ホームページのSEO対策も
一旦、終了し
パンダの事務所のホームページは
地域を指定した検索だと
安定して上位3位くらいには
表示されるようになった。
とは言えど
たまにかかってくる電話は
営業の電話ばかり。
開業して半年が経過したが
実態は開業前と同じ
サラリーマンであった。
そんなある日の夕方
仕事が終わって
会社を出たところで
パンダの携帯が鳴った。
トド先生からの電話だった。
「これから、予定ある?」
と聞かれたので
”特にないです”
と答えると
「飯行こか?」
となり、2人でご飯に行くことに。
待ち合わせした駅で
トド先生と合流し
駅からすぐ近くの居酒屋に入った。
とりあえずビールで乾杯する。
「その後どう?」
とトド先生から聞かれたので
パンダは近況報告として
・事務所の封筒を作ったこと
・ホームページのSEO対策をしたこと
・現時点で顧客は1人もいないこと
・会社で就業規則改定に携わっていること
などをトド先生に話した。
すると、トド先生からは
「頑張ってるやん」
と言われたが
パンダにとっては
顧客がいないことが一番の悩みだった。
そのことをトド先生に伝えると
「社労士として当たり前のことを
出来ていればいつかはお客さんはできるよ。
まだ、開業して半年やし、最初は
皆そんなもん。
今やってることも、間違ってないし
あせらずに準備していけばいいよ」
と言われた。
トド先生の言葉は嬉しかったが
本当に仕事の依頼が来るのかどうか
不安はあった。
そこで、トド先生の開業当初の状況について
パンダは尋ねてみた。
「俺ははじめは全然お客さんおらんかったよ。
5年目くらいまでは顧問は10件あるかないか。
当然、社労士事務所の収入だけでは
家族を養うことはできへんから
アルバイトをかけもちして、
生活費も切り詰めながらやってたよ。
スーパーに閉店時間30分前に行って
半額シールが貼られた食材を
よく買いに行ってたわ。」
と意外な答えがトド先生から返ってきた。
続けて、
「自分もそうやったけど、
なかなかすぐには結果が出えへんから
同期で開業した社労士もいつの間にか
見かけへんようになったわ。
けど、やり方さえ間違わんかったら
開業してもきちんとやっていけるとは思うから
後輩たちには、自分が得たノウハウは
全部隠さず伝えたいと思う。
一部の社労士が儲かって、それ以外は
消えていくんでは業界としても発展せんからな。
たまに自分のノウハウを教えたら、
自分の見込み客が減ると思っている先生もいるけど
社労士を必要としている企業は無数にあるし
逆にそれらの企業に社労士の存在を
知ってもらうためには、活躍している社労士をもっと
増やしていかなあかんと思う。
業界全体が活性化されたら
結果的に自分の見込み客も
増えることになるから。」
と言った。
目先の仕事が欲しいと
考えているパンダとは
スケールの大きさが違う。
改めてトド先生から色々学びたいと感じた。
飲み始めてから約2時間が経過し
会話も落ち着いたところで
パンダは再度
”早く仕事の依頼が来てくれたら・・・・”
とつぶやいた。
すると、トド先生は
「・・・・・。
じゃあ、1回助成金の申請やってみるか?」
とパンダに向かって言った。
⇒ 第42話へ続く