今日は「Rise of Insanity」の感想を書いていくよ。これはサイコホラー系のアドベンチャーゲームで、値段は13$ぐらいだったかな? まぁ、安い方だね。

 

しかし、毎年この時期になるとホラーが増える気がするね。個人的には食傷気味なこのジャンルなんだけど、新作が出るたびに一応チェックはしているよ。

 

 

んで、今回どうしても先に書いておきたいことがある。「Rise of Insanity」はかなりたくさんの言語に対応しているんだけど、その中に日本語は含まれていない。これには相当落ち込んだよ。

 

この手のジャンルは、ストーリーが肝になっているのは当然のこと。にも関わらず、日本語で遊べたソフトはごく僅か。「A Chair In a Room: Greenwat」も「DEAD SECRET」も「Intruders:Hide and Seek」も、全部雰囲気だけしか楽しめなかった。

 

ん~、この傾向は今後ますます強くなっていくだろうし、本気で頭を悩ませてしまうね。

 

とにかく、感想をまとめていくよ。今回はネタバレというか…、ゲーム後半の内容にも触れていくから、これからプレイする人とはここでお別れです。そんな感じでいってみよ~

 

 

  Rise of Insanity

 

  概要

 

購入先:北米ストア

ジャンル:ホラー系アドベンチャー

言語:日本語非対応

コントローラー:デュアルショック専用

視点:常時一人称視点

移動方式:自由移動&カクカクorスムーズ方向転換

 

 

  よくある風景

 

ゲームを起動すると輝度調整の画面に。ホラーゲームだから多少暗い方が雰囲気が出るんだけど、スクショを少しでも明るくするために一番高い数値に設定。

 

…まぁ、それでも大半のスクショは真っ暗だったんだけどね(笑)

 

設定が終わるとタイトル画面に。この時点ではまだシネマティックモードの映像で、VRに切り替えるためにはメニューの【Turn on PSVR】を選択する必要がある。

 

(タイトルメニューの背景に森が映っているんだけど…、見えないよね?)

 

メニューは【ニューゲーム】【コンティニュー】【セッティング】の3つだね。【セッティング】では操作方法の確認や、方向転換の切り替えが可能。今回はスムーズ方向転換でプレイを開始。

 

最初に現れたのは、映写機によって投影されたセピア色の映像。この演出も…、色んなゲームで見るものだね。

 

(環境映像みたいな感じ? プレイヤーの左前には映写機が)

 

映像が終わると、何の変哲もない洋室が目の前に広がる。書類や携帯型の録音機が置かれた机、沢山の本が収められたキャビネット、シェードの掛かったスタンド型ライト…

 

ん~、画質は普通だし、オブジェクトの作り込みも悪くない。ただ、あまりにもありきたりな映像に早くもうんざり。この手の作品は舞台もゲーム性もある程度固定化されているからね。斬新な体験を求めている俺には刺激が無さ過ぎる。

 

(暗いね。マウスポインタを当てて反転させれば、少しは見えるかも)

 

上でも書いた通り、ゲーム性は他のホラー系アドベンチャーと同じ。屋敷を探索しながらフラグを立てて物語を進めていく。当然、ミステリー要素もあるんだろうけど…、英語だからそこで楽しめないのが辛いところ。

 

アイテムは屋敷の至るところに落ちていて、目線を合わせて☓を押せば自動的にチェック&回収してくれる。このシステムは楽で好きだね。

 

(新聞記事や録音機の音声等、様々な方法で伏線が張られていく)

 

 

  ホラー要素

 

屋敷は吹き抜けのような造りになっていて、手すり越しに見る下の階の風景は中々リアル。

 

部屋数はかなり多いものの、大半の扉には"Keep Out"のテープが貼られていて中には入れないから、行動範囲はかなり限定されているね。

 

おそらく舞台は…、事件後の現場なんだろうね。主人公は捜査官? 英語だからハッキリしないんだけど、殺人事件の関係者なのは間違いなさそう。

 

(空間の作り方が上手いね。リビング~キッチンの雰囲気はとても良い)

 

ホラー的な演出は随所に散りばめられていて、突然TVがついたり、人の声が聞こえたり、かなり不気味。

 

ある程度探索を進めてフラグを立てると、廊下に置かれた電話が鳴る。受話器を取ると、暗転&ロードを挟んで、屋敷とは全く違うオフィスのような空間へ移動。

 

うん、このゲームも他のサイコホラーと同じように、複数の視点&時間を行き来しながら、事件の核心に迫っていくみたいだね。

 

(ようやく明るい映像が現れて一安心。部屋はモノトーン調の冷たい雰囲気)

 

