昨年(2019年)の10月のことです。スポーツジムに行く用意をしていた夫が、時間になっても家を出ようとしません。「ジム行かないの?」と聞くと「うん。」と答えます。その頃、ジム通いをさぼることが増えてきていて、私の内心では「どんどん歩けなくなってるのに、さぼらず行ってよ」という思いがありましたが、「あ、そう」と軽く受け流すことにしました。無理やり行かせてもモチベーション保てないでしょうし。そしたら、夕食も食べたくないと言うのでビックリ。熱を測ると38度を超えていて、またまたビックリ。無理やりジムに行かせなくて良かった。とりあえずゆっくり寝てもらって、翌日、病院に行くことにしました。

 

かかりつけのK病院は、徒歩10分。内科と整形外科があり、いつもは整形外科にお世話になってます。腰の手術もK病院からの紹介、自転車で転んで顔を縫ってもらったのもK病院です。今回は、熱があるので、内科を受診します。


夫はまだ熱がありふらついてたので、転ばないように腕をささえながら一緒に歩いていました。そしたら、夫が走り出すのです。最初は歩いていたのに、どんどん前かがみになって、今にもこけそうになりながら、歩行が速くなっていき、私がひっぱられる形になります。
「ちょっと待って。ストップ、ストップ」と私が声をかけると、ビルの壁に手をついてハアハア言いながら立ち止まります。「もう少しゆっくり歩こう」と言っても、本人はそんなに速く歩いてる意識がないらしいです。
歩き始めると、どんどん歩行が速くなっていって、また私が、「待ってー、止まってー」と声をかけます。


これを何度繰り返したでしょうか。K病院に着いたときはホっとしました。
後からわかったのですが、これは「加速歩行」というPSPの症状でした。

 

K病院での検査の結果、尿管結石からの腎盂腎炎であることがわかりました。
夫は、10年以上前に尿管結石の痛みで救急車を呼んだことがあります。そのときは、自然に石が排出され、その後、何の症状もなかったのですが、再発したのですね。
しばらくの間、点滴に通うようにと指示がありました。

 

病院からの帰り道、夫の歩行が速くなる。「待って」と言いながら、私が夫をとめる。また、その繰り返し。途中で、自転車に乗った一人の女性に声をかけられました。「大丈夫ですか?車椅子が必要なら貸しますよ」と。話をしてみると社会福祉協議会の地域福祉コーディネーターの方でした。しばらく立ち話で、介護認定のことなども相談し、あらためて我が家の地域担当の方から電話をいただけることになりました。

 

翌日は熱も下がり、加速歩行も少しましで、病院まで行けました。白血球の値も減りました。
しかし、その次の日、また白血球の値が上がりだし、泌尿器科の専門病院に入院した方がいいだろうと言われました。紹介された病院は救急病院ではないから、受付時間内に入って下さいということで、タクシーを呼んでもらい、K病院からS病院に直行。そのまま、入院することになりました。

 

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