うん、今週の新作だね。タイトルは「ソウルディメンション」で、パッと見た感じではホラーっぽいかな? 

 

まぁ、値段が5$だからね。そこまでの内容は求めないかな。何か一つでも収穫があればそれで良しだね。

 

しかし不思議なもんでさ、プレイ中「どうせスクショを撮っても写らねぇだろうな~」と何度も思ったんだけど、けっこう使えるスクショが多かったね。VR空間で感じる世界の暗さと、スクショの暗さは別物なのかもね。

 

 

概要

 

購入先:北米ストア

ジャンル:ホラー風アドベンチャー

言語:日本語非対応

コントローラー:デュアルショックのみ対応

視点:常時一人称視点

移動方式:自由移動&暗転あり方向転換

 

 

 

--鏡面仕立ての魔法-------------------------

 

ゲームを起動するとタイトルロゴが現れるんだけど、画質がイマイチ。プレイヤーの目の前にいくつかの絵が飾られていて、その中の一つに視線を合わせて×ボタンを押すと"エピソードゼロ"の表記が現れて物語が始まる。

 

先の見えない暗い廊下の向こうから「バウンド」のバレリーナみたいな仮面の女(子供?)が現れた後、妙にスタイリッシュで綺麗な室内に。

 

うん、この部屋の映像は個人的にかなり好き。タイトルロゴのような画質の悪さも感じないし、窓から射す月明かりが実にムーディー。

 

そしてこの部屋の雰囲気を決定付けているのは、机や額縁とかの鏡面仕立てのオブジェクトの全てにきちんと反射物が映る事。たったこれだけの事で一見殺風景な室内が現代的な部屋に早変わり。

 

(エピソードゼロからスタート。エピソード何まであるんだろう?)

 

(仮面を付けて顔のわからない女性が…写ってない)

 

(室内の雰囲気は独自。反射物が描かれると映像がリッチになる)

 

因みに、移動の際の操作感は宜しくない。左スティックで自由移動が出来るのはいいんだけど、方向転換にかなり癖がある。右スティックを回してカーソルの方向を決めた後にR3ボタンでその方向を向くんだけど、狙った方向に向けづらいし、単純に面倒くさい。オプションでカクカク方向転換やスムーズ方向転換に切り替え可能にするべきだった。

 

(豊富なオプション)

 

(複雑な操作に見えるけど、実際に使うボタンは限られている)

 

 

 

-ホラーでは無い? 独自な世界観に困惑-------------

 

うん、その後机に置かれているカセットテープをコンポで再生する事で、部屋の扉が開いて廊下へ。どうやらアイテムを使ってフラグを立てて進んでいくゲームみたいだね。

 

因みに、ここまでプレイしている感じだと怖くないね。俺はてっきりホラーゲームだと思っていたんだけど、ちょっと違うかもしれない。

 

ゲームは基本的に謎の少女の霊(だと思う)の導きに従って屋敷の中を彷徨う感じなんだけど、どうやら少女は主人公の娘みたいだね。英語だからストーリーについてはわからないんだけど、なんとなくよくあるお話な気はする(笑)

 

一つ気になるのは至る所に現れる"1036"の数字だね。おそらくこれが物語的に重要になってくるか、暗号の解になっていると思う。

 

(プレイヤーを導く少女の霊。この部屋も凄く綺麗)

 

(本を探して棚に戻すいかにもアドベンチャー的な要素)


うん、こんな感じでちょっとした謎解きをしながらゲームを進めていくんだけど、血や残虐描写的なホラーではなくて神秘的で若干ゴシック要素が含まれる世界観かな? 脅かし演出のようなものは一切なくて、ミステリアスな雰囲気で魅せる作品だと思うし、それは成功していると思う。

 

途中、バスルームなんかも出て来るんだけど、やっぱり都会的。まるで高級ホテルに入ったような不思議な映像で、VRの世界では見た事のない感じだね。

 

(暖色系の照明が綺麗。部屋の作りはかなりいい)

