さて、ついにこの日がやってきてしましました。
任天堂VR進出…
この日記では3年近く前から「任天堂もVRに参入するべきだ!!」と豪語し続けてきた。新しい遊びの提案に関しては天才企業である任天堂なら、まだまだ不完全な今のハードウェアでもきっと素晴らしい体験を提供してくれるに違いない。そう思っていた。
ところが、俺の期待とは裏腹に、任天堂は静観の構え。当面はこの状態が続くだろうと諦めかけていたそんな中、突如ニュースが舞い込んできたのが先月。
まさかのダンボールにて参戦。
正直、困惑というよりは失望の方が大きかったね。こんな中途半端な形で参入するぐらいなら、いっその事関わらないで欲しかった。なまじ影響力があるからね。
そしてついに昨日、そのVRキットが我が家にやってまいりました。発売日をすっかり忘れていたから、突然デカいダンボールが届いてびっくりしたよ。
んで、これからプレイ初日の感想をまとめていくんだけど、スイッチそのものに不慣れなもんだから、頓珍漢な事をたくさん書くかもしれない。その辺はお許しくださいな。
あと、日記の前半はスイッチ本体の感想になると思う。その辺もご了承を。
うん、前置きはこのぐらいにしてそろそろいきますか。任天堂の意地を見せてもらおうか!!
Nintendo LABO VR Kit
スイッチ本体について
任天堂のゲーム機はスーパーファミコン以来だね。ついでに言うなら、携帯型ゲーム機で遊ぶのは人生初かもしれない。
今回このVRキットのために中古のスイッチを購入。値段は3万弱ぐらいかな? 購入を躊躇っている間に一気に値段が上がっちゃって、中古にしては高めの値段で買ってしまった。
んで、今日VRキットと共に開封してみたんだけど、箱から出してまず驚いたのがその大きさだね。スマホと同じぐらいのサイズだと思っていたから、かなりデカいと感じた。
早速充電をしながら初期設定を開始。ここで感じたのはSEの素晴らしさだね。コントローラーを着脱する時の音なんかは実に心地良い。
ただ、コントローラーの使いづらさはこの段階で気になってしまった。グリップ感がないというか…、薄いし平たいしスティックも小さくて不安定だし、VRは云々は抜きにしても、このコントローラーはスイッチの弱点だと思うね。
初期設定は驚くほど親切で、一切詰まる事なく終了。アバターは必須なのかな? とりあえずデフォルトのままにしておいた。
あと、意外だったのがTV接続だね。携帯型ゲーム機だと映像で楽しむのは難しいし、これはあって然るべき機能だと思うね。
ただ、そうなってくると、本体ストレージ25Gで足りるの? 携帯をメインで考えている人ならともかく、TVでガッツリ遊びたい人にとって25Gはあまりにも少な過ぎると思うね。250Gでも足りないでしょ? この辺は疑問だね。
因みに、画面の明るさはデフォルトよりちょっと高めに設定した。これはVRの見え方に大きな影響を及ぼすから、後日再調整するかもしれない。
うん、本体に関してはこんな感じだね。可もなく不可もなく。
VRキット開封
さて、ここからが本題。VRキットについて書いていくよ。
トップに貼った画像を見てもらえばわかる通り、キットが梱包されている箱はかなりデカくて重い。
箱の後ろにはキットを使ってどんな遊びが出来るかが写真付きで記載されているんだけど、"カメラ""わかる""発明する"といった、不思議なワードも見受けられる。子供の頃おもちゃ売り場で感じたワクワク感が蘇ってくるね。これはSONYのゲーム機には無い感覚だよ。
(箱の裏側。完全におもちゃの箱だね。これが任天堂の良いところだ)
箱を開けると、一番上にプラスチックのケースが置かれている。中には小さいカートリッジが一枚入っているんだけど、どうやらこれの中にゲームのデータが入っているみたいだね。
という事は、本体にゲームをインストールするのはダウンロード版だけ? 大半の人はカートリッジを買って遊ぶから、ストレージが25Gしかない。そういう事なのか?
ん~、現時点ではまだハッキリしないけど、もしその予想が当たっているなら、かなり驚くべき事だね。音楽も動画もダウンロードの時代が終わってストリーミングに移行する中、未だにカートリッジを採用している。
ただ、このアナログ感こそが任天堂らしさだとも思うし、読み込みも早そう。正直、俺は嫌だけど(笑)
(スクショの保存もSDカードなのよね。任天堂はカートリッジ至上主義なのか?)
