新人研修1日目が終わった

翌週、2日目の研修に参加するため

前回と同じ研修会場に向かう。

 

 

2日目の研修は

社会保険や労働保険の手続き

における電子申請についての

研修があった。

 

 

パンダはこれまで

企業内で社会保険や労働保険の

手続きを行ってきたが

 

 

全て紙での申請だったので

電子申請について

興味があった。

 

 

さらにこの研修の講師は

1日目の研修後にお会いした

トド先生。

 

 

 

そういう意味でも

この研修は始まる前から

ワクワクしていた。

 

 

 

開始時間となり

トド先生が入室された。

 

 

 

前回お会いしたときと違い

今回はスーツにネクタイを

着用していた。

 

 

 

ちなみにトド先生の風貌は

かなりイカツイ。

 

黒のスーツを着ると

かなりの強面だ。

 

 

 

受講している新人社労士も

トド先生が入室したときは

静まり返った。

 

 

 

トド先生は演台の前に立つと

受講者に向かって

 

「暑いのでジャケット脱いでいいですか?」

 

と聞いた。

 

 

 

黙って頷く受講生たち

 

 

 

 

さらに続けて

 

「ネクタイ苦しいので、外していいですか?」

 

と言い、ネクタイを外す。

 

 

 

 

さらにさらに

 

「ワイシャツのボタンが苦しいので外します」

 

と言い、首元のボタンを2つ外し、

袖をめくりあげた。

 

 

 

この一連の動作で

受講者たちは表情が和らいだ。

 

 

 

 

そして研修が開始となった。

 

 

 

電子申請は政府が提供している

イーガブ(e-Gov)というシステムに

よって行う。

 

 

このイーガブに関する分厚いマニュアルが

全員に配布された。

 

 

 

 

トド先生はこのマニュアルの

1ページ目を開き

 

 

みなさん、電子申請のやり方は

ここに書いてあるので読んでください。

 

 

と言い、続けて

 

 

電子申請の話をしても面白くないので

新人の社労士がこれから何をしなければいけないか

をお話しします。

 

と言った。

 

 

 

 

受講者の中には

 

???何、この人

 

と思った人もいたと思うが、

 

 

 

パンダは、トド先生がこれから話す内容にも

興味があった。

 

 

 

トド先生は受講者に対して

このように問いかけた。

 

 

社労士として成功するためには

何をしたらいいと思う?

 

 

 

 

この問いかけに対し

パンダは頭の中で

 

・豊富な知識

・営業力

・コミュニケーション能力

・人脈

 

が思い浮かんだ。

 

 

 

トド先生が何人かの受講者に

答えさせたが

パンダの思った内容と

同じだった。

 

 

 

トド先生は、それらの答えに対し

否定はしなかったが、

 

 

成功するために考えなければいけないのは

当たり前のことを当たり前にすること

 

と言った。

 

 

 

えっ?そんなこと簡単やん。

とパンダは思った。

 

 

その直後、トド先生はパンダに向かって

名刺を見せてくれる?

と聞いてきた。

 

 

パンダは名刺をトド先生に渡すと

 

「この名刺、どうやって作ったん?」

 

と聞かれた。

 

 

 

パンダは、

名刺は自分でデザインし、

市販の名刺印刷用紙を使って作成した旨

伝えた。

 

 

 

トド先生は

受講者に向かって尋ねた。

 

 

 

自分で名刺を作るのと

名刺業者に頼むのと

どちらがいいと思いますか?

 

自分で作った紙質も印刷品質も良くない名刺と

業者が作った上質な名刺とでは

受け取った相手はどちらが好印象ですか?

 

 

 

当然、後者だ。

パンダは思った。

 

 

 

「当たり前のことを当たり前にする」

ということは、こういうことなんです。

 

名刺を業者に頼んでも

1000枚で1000円~2000円程度なんです。

 

それでも自分で作った

品質の悪い名刺のほうがいいですか?

 

 

とトド先生は言った。

 

 

 

 

その後もトド先生は

色々な事例を出しながらも

 

「当たり前のことを当たり前にすること」

 

の重要性を説いた。

 

 

 

 

あっという間に2時間が過ぎ

トド先生による研修が終わった。

 

 

パンダにとっては

電子申請の実務研修よりも

大切なことを得た研修だった。

 

 

 

⇒ 第32話へ続く