 

(大理石の質感もいい感じ。入った瞬間におぉ!!っとなるユニットバス)

 

因みに、ここでついに繰り返し現れた"1036"の数字を使うパズルが現れたんだけど…

 

これがそのまんまなのよね(笑)

 

ん~、こういう作品の場合、謎解き要素はもっと捻ってもいいと思うな。「ダイイングリボーン」なんかはその辺のバランスは良かったと思う。「Soul Dimension」は淡々とし過ぎ。

 

(これがわからない人っているの? 金庫の中からは懐中電灯とかのアイテムが)

 

 

 

--エピソードゼロの意味-----------------------

 

うん、そんな感じでいくつかのアイテムを手に入れて部屋を出ようと扉を開けるんだけど…

 

 

おぉっ!! これはけっこう強烈!!

 

スクショでは伝わらないと思うんだけど、部屋の向こうの世界が吊橋みたいになっていて、その向こうに朽ちた木が生えている。周囲にはカラスと物語の鍵となる写真の切れ端が吹き荒れる風の中を舞うように飛んでいる。

 

たしかこれに近い映像をPSVRで見た記憶があるんだけど、何だったっけ…? 

 

まぁ、それはいいんだけどさ…

 

ここでまさかのバトル要素が(笑)

 

なんと吊橋の向こうからガーゴイルのようなモンスターが現れて、こちらに攻撃を仕掛けてくる。いきなりの事態だったから始めはUターンして逃げていたんだけど、扉が塞がれていて逃げられない。

 

そこで、さっき手に入れたばかりの懐中電灯でモンスターを照らしてみると、なんかダメージを受けてるっぽい?しばらくそれを繰り返していると、モンスターは無事死亡。

 

その後、少女の足跡を辿って屋敷を逆戻り。暖炉の前で集めた写真の切れ端が1枚の写真になって主人公は突如異世界へワープ。

 

何者かによって拉致されていく少女と、その先に待つ仮面の女。

 

そして…

 

 

謎の巨大モンスター(笑)

 

そしてここでゲームは終了。エピソードゼロっていうのは単に分作って事だったのか。体験時間は30分も無かったかな。2周目でトロコン。

 

 

 

--個人的な満足度:星2★★--------------------

 

先ずはこういうリリースの仕方に一言言いたいね。分作っていうのは大作である事が前提だと思うのよ。

 

だけど、これでは分作というより単なる小間切れだよね? 「ゴーストバスターズ」なんかもそうだったんだけど、単体の作品としては体験版程度の内容しか無いわけだし、将来的に続きがリリースされるかも不確定。

 

これは値段云々の問題ではない気がするのよね。映画とかでも最近当たり前になっているこの分作商法にはちょっと納得がいかないね。「アイマス」みたいなコンテンツならともかく、ストーリー物なら一応の解決を見せて欲しい。

 

物語的には面白くなりそうな気はするけど、いかんせんボリュームがこれだからね。思わせぶりな謎を至る所に配置して風呂敷を広げるだけならいくらでも出来るでしょ。ここからが問題。

 

ゲーム性は中途半端。もっと本格的な謎解きを用意してゲームとして面白くするか、世界観を作り込んで体験に特価させるかを考えて欲しい。部屋の雰囲気とかは素敵だから、伸びる要素はあるはず。

 

 

とまぁ、けっこうキツい事を書いてきたけど、全く価値のない作品だとは思わない。映像的に見所はあったし、続きをプレイしたいという気持ちもある。ただ、一応お金を取って配信しているのに、予告編である事に開き直っているこの感じが嫌。感情的にならざるを得ない。

 

ん~、そうね、いくら値段が安くてもこれは人には薦めないかな。一応、鏡面仕立てのオブジェクトやラストの巨大モンスターはそれなりにいい感じなんだけど、それだけのためにというのも…

 

まぁ、こういうのもあるって感じだね。とにかく、分作商法について考えさせられた一作。