パストラーレシンフォニックバンド

ニューイヤーコンサート2025

曲目紹介

 

フェスティバル・ヴァリエーション/C.T.スミス

 この曲は、アメリカ空軍軍楽隊と隊長のアーナルド・ゲイブリエル大佐の委嘱で書かれた曲です。1982年に全米音楽教育者協会の75周年記念総会で初演され、大反響を起こしました。指揮をしたゲイブリエル大佐も「間違いなく20世紀の記念碑的作品の1つとなるだろう」との賛辞をスコアに残しています。

 その華々しいサウンドや高い演奏難度により、現在でも絶大な人気を誇る曲ですが、中でもホルンパートの難易度が非常に高いことで有名です。これは自身もホルン奏者であったスミスが、当時のアメリカ空軍軍楽隊の首席ホルン奏者が学生時代のライバルだったことからわざと難しく書いたといわれています。

 

星屑パレット / 芳賀 傑

 作曲者の芳賀 傑氏は、2018年にフランスで開催された第6回クードヴァン国際交響吹奏楽作曲コンクールで、2016年に作曲した《水面に映るグラデーションの空》により第1位と聴衆賞を受賞しました。その受賞作品の終盤に登場するコラール部分をもとに、作曲者が新たに小品として仕立て上げたのが《星屑パレット》です。

 木管の柔らかな旋律で始まる前奏に続き、金管の荘厳なハーモニーが徐々に重なり合います。曲が進むにつれ増していく儚さは、夜空を映す水面に涙が落ち、星屑のように煌めく情景を思い起こさせます。ぜひ、その情景を心に描きながらお楽しみください。

 

マゼランの未知なる大陸への挑戦/樽屋雅徳

 時は大航海時代、1519年8月。マゼランは5隻の船とおよそ270人の船員を率いて、未知なる大陸を目指しスペインを出発した。荒れ狂う波に飲まれながら前進するも、船内では食糧難と伝染病の拡大から過酷を極め、多くの死者が出た。途中、フィリピンのマクタン島を訪れたマゼランは、島民との衝突から殺害されてしまう。なおも夢を抱き続けたマゼランの魂は、残った船員とともに航海を続けた。そして1522年9月、1隻の船と21人の船員でスペインに帰還。史上初の世界一周を果たしたのであった・・・。

 この曲は「もしもマゼランの魂が残り、世界周航を果たしていたら?」というイメージをもとに作曲されました。マゼランの未知なる大陸への挑戦を、パストラーレの演奏とともに描いていきましょう。

 

ルパン3世のテーマ/星出尚志編曲

 「ルパン三世のテーマ」は、1977年に大野雄二氏により作曲された日本を代表するアニメ音楽の名曲です。長い歴史の中でこのテーマは様々なアレンジをされ、幅広い世代に愛されてきました。今回演奏するバージョンは、多くの吹奏楽曲の作・編曲を手がけた星出尚志氏によるもの。ジャズの要素を取り入れた'80年版のテーマが、原曲のエネルギッシュな魅力をそのままに吹奏楽版にアレンジされています。思わずノッてしまう軽快なリズムと疾走感のあるサウンドをお楽しみください。そして、各楽器のソロにも是非ご注目!

 

ディズニーメドレー

 ディズニー映画のファンタジーあふれる名作を集めたスペシャルメドレーです。2024年6月、東京ディズニーシーに新たに登場したエリア「ファンタジースプリングス」をテーマにお届けします。このエリアには、精霊たちが住む魔法の泉があり、精霊たちはその水の流れに乗って、旅先で出会った物語を泉に刻んでいきました。泉から流れ出る小川が、やがて『ピーター・パン』や『塔の上のラプンツェル』、そして『アナと雪の女王』など、さまざまな物語の世界へと導いてくれます。美しい旋律と楽しいリズムが、皆さんの心を軽やかにし、新たな冒険が始まるかのようなワクワク感を感じさせてくれることでしょう。日常の忙しさを忘れ、幻想的な世界に包まれるひとときを、どうぞお楽しみください。

 

組曲「宇宙戦艦ヤマト」/宮川 泰

 1970年代の中頃に大ヒットをしたアニメ映画「宇宙戦艦ヤマト」。

作中には数多くの素敵な楽曲がありますが、今回演奏する曲はシンフォニックバージョンとして作られた組曲作品となります。

4つの曲から構成されており、アルトサックスのソロで始まるメロディックな「序曲」、耳馴染みのある「宇宙戦艦ヤマト」、迫力のある「出撃」、感動的な「大いなる愛」で締めくくられます。

アニメを知らなくても楽しめる組み合わせとなっておりますが、知っている方はぜひアニメをイメージしながらパストラーレの「宇宙戦艦ヤマト」をお楽しみください。