【第3章 開業1年目】

 

 

 

2018年3月1日

 

 

 

開業初日の朝

 

 

 

この日から

社労士と名乗ることができる

 

 

パンダにとって特別な日であった。

 

 

 

とは言っても

パンダはまだ

勤めていた会社を

退職したわけではないので

 

 

 

いつも通り会社へ出勤する

昨日と変わりない日でもあった。

 

 

 

さて、開業したものの

顧客はなし。

これからどうやって

顧客をつかまえるか?

 

 

 

特にこれといった

営業戦略は無かった。

 

 

 

今まで通り

毎日、会社の往復を

繰り返すだけで

生活は何も変化しなかった。

 

 

 

そんなある日、

自宅で本棚を整理していると

 

 

受験時代に古本屋で購入した

「社会保険労務士開業法」

という本を見つけた。

 

 

100円で購入したのだが

一度も読んでいなかった。

 

 

何かのヒントになると思い

読んでみることにした。

 

 

 

この本の中で印象的だったのは

同業者である社労士とよい関係を持つ

ということだった。

 

 

同業者=競合他社

と思っていたパンダにとっては

意外だった。

 

 

 

この本の筆者は

 

まず自分の所属している支部の

支部長に挨拶に行くこと

 

を推奨していた。

 

 

 

 

そこで、

パンダは所属している支部の

支部長へ挨拶に行くことにした。

 

 

 

支部のホームページから

支部長の事務所の連絡先を

入手し、電話をしてみた。

 

 

 

はじめまして。

社会保険労務士のパンダと申します。

このたび3月1日に事務所を開業しました。

一度、支部長の事務所に

直接ご挨拶に伺いたいのですが

日程はいつが空いているでしょうか?

 

 

 

このように伝えたところ

支部長からは

わざわざ来なくてもいいですよ

と、やんわり断られた。

 

 

 

しかし、パンダは

最初の印象が大事であると思い

少しだけでいいので

直接お会いしたい旨伝えると

後日、会ってくれることになった。

 

 

 

数日後、パンダは近所の

洋菓子店で焼き菓子を購入し

隣の市にある支部長の事務所へ

向かった。

 

 

約束した14:00ジャストに到着し

事務所のインターホンを鳴らした。

 

 

 

支部長が出てこられて

応接スペースに案内される。

 

 

 

パンダにとっては

初の社労士事務所訪問である。

 

 

 

お茶を出され、

改めて挨拶し、名刺交換を行った。

 

 

 

まずは自己紹介から。

 

 

 

実はパンダは前日に

自己紹介用の資料を作っていた。

 

 

当日、緊張して

話が支離滅裂にならないように

 

 

自分のこれまでのキャリアを記載した

職務経歴書のような

自己紹介文を持って行った。

 

 

 

支部長にそれを渡し

大学卒業後から

就職、転職を経て

社労士試験合格に

至るまでを順を追って説明した。

 

 

 

キャリアだけでなく

家族のことについても

簡単に紹介した。

 

 

 

その結果、

最初に就職したのが動物園

という部分に

支部長が大変興味を持たれ

 

終始、和やかな雰囲気で

話すことができた。

 

 

 

あっという間に1時間ほどが過ぎた。

 

 

 

これから宜しくお願いします

 

と最後に伝え、

事務所を後にしようとしたときに

 

焼き菓子を買っていたことを思い出し

なんとか渡すことができた。

 

 

 

そして最後に支部長から

4月に新規登録者向けの研修を

社労士会で行う

という情報を聞くことができた。

 

 

 

この研修は全ての支部が対象で

それぞれの支部から

新規登録して1年未満の社労士が

参加できるという内容だった。

 

 

パンダは

是非、参加します!

と伝え、支部長の事務所を後にした。

 

 

 

⇒ 第29話へ続く