緑の下

風がふく

鳥の声


そっと
目の前の生命に
触れる


私の手は 
溶けて


ただの
優しい 風になる


大きな
優しい 風


樹のざわめきを
吸い込んで


風として

舞い降りて
消えてゆく



大きな緑
さわさわと
差し込む光


呼吸
からだ


「わたし」は
どこか遠くへ溶けていく


はるかに広がるスペースから

この瞬間を
吸い込んでいる


こんな風に生きていいのなら
生命を使っていいのなら

なんて幸せだろう