはずです。

 

「うまく話せる人/会話を途切れずに続けられる人」を目指すのではなく、「相手に興味を持ち、自分の感じたことを少しずつ伝えていける人」を目指してみるのも、素敵なコミュニケーションを築いていくためのコツなのではないでしょうか。

 

それでは皆さん
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

 

皆さん、こんにちは!
ひなたです気づき

 

皆さんは、人から優しくされた時に
「どうしてこんなに優しいんだろう」
「もしかしたら何か裏があるんじゃないか…」
「この幸せはきっと長くは続かない気がする」
こんな風に感じたことはありませんか?

 

本来なら、誰かから優しくされたり、大切に扱ってもらえたりすると、私たちは嬉しく感じたり、安心できたりするはずなのに、なぜか心から喜べなかったり、ソワソワして落ち着かなかったり…。

 

私は、このような心の反応を勝手に「幸せ恐怖症」と名付けてみました。
もちろん正式な診断名などではありません。

 

ですが、この言葉がぴったりだなと感じるくらいに、多くの方に共通して見られる心の反応のひとつであるなと私は感じています。

 

傷ついた経験は、「世界の見え方」を変えてしまう

「人との関係の中で何度も傷ついてきた人」
「身近な人から見下されるような言葉をかけられてきた人」
「雑に扱われたり、自分の時間や気持ち、エネルギーを理不尽に奪われてきた人」

 

このような経験が続くと、多くの人は知らず知らずのうちに「この世界にはこういう人ばかりが存在しているんだ」という感覚を持つようになります。

 

もちろん最初からそう思っていたわけではありませんが、何度も同じような経験をすると、私たちの心は「それが普通」として受け入れるようになってしまうんです。
すると「私はこのくらいの扱いを受ける存在なんだ」と思い込むようになり、自分でも気づかないうちに、そのような人間関係を受け入れてしまうことがあります。

 

でも、本当は違います。
あなたの時間も気持ちも考えも、あなたの人生そのものも、どれもが周りの人たちと同じように、大切に扱われていいものなんです。

 

人は「幸せ」よりも「慣れた世界」を安心だと感じることがある

ここで一つ、不思議な心のお話をします。

 

私たちは「幸せだから安心する」という感覚よりも「慣れているものだから安心する」という感覚の方が感じやすかったりします。
たとえ、その慣れている世界が自分にとって居心地が悪く苦しいものだったとしても。

 

いつも怒られてきた人は、怒られない環境に行くと、逆に「本当に大丈夫だろうか…」と落ち着かなくなったりします。
それと同じように、ずっと我慢してきた人は「無理しなくていいよ/○○していいよ」と言われても、どうすればいいのか分からなくなり、戸惑ってしまいます。

 

このくらい人は「慣れ」の影響を受けやすい生き物なんですよね。
だから、尊重される世界や、優しさのある世界に出会っても「こんな世界、本当にあるのかな」「きっと何か裏があるに違いない」という風に感じてしまうことがあります。

 

でもそれは、あなたが疑い深い人だからではなく、今までとは違う世界だから、心が警戒しているだけだということをどうか知っていてください。

 

私が『幸せ恐怖症』と呼んでいる理由

私はこのような状態を「幸せ恐怖症」と名付けてみました。

 

「優しくされる」
「認められる」
「大切に扱われる」

 

本来ならば安心できるはずの出来事に対して、幸せ恐怖を感じている人の心の中では警報が鳴り始めます。

 

「何か悪いことが起こる前触れかもしれない」
「また傷つくかもしれない」
「期待したら裏切られるかもしれない」
こんな風に心や身体が危険を知らせようとするんです。

 

これは決して、幸せが嫌いだからではありません。
これまで何度も傷ついてきたからこそ「もう同じ傷つきを経験しないように」と心があなたを守ろうとしている反応なんです。

 

ですので私は、この反応そのものを悪いものだとは思っていなくて、むしろ「それだけ頑張って生きてきた証」だと感じています。

 

幸せが怖くなると、起きてしまうこと

ただ、この反応には一つ大きな代償があります。
それは「自分を大切にしてくれる人まで遠ざけてしまうこと」

 

たとえば
「優しくしてくれる人を疑ってしまったり」
「相手を試すようなことを言ってしまったり」
「わざと距離を置いたり、あえて冷たい態度を取ってしまったり」

 

本当はその人と仲良くしたいはずなのに、自分から離れてしまうこともあります。
そうすると、その結果「やっぱり人は信じられない/信じてはいけない」という気持ちを強めることになってしまうんです。

 

ですが実際には、自分が安心できないあまりに、安心をくれる人との距離を自ら広げてしまっていることも少なくありません。

このくらい、私たちの心には安心や平穏を得るために「慣れた世界へ戻ろうとする力」が強く存在しているということです。

 


新しい世界は、どんな世界か分からなくて怖いからこそ、最初は居心地が悪くて当然なので、こういう時こそどうか焦らないでください。
優しい人に出会っても、すぐに相手のことを信じられなくてもいいんです。
大切にされても、今まで知らなかった世界に触れているのですから、違和感があるのは当たり前です。

 

ですが、その違和感だけで「やっぱりこの世界は嘘だった」と決めつけないでください。

「今日もこの人は私を尊重してくれた」
「この間優しかった人が今日も同じように優しい」
本当に少しずつでいいので、このような経験を積み重ねていくことで、心は少しずつ新しい世界に慣れていくことができます。

 


だからもし、今、誰かの優しさを素直に受け取れなくても「こんな自分はダメだ」と責めたりしないであげてくださいね。
それは、あなたが幸せになることを拒んでいるのではありません。
これまでたくさん傷ついてきたからこそ、あなたの心が「今度こそ傷つかないように」と一生懸命あなたを守ってくれているだけなんです。

 


私はこれまで、カウンセリングの中で、この小さな安心の積み重ねを通して少しずつ表情が柔らかくなっていき、「人って、こんなに温かい存在だったんですね」と話してくださる方をたくさん見てきました。

 

だから私は、今は「そんな世界、本当にあるのかな」と思っている方にも、いつか心から安心できる人との出会いや、お互いを尊重し合える関係の中で「私はこのままで大丈夫なんだ」と感じられる日が来ることを信じています。

 


私たちは、人とのつながりの中で深く傷つくことがあります。
ですが、同じように人とのつながりの中で、少しずつ癒されていくこともできます。

 

私は、一人でも多くの方に、そんな温かい世界があることを知ってほしいなといつも思っています。
そしていつか、傷つくことに慣れた人生ではなく「大切にされること」に少しずつ慣れていく人生を歩んでもらえたら、とても嬉しく思います。

 

それでは皆さん
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!