月探査情報ステーション@moonstation_jp
ブログに新しい記事を追加しました。火星ローバー「オポチュニティ」ミッション終了、15年の活動に幕 (月探査情報ステーション) https://t.co/xuz13pZht9 NASAプレスリリースを中心に、月探査情報ステーション… https://t.co/WmVHtyt4fa
2019年02月14日 14:15
かなり詳しい記事なので、ぜひ読んで欲しいです。
Twitterの#ThankYouOppyにたくさん顔を出してきて、そしてこのブログに戻ってきました。「植民所在地3丁目」と、その前身であるalfooブログ「誰も知らない植民所在地」の名前がこの火星探査車オポチュニティに因んだものだったので、感慨深さが半端ないです。
私とオポチュニティの出逢いはかれこれ13年前になるのですね。私がようやく“私オリジナルの”小説を書く自信がついた時、火星を舞台とした荒唐無稽な、でもせっかく火星を舞台にするのだから多少はSFチックな話を書きたいと思ったのです。そこでいろいろ調べたところ、火星探査機たちと出逢いました。当時、彼らを擬人化しようとかいう発想は特になかったのですが、“自分から動いてくれるキャラクター”を作るのに苦手さを感じていたので、探査機たちの特徴や任務、運命などを、物語や人物に取り入れられるところは取り入れようとそれなりに調べたりはしました。そしたら、NASAのチームのかたたちも探査機の一つ一つを我が子のようにかわいがっていて、それもあり、探査機たちにかなりの愛着を抱くように。。。
特に、オポチュニティに関していうと、安心感がとてもすごかったです。私が探査機たちと出逢った時、安定して活動をしていたのはオポチュニティとスピリット、そして2001マーズ・オデッセイでした。スピリットと2001マーズ・オデッセイものちに登場人物としてキャラクター化させますが、古株でここまでお付き合いがあるのはオポだけ。サーベスのモチーフであるマーズ・グローバル・サーベイヤーは通信が途絶しており程なくしてミッション終了、逆にリコネスのモチーフであるマーズ・リコネッサンス・オービターは、火星に到着して間もなく、新参者のイメージが強かったため、出来上がったキャラクターもどこか翳があったり不安定さがあったりしました。欄田のモチーフであるマーズ・ポーラー・ランダーは、そもそも“失敗作”であるのを敢えてキャラクターにしたのでめんどくささが半端なく、誰も彼も動かしづらかったのですが、そんな彼らをまとめてくれたのもオポ。探査機そのものとキャラクターという二方向からの愛着が湧き、いつかはサーベイヤーのような終わりが来るのだろうと想像しながらも、以後13年、私が肥後人方面に突き進んでいる時も持ち前の安定感で安心させる情報をくれました。
2018年6月10日に通信が途絶したという情報を知ってからは、「オポ!君ならできる!これまでも他の探査機たちが出来なかった奇跡を起こしてきたじゃないか!Opportunity!君の名前は、“可能性”だろ!」と、松岡修造のような念を割と頻繁に送っていました。
ちなみに、NASAのチームはそんな通信途絶状態のオポチュニティを「眠り姫」と呼んでいたらしく、オポチュニティを起こすべく、「Opportunity, Wake Up!」というプレイリストを作り、オポチュニティに毎日送っていたんだそうです。こちらのページがとても面白いのですが、オポチュニティのミッションが終了してしまった今日、いつページが消えてしまうのかしれないため、プレイリストの珠玉のラインナップだけ転記いたします。
「Opportunity, Wake Up!~珠玉の目覚まし曲18選~」
- Wake Me Up Before You Go-Go (ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ)/ワム!
- The Trooper - 2015 Remaster/アイアン・メイデン
- Dust in the Wind/カンサス
- Here Comes The Sun - Remastered 2009/ザ・ビートルズ
- Rocket Man (I Think It's Going To Be A Long, Long Time)/エルトン・ジョン
- Everlong/フー・ファイターズ
- Times Like These/フー・ファイターズ
- Bohemian Rhapsody - Remastered 2011(ボヘミアン・ラプソディ)/クイーン
- Space Oddity - 2015 Remastered Version/デヴィッド・ボウイ
- Life On Mars?- 2015 Remastered Version/デヴィッド・ボウイ
- Alive - 2006 Remastered Version/P.O.D
- Telephone Line/エレクトリック・ライト・オーケストラ
- Don't Look Back/ボストン
- Keep Yourself Alive - Remastered 2011/クイーン
- I Will Survive - Rerecorded/Gloria Gaynor
- (We Gonna) Rock Around The Clock/Bill Haley & His Comets
- I Won't Back Down/トム・ペティ
- Gold Heart Locket/Sam Bush
試聴もできましたが、本当にこの順番でした。ウキウキ・ウェイク・ミー・アップの「ねぇ、起きて」Here Comes The Sunの「ねぇ、朝が来たよ」という感じのものから、The Trooperのような「起きんか~!」という感じの初っ端からガンガンヘヴィメタル、更にはAlive→Keep Yourself Alive→I Will Survive→I Won't Back Downの流れという「生きろ!!」といった強い訴えが段階的に強くなるような、曲を経るごとにNASAの想いがどんどん増しています。あとは、Dust in the Wind(オポチュニティの通信途絶の背景には、彼女を襲った過去最大規模の砂嵐があります)、ボヘミアン・ラプソディ(ボヘミアン=流浪の民の意味合いから、火星を放浪する探査車のイメージと重なったのでは)、Life On Mars?、Don't Look Back(探査車は振り返ることなく前に進むので)といったオポチュニティの状況を表したような選曲が多い気がしますね。
なお、このラインナップで目覚めなければ、もっと曲数を増やすことも考えていたそうです。お姫さまで完全に遊んでるだろ。
しかし、もともと90日の設計で造られていたのにここまでやってこれていたことが奇跡、眠り姫が目覚めることはなく、15年(うち半年間は通信途絶状態)の歴史に幕を閉じました。
アメリカ政治@America_seiji
オッピーのあだ名で知られているオポチュニティの死亡が宣告されました。火星探査機として90日の寿命でしたが約15年間火星の写真を地球に送り続けました。最後のメッセージは「私のバッテリーは少なくなり、あたりは暗くなってきた」です。… https://t.co/2g9dJMFTJy
2019年02月15日 01:36
の砂嵐のような画像は、2018年6月10日、オポチュニティが最後に地球に送ったものです。
「あたりは暗くなってきた」・・・・・・我が家のオポもいつかそう言うのでしょうか。
そういえば、我が家のオポも15歳だったなぁとぼんやり思っていました。
火星探査車オポチュニティとはこれでお別れですが、創作まで手離すわけではないので、いつまでもともだち、そう思います。
それにしてもオポチュニティ、NASAのチームからは「オッピー」「オピー」と呼ばれていたんですねえ。かわいいけどなんか笑える。オポを返上して私もオッピーと呼ぼうかしら(笑)
そして、当初新参者のイメージでキャラを作っていたマーズ・リコネッサンス・オービター、彼も気づけば、すっかり年長となり火星探査任務をしっかり牽引していますね。私がキャラクターを作った火星探査機の中で現役なのは、このリコネッサンス・オービターと2001マーズ・オデッセイのみになります。オデッセイの何気の強さが想像通りで好きなのですが、彼らもまた、オポチュニティのような安心と信頼を感じさせてくれており、そして今後は、オポチュニティ以上にその感情が大きくなってゆくのかもしれないな、と思いました。
改めて、オッピーお疲れさまでした。そしてリコネス、オデッセイ、君らは今後もよろしくね。