カートリッジの箱をを取り出すと、その下にはたくさんのダンボールが梱包されている。数えてみると30枚ちょっとかな…? ダンボールは引っ越し用とかの分厚いやつじゃなくて、リポビタンDが入っているような薄いタイプだね。
(ズッシリ重いダンボールの束。遊ばなくなったら処分に困りそう)
ダンボールの他にもゴムやテープや留め具といったパーツが同梱されている。このキットの素晴らしいところは、全てがキットだけで完結するところだね。ハサミやテープやドライバーを自分で用意する必要がない。
(なんか懐かしいな~。雑誌の付録や図工の授業を思い出す)
そしてVRの要となる魚眼レンズだね。レンズ周りはプラスチック性で、ややチープな作り。
レンズは細かくて細い波紋があるけど、Viveみたいに目立つものではないね。外から見た感じではPSVRのレンズに近い。
そして、レンズのサイズ自体がかなりデカい。これはViveよりもさらにデカいと思うから、かなり広い視野角が得られそう。
(これがレンズ部分。先に保護シートを剥がしてしまったのは失敗だった)
うん、資材はこれで全てかな? この段階ではどのパーツがどういう風に組み上がってゴーグルになるのかわからない。
というわけで、いよいよ組み立てに入ります。
組み立て編
驚いた事に、VRキットの中に説明書のようなものは存在していない。ここから先はソフトを起動して、その指示に従って組み立てを行う。
(これがスイッチのホーム画面。ソフトを起動してゲーム感覚で組み立てを行う)
ソフトを起動して購入したキットを選択すると、いくつかの注意書きが表示される。それらをスキップすると、早速組み立ての説明がスタート。まずはコントローラーを収納するケースを作るみたいだね。
因みに、ここで初めてタッチパネルに対応している事を知った(笑) スマホもタブレットも持ってない人間だから、タッチパネルと言われるだけで緊張してしまうよ。
(この段階ではまだ普通に画面を見てプレイしている)
(まずはこれを作るみたい。いくら不器用な俺でもこれぐらいなら余裕でしょ)
組み立ての説明はとても丁寧でわかりやすい。おそらく、小学生ぐらいの子供でも作れるように考えられているんだろうね。
そして、遊び心に溢れたテキストが好印象。PSVRのゲームでいうなら「Fantastic Contraption」あたりに近いかな? これぞ任天堂の真骨頂って感じ。
ただ、今のうちに書いておくよ…
この丁寧な説明が、
後にイライラの原因になる(笑)
(どのダンボールのどのパーツを使うかがひと目でわかる。とても丁寧)
(カメラを動かしたり角度を変えたりも出来る。妙にハイテクに感じる)
そんなこんなであっという間にコントローラーのケースが完成。続けて、ゴーグルの組み立てに移る。ゴーグルの組み立てには4つのステップがあるだけでなく、テープや保護シールも必要になってくる。ケースと比べてかなり時間の掛かる作業になるね。
んで、このゴーグル作りなんだけど…
途中で飽きてしまった(笑)
いや、楽しいっちゃ楽しいのよ。ただ、説明が丁寧過ぎて逆に作業感が増しているし、いちいち画面をタッチするのが面倒くさい。工程を考えさせる事自体が一つのゲームになりえるわけだし、いくら子供向けとはいえもう少し端折った説明でよかったんじゃないかな~?
そして何より、一刻も早くVRで遊びたい。ダンボールと戯れるのはもういいから、さっさとVR世界にダイブさせてくれ。
(繰り返し表示される注意書き。子供はそんなに馬鹿じゃねぇよ)
結局、途中からはほとんどの説明をスキップ。自己流でガンガン組み立てていったね。まぁ、失敗しても爆発するようなもんじゃないし、テキトーなぐらいでちょうどいいんだよ。
そんなこんなで、VRゴーグルが完成。これでようやくゲームで遊べる。
(出来た!! けっこう頑丈そうで一安心。あとは実際に遊ぶだけだ)
プレイ編
ゴーグルが完成すると、ついに分割画面が表示される。これでようやくVRで遊べるね。
因みに、ここから先のスクショは全て分割画面になります。スイッチ本体に表示されている映像をそのままキャプチャーするわけだからしかたないね。
(こんな感じになります。当然VRゴーグルを通して見ると立体視の一画面になる)
上のスクショに表示されているのは、VRモードで遊ぶ際に頻繁に使う"ノック"と呼ばれる操作だね。カメラのシャッターを2回切るように箱の上を叩く事で、オプション画面のようなものを呼び出せる。主にゲームを終了する時に使うみたいだね。
(まずは頭を動かして目線を合わせる練習。ジャイロの調整の意味もあるのか?)
それじゃあ、ここからが本題だね。一体どんなゲームが用意されているのか? VR体験として成立しているのか? そのへんを語っていくんだけど…
かなり辛辣な事を言います。
そしてそれは、PSVRをひいきする為に意図的に『Nintendo LABO VR Kit』を貶めているわけではなく、厳然たる事実です。そこんとこヨロシク。
(案の定というか…、VRの危機を感じるアレな内容でした)
プレイヤーがまず始めに体験するのは、ロボットの操作。上のスクショだね。
これは3人称のアクションみたいな感じでロボットを動かして、操作の感触を確かめる為のミニゲームなんだけど…
あまりにも問題が多過ぎる。
これはゲームの内容以前の問題だね。全くVR体験になっていない。不安が的中したって感じ。
まず、網目感が異常。Viveも網目感は強かったけど、『Nintendo LABO VR Kit』はその日じゃない。網戸越しに映像を見ている感じ。
そして映像もかなりボケている。いわゆる"コロプラ画質。"PSVRでもこのぐらいの画質のゲームがあったけど、最近はソフトのクオリティーも上がっているからね。ここまでボケているのは珍しい。
(最初の段階でプレイ可能なミニゲームは16種類。画質は一様に悪い)
次にフレームレートの問題。頭を動かすとかろうじて映像が追従するものの、ガックガクで気持ち悪くなってくる。酔いの観点から見ても駄目駄目。
そしてジャイロの限界。当然3DoFだから前後や上下の移動には対応していないし、頻繁にジャイロのリセットが必要になる。まともに動けない。
にも関わらず、目線を使った操作が多いもんだから、ブレブレのガクガクの中で無理に頭を動かす必要がある。操作はボタンに任せるべきだった。
(映像がまともに追従しない。これによってVRの利点が一つ失われた)
続けて、手でゴーグルを持たなくてはならないという姿勢の問題。当然すぐに腕が疲れるし、ただでさえ押しづらいボタンが余計に押しづらい。片方のコントローラーを外してプレイするゲームなんかは、実質的にはプレイ不可能といってもいい。
首の動きと同じように腕を動かさないとメガネとレンズがガンガン接触するし、ノックもまともに反応しない。
(左手だけでVRゴーグルを持ったまま、右手を動かすのは至難の業)
そしてなによりショックだったのが、ミニゲームのショボさ。数はかなり用意されているんだけど、あまりにも手を抜き過ぎ。キャラクターや背景ををまともに作る気すら感じられない。
さらにいうなら、スティックとキャラクターの移動方向がシンクロしていない。操作していて気持ち悪い。
たしかにPSVRでも完成度の低いゲームは多い。でも、このレベルのものはさすがに無いです。この日記の星付け満足度でいうなら、大半が星ゼロ。「チャリ走VR」よりさらに酷いミニゲームがずらり。
(開始10秒で止めたくなるゲームが大半。どうした任天堂?)
中編に続く
まぁ、今回遊んだのは16種類のミニゲームだけだから現時点では断言出来ないけど、ゲームの内容以前に、VR体験に全くなってないのが問題なのよ。想像していたよりさらに酷い。
ただ恐ろしいのが、スマホVRって大半がこのレベルなんだよね? そんなものを体験したら、そりゃ誰もVRなんてやりたいとは思わないよ。
はぁ…、やっぱこんな形で参入するぐらいなら、いっその事静観していて欲しかった。辛い、辛過ぎる。
とにかく一つ確かなのは、VRを目当てにスイッチを買うのは止めた方が良さげ。あと3~5年も待てばより素晴らしいVR体験が可能になるだろうし、今買うにしても他に選択肢はたくさんある。オキュラスゴーの方が遥かに満足度が高いと思うよ。
とはいえ、せっかく買ったんだから明日もまた色々試してみる。なんだかな~