鳥の声が静かになった
体中に力が入ってる
顎、手、みぞおち
病院で呼ばれるのを待ってる時みたい
あるいはジェットコースターの順番待ち
喉の奥がぐっと締まってる
喉から胸にかけて体の内側で
ぎゅっと何かを握ってるみたい
みぞおちまでその感じが繋がってる
ものすごい力で握りしめてる
何かが落ちないように
出てこないように
そう気づいて
やっと少しずつ緩んでくる
来週が初演
終わってないこと
揃ってないもの
決まってないこと
たくさんありすぎて
頭が搾り取られそう
身体中が圧迫されて
何もせずに時間が過ぎてゆく
洗濯機の音
風に揺れる洗濯物
風
肌に触れる風
急に意識が窓の外の空まで広がる
遠くの 遠くの空
何でもない 誰でもない 自分
風が入ってきて
頭蓋骨と肋骨がひろがる
白い空
広い空
誰でもない自分
呼吸
目を閉じると
喉の奥を
何かが流れ落ちてゆく
ゆっくりと
静かに
お腹の空洞に落ちる
ドクンドクン
血液の脈と
洗濯機の音が
耳の中で重なる
口の中の水が
ゆっくり傾いて
流れ落ちてゆく
何が出来ても
出来なくても
わたしは
生きている
そんなことを思い出して
驚く
例え未来で失敗しても
誰に失望されても
どんな瞬間も
わたしは、