どうやらここは廃病院らしく、診察器具のようなものが散乱している。エレベーターを使って地下に降りると、より一層禍々しい世界が広がって、いよいよ本格的にホラーゲームになってきたと感じる。

 

そして、ここで初となる謎解き要素が現れる。3桁の暗証番号を探して入力するというシンプルなもので、このゲームではこの手のパズルが何度か登場するね。

 

(不気味やな~。エレベーターで降りた後は、先に進むのが嫌だった)

 

その後も、電話を使ったシーン転換を挟みつつ、物語は進んでいく。途中、カラスの視点になってトンネル(?)のような空間を飛ぶシーンが現れるんだけど、そこはHMDの傾きを使ったミニゲームになっていた。

 

まぁ、このミニゲームの自体はあってもなくてもいいんだけど、問題はその直前の操作説明の方法だね。テーブルにPSVRが描かれた紙が置かれているのよ(笑) これは世界観を壊しまくりで明らかに良くない。

 

(「Eagle Fligh」みたいな感じだね。速度が遅いから簡単)

 

(この世界の中でPSVRの絵を出すのは駄目。雰囲気ぶち壊し)

 

 

  エンディングまで

 

いくつかの視点&時間を行き来しながらゲームは進んでいく。謎解きが簡単だし、進むべきルートも常にわかる作りになっているから、とてもテンポがよく感じるね。

 

ホラー的な驚かし要素も定期的に挟まれているし、抑えるべきポイントは一応抑えられている。

 

(子供部屋はホラーの定番だね。夜に見るおもちゃってなんで怖いんだろう?)

 

(意味ありげな絵が至るところに。まぁ、幸せな家庭に闇が忍び込んでくる話だね)

 

ゲームを開始して1時間が経過したところで、世界観に大きな変化が。これまでの暗い映像から一転、昼の屋外を舞台とした探索が始まる。所々でアート的な表現も姿を見せ始めて、ゲームとして一気に面白くなってきた。

 

と同時に、グラフィックのショボさも目立つようになったのは残念。やっぱ明るい映像だとごまかしが効かなくなるね。

 

(昼間の温室。主人公はこの後、ボートに乗って屋敷を離れることになる)

 

(物語の核心に触れるようなシーンも増えてきた。英語だから意味不明)

 

ん~、テンポが良過ぎるが故に、ホラーやサイコサスペンスならではの"いつ何が襲ってくるかわからない"という恐怖感がないのはこの作品の欠点だね。淡々とイベントを消化していく感じ。

 

そんな中、アヒルのおもちゃを探すという、サブミッションはありがたい。英語がわからない俺にとって、アヒルを探すのがこの世界に長く留まる理由になっている。

 

(この筐体を使ったビックリイベントは良かったね。心臓が止まるかと思った)

 

(モールス信号を使ったパズル。ここだけちょっと苦労したかな)

 

そんなこんなで物語は佳境に。前半のオカルト要素は影を潜め、キャラクターを使った裁判シーンに精神世界を混ぜたような、抽象的な表現が続く。

 

こうなってくると最早物語を推測するのは不可能。少しでも面白い映像に期待してゲームを進めるだけになってしまう。

 

狂気を感じる映像や演出は多くて、「おっ!! これは見たことがない」という発見もある。ただ、ベーシックなグラフィックがいまいちな上、その一つ一つが瞬間的に終わってしまうから、急速に記憶から消えてしまいそうな気がするね。これはこの手のゲーム全般に言えると思う。

 

(「Here They Lie」にもあった歪む部屋。面白い映像ではあるね)

 

そうこうしている間にゲームは終了。ラストはサイコホラーにありがちな「え!! これで終わり?」っていう唐突なものだった。

 

エンディングまでのプレイ時間は1時間半ぐらいかな? 短いっちゃ短いけど、この手のゲームを長時間やりたいとは思わないからね。実際中盤は同じステージを繰り返し使って間延びしていたし、このぐらいの尺で良かったと思う。

 

一つ問題なのは、クリア後にチャプター毎のプレイが出来ないことだね。アヒルの回収を再開したい場合、また一からゲームを始める必要がある。このゲームを周回するのは…、相当の物好きだと思うね。

 

 

  個人的な満足度:星2★★

 

量産型サイコホラーの一つだね。それ以上でもそれ以下でもない。

 

いくつか面白い表現もあるんだけど、インパクトに欠けるから今後思い出すことはなさそう。

 

ただ何より、この手の作品を評価する上で最も重要なストーリーが理解出来ないのが、あまりにも辛い。冒頭でも書いた通り、中国語、韓国語には対応しているのに、日本語非対応っていうのは悲しいね。

 

そんなわけで、厳しいようですが星2です。正確に言えば星2.5だね。興味のある人はやってみれば?って感じ。