

はてさて、ところで、お酒が大好きな幕末肥後人といえば、本ブログだと
もっとメジャーなところで酒と切っても切り離せない肥後人がいます。
横井 小楠。ええ、本ブログでも名前だけはちらちら出てくるあの小楠ですとも!
実はわたくし、物心ついた頃に住んだのが小楠ゆかりの地に近い地区でして、道徳の授業などでも郷土の偉人としてまず小楠のことを教わりました。具体的な内容は小楠の功績と逸話だったのですが、小楠の功績っつっても功績の基となる思想が子どもの頭には難しく、更に逸話の方が伝説級にインパクトが強かったので、私の中では酒乱侍としてすっかり定着してしまいました。おまけにこの人、性格的には典型的アウトローなので、その頃の私は「何をしてすごい人間だったのかはよくわからないけど、人間がすごかったことはわかった。こういうヤツ勘弁して欲しいよね」と子どもながらに冷ややかな感想を抱いていたことを思い出しました。
そんな子どもの頃からのイメージも引きずりますが(笑)、肥後における三つ巴の政党のうち、勤皇党と時習館党の人間をリスペクトで書いたので、せっかくだから実学党のこの人も調子に乗って加えたいと思います。ただ、幕末×熊本の偉人第4弾としてこの人の小説を書くかどうかは不明。
そして、書くとしたら女性として動かした方が絶対に面白いので、女性キャラクターとして設定します!でうく作品初女体化キャラ。甘美な響き・・・
“創作”したい側としてはいろいろと挑戦したいのですが、むろん史実重視のかたには地雷もあると思いますので、以下読むかどうか、どうかお決めになってそれぞれの道へ進んでください・・・
Ⅳ.横井 小楠
登場舞台:1856年~1869年(肥後藩内紛直後~暗殺)
肥後実学党結成(1843年)→長岡 是容、宮部らと対立す。水前寺事件勃発(1855年)→越前福井藩招聘。福井と熊本を往き来する(1858年~1862年)→士道忘却事件。肥後勤皇党の堤 松左衛門、黒瀬 一郎助(藤村 紫朗の兄)らに襲われる(1862年)→知行召上・士席差放の処分。浪人となる(1863年)→坂本 龍馬が来訪(1864年、1865年の2度)→士席回復、明治新政府登用(1868年)→京都にて暗殺さる(1869年)
〈ざっくりと紹介〉
幕末肥後のシンデレラガール。狙われ、囚われ、何もかもを奪われてしまうが、明治政府に見初められ、最終的には肥後では他に類を見ない下剋上、大出世を遂げる。
生まれは150石の中流家庭で、家柄では勤皇党・佐々や時習館党・久兵衛には敵わない。しかし、頭脳はあらゆる意味でずば抜けており、彼女の本質に触れられる者は誰もおらぬほど思考が深く、それでいて人格はまた別にある。予言めいた発言をすることも多い。故に、別人と顔を合わせているように感じるほど、その時々で言動が異なることがある。
頭脳に全てを持っていかれたのか性格はこれでもかというほど悪く、精神的にも非常に逞しい。痛みに対する感覚が鈍いのか、はたまたそれに対する学習能力は抜け落ちているのか、思想は肥後どころか全国で見ても開明的なのに足を掬われるような素行を繰り返す。やたらと煽るという対処をしがちで、煽りを嫌う久兵衛からは「女狐」呼ばわりされている。嘗ての酒飲み仲間であった永鳥からは「狐憑き」と形容されたことも。
武芸はからきしで、士道忘却どころか刀の持ち方もよく知らない。
細川親子(10代・斉護、11代・韶邦)でも評価が分かれている人物であり、また時代の流れもあって斉護からは「外に出したら危険な子」、韶邦からは「最後の切札となりえる子」と思われ、それぞれから相応の扱いを受けている。
本来の名を“美也(みや)”といい、藩校時習館に入るために父の名(“平四郎”)を使って男装もするが、長続きしないたちなので大半の人間にはすぐに女性であるとバレる。“よく喋る小娘”と蔑む意味で呼ばれていた“小喃(しょうなん)”をもじり、“小楠”を号とした(ちなみに、“小楠公”と呼ばれた楠木 正成の子・正行は、肥後細川の先祖と敵対し、打ち破っている)。
韶邦と初めて出逢った時も男装しており、以来韶邦は女とわかっても平四郎と呼び続けている。女性のスリーサイズは知らないようにしているが(セクハラ・・・藩士の妻は藩士のものという認識のため)、彼女のスリーサイズは把握している。実は韶邦の初恋の人だったりも。
キリスト教(寧ろ、功利的なユダヤ寄り)に一定の理解を示しており、遊び心で号に「丸太(マルタ)」を加えたことも。それが洗礼名と勘違いされ、「日本をキリスト教の国にしようとしている」として、後に暗殺される原因となる。
尤も、宮部との因縁が生まれた頃から「勤皇党の子狐に喰われるだろう」と覚悟はしており(結局は全く関係のない者に殺されることになるが)、時習館党の代表を暗殺した犯人も大凡の見当がついている。また、間接的にではあるが彦斎が人斬りになった経緯を知っており、あらゆる意味で不都合な真実を握る人物である。
好きな食べ物は油揚げ(但し、南関あげではなく福井の厚揚げの方)。酒は、球磨焼酎や黒龍といった飲みやすく酔いやすいものが好き。寧ろ酒には呑まれてなんぼ、記憶は飛ぶが身体は元気な飲み方を理想とする。それが人生の転落の元凶であるが構わず今日も失敗を重ねる。
前記事の久兵衛とは本当に対極の人生ですね・・・人生の上昇下降も見事に真逆。
小楠ちゃんの女体化は、物見櫓を一緒に運営している相棒・はべろんが既にやっているんですけど(小楠ちゃんに限らず大成兄さん以外はみんな女体化してるけどね・・・! 僕らのともだち)、初めて見た時は「あぁ~っ!先を越された~っ!」って思いましたね(笑) でも、むむっやはり着想としてはありなんか!と思ったり、キャラクターの作り方も参考になって面白かったり。
ああ、そういえば、私の知らない間にはべろんがTwitterで物見櫓の宣伝と作品公開(+運営のつぶやき)を始めておりました。
物見櫓本体の更新が滞り気味なのが申し訳ないのですが、Twitterには物見櫓にアップしていない作品(=らくがき)もあるとのことで。。。「おっせぇ~ぞ!」「飢えてっぞ!」「生きてんのかおめぇ!?」と思ってくださったかたは、以下のはべろんTwitterを覗いてくださればと思います。
〈はべろん の じぞくりょく に でうく は きたい している !〉