S氏から仕事の案件を受け
後日、契約書の取り交わしを
行うことになったのだが
そこで、S氏の会社の
常務取締役とお会いすることになり
どうしようか戸惑っているパンダは
いつもお世話になっている
トド先生に相談することにした。
メールでトド先生の
予定を確認し、
後日、トド先生の事務所を訪問した。
事務所のインターホンを鳴らすと
女性スタッフが出た。
聞き覚えのある声だ。
そう、パンダの妻である。
※パンダの妻はトド先生の事務所で
8月からパート勤務している
(第43話、44話参照)
妻に案内され、
応接室に通された。
そして、コーヒーを出してくれる。
お互い何とも言えない感覚である。
しばらくして
トド先生が来られた。
応接室に入ってきて早々
「奥さん、がんばってるよ。」
と言った。
”本当ですか?
全然、仕事できなくて
ご迷惑をおかけしていると思います。”
と返すと
「全然、そんなことないよ。
手続きも少しずつ覚えていってるし、
スタッフやクライアントへの気配りが
誰よりも出来てるから、助かってるわ!
ええ奥さんやから大事にせなあかんで。」
とトド先生から言われた。
身内のことなので
褒められると少し恥ずかしくなり、
パンダは無言でうなづいた。
「で、今日はどうしたん?」
と言われ、
パンダはS氏から仕事の依頼が
来たことを伝えた。
すると
「それは良かったやん!
給与計算の仕事やったら
これからずっと続く仕事やし
パンダの得意分野でもあるから
最初の仕事としてはベストじゃない?」
とトド先生は言った。
”そうですね”
と答えながら、パンダは
”後日、常務取締役に挨拶に行くんですが
大きな会社やし、緊張するんですよね。”
とトド先生に話すと
「それ、パンダ1人で行くの?」
と聞かれた。
”そりゃ当然、私しかいないので”
と答えると
「奥さんと一緒にいったらどう?
最近、パンダの奥さんを連れて
クライアント先に訪問したけど
対応もきちんと出来てるし。
それに1人で行くより2人で行った方が
お客さんの印象はいいと思うよ。
1人だけでやっている事務所と思われると
不安に思われることもあるから。」
トド先生からそう言われ
”たしかに、そうかも”
とパンダは思った。
実際に1人で事務所を切り盛り
している訳であるが、
正直、自分が依頼する立場なら
事務所の体制が整っているところに
お願いすると思う。
パンダはトド先生に
”妻と一緒に訪問することにします。”
と答えた。
トド先生からアドバイスを受け
気が楽になったパンダであったが
続けてトド先生から
このような質問を受けた。
「で、給与計算はどうやってすんの?
給与計算ソフトを使ってやるんやろ?
社会保険と雇用保険の手続きもするなら
業務ソフトも必要になるし。」
パンダは、仕事は受けたものの
具体的にどのように給与計算や
社会保険等の手続きを行うかを
考えていなかった。
パンダは過去の会社での事務経験から
多少、Excelのスキルがあったので
”給与計算はExcelで出来るかな”
くらいに思っていた。
また、社会保険等の手続きについても
会社でこれまで行っていたやり方と同じように、
申請書類をハローワークや年金事務所から
もらうか、Webから書式をダウンロードする等して
直接窓口で手続きする(または郵送する)つもりでいた。
「少人数やったらExcelで給与計算できるかも
しれへんけど、今後クライアントが増えても
Excelで給与計算できる?
社会保険・雇用保険の手続きも
最近、電子申請が増えてきているし、
半分以上の社労士事務所では業務システムを
使って電子申請してるから
今後のことを考えると電子申請できる体制に
しとかなあかんよ。
お客様の目線で見たときに
給与計算システムや業務システムを使って
処理している事務所と
アナログなやり方で処理している事務所とでは
どっちが印象いいと思う?」
とトド先生は言った。
⇒ 第51話へ続く