イタリア料理店オーナーから

Excelの勤怠表を見せてほしいと

言われたパンダは

 

 

前日の夜にExcelで作成していた

勤怠表を紙で印刷したものを

差し出した。

 

 

「こちらになります。

データを前もってお渡ししますので

毎月、印刷していただき

従業員の方に、手書きで

始業と終業、それから休憩時間を

記入させてください。」

 

と伝えた。

 

 

オーナーはしばらく黙って

勤怠表を見た後

 

「わかりました。

では、これでお願いします。」

 

とパンダに言った。

 

 

・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・・

 

(ということは、顧問契約成立ってことか?)

 

 

パンダは一瞬、固まった後

オーナーに

 

「顧問料もお伝えした金額で問題ないですか?」

 

と再確認したところ

 

 

「はい。大丈夫です」

 

と返答があった。

 

 

 

 

パンダにとって、2件目となる顧問契約が

成立した瞬間だった。

 

 

後日、改めて顧問契約書を自宅に

郵送すると伝え、

オーナーは帰って行った。

 

 

 

さて、これで2件の給与計算代行を

受けることになったことになるが、

 

具体的にどのように業務を進めていくか

パンダは決めていなかった。

 

 

企業内での給与計算業務には

長く携わってきたパンダであったが

 

社労士として自社以外の会社の

給与計算を対応するのは初めてである。

 

 

企業内で行ってきた給与計算業務では

予め会社が導入している給与計算システムを使用し

専用の給与明細書を発行していた。

 

 

その経験上、給与計算システムを導入し

顧問先の給与計算を行うのが

当たり前ではあるが、

給与システムを導入するには

当然ながら費用がかかる。

 

 

今回の顧問先の給与計算対象人数は

2社合わせて20名前後

 

20名くらいならExcelの表計算で

出来なくないのでは?

 

とパンダは思った。

 

 

まだ、社労士としての報酬がない態で

給与システムの導入に費用をかけるのは

迷いがあった。

 

 

 

 

翌日、顧問契約書を

イタリア料理店オーナーの自宅へ

送付した後、

 

 

パンダは社労士のトド先生に

電話した。

イタリア料理店は

トド先生の事務所からも

見積もりを取っていたこともあり

報告をかねて。

 

 

 

 

「おー、久しぶり、どないしたん?」

 

いつも通り陽気な声が

電話から伝わってくる。

 

 

「おかげさまで、先日のイタリア料理店の件

無事に顧問契約を結ぶことになりました。

ありがとうございます。」

 

 

「良かったやん!

で、給与計算受けるんやろ?

給与システムはどれにするか、

もう決めた?」

 

 

トド先生からそう言われ、

パンダは少し黙った。

 

 

「・・・・・

いや、実は給与システムを

入れるべきかどうか悩んでいるんです。

給与計算の対象人数も

それほど多くないですし、

システムを導入するとなると

費用もかかるので。

であれば、Excelで簡易的な給与計算ツール

を作って対応するのもありかな、、、

と考えているんです。」

 

とパンダはトド先生に伝えた。
 

 

すると、トド先生は

先ほどとは違い

真面目なトーンで語り始めた。

 

 

 

⇒ 第61話へ